NPO法人 湘南鎌倉猫ほっとさぽーと 活動ブログ

鎌倉・逗子・葉山で飼主のいない猫の不妊去勢手術をサポートしています。

鎌倉市・逗子市・葉山町の猫事情② TNRは徹底するのが難しい

2016年10月05日 | 鎌倉市・逗子市・葉山...
この記事は神奈川県の地域猫調査への回答として当会が提出した文書をベースにした連載です。

鎌倉市・逗子市・葉山町の猫事情① 地域猫活動の状況


② TNRは徹底するのが難しい

前回の記事
で鎌倉市・逗子市葉山町では地域猫活動は定着していないと書きました。

それでは地域猫活動の啓発はまったく無意味なのかというと、決してそうではありません。
地域猫活動の最大のポイントは、野良猫は不妊・去勢手術(TNR)を実施すべきと説いている点にあります。

そしてこれは少しずつ社会に浸透しており、手術をしないのは無責任だという認識が広まりつつあります。
地域猫活動とまでは言えなくても不妊去勢手術さえ徹底されれば、外で暮らす猫の寿命を考慮すると、
その地域の猫問題は数年のうちに大きく改善します。

日本国内に限れば、肉食獣である猫は小笠原(野鳥の営巣地)などの特殊な例外を除けば、人が与える餌で生きています。
猫がネズミやリスを捕まえることはありますがそれで生きられることはなく、多くの場合は市販の猫餌(一部自作の場合もあるが)を与えられています。
これは漁港のような場所でも例外ではありません。




<自活しているように見えても、必ず近くに餌やリがいます>

すなわち繁殖の抑止は、すべての餌やり人が自分で餌を与えている猫の不妊去勢手術を徹底すれば実現できるのです。

実際に全頭手術が実現した地域をみてみると、まずメスの不妊手術によって周囲からオスが巡回して来なくなります。
そしてオスの手術が完了するとスプレーの被害が激減します。糞尿被害の相談で調査に行くと、その多くはオスのスプレー臭が原因です。

繁殖が止まるだけで状況は驚くほど鎮静化するので、当会でも不妊去勢手術(TNR)は意味のある対策と考え、推奨・実施しています。

ただ、現実には手術をしない・させない無責任な餌やリ・餌撒きが存在することから、問題はそう単純ではありません。

・・・つづく

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