NPO法人 湘南鎌倉猫ほっとさぽーと 活動ブログ

鎌倉・逗子・葉山で飼主のいない猫の不妊去勢手術をサポートしています。

The American School in Japan(調布)の動物愛護イベントに参加しました

2017年01月23日 | 日記
「ARK(アニマルレフュージ関西)」さんのお誘いで、
調布のアメリカンスクールの動物愛護イベント(Animal Advocates Seminar)に参加しました。

この日は地球生物会議ALIVEの方の基調講演の後、
20名くらいの学生が4グループに分かれてテーマ別にワークショップに参加し、
最後に全体で報告と質疑応答を行うという企画です。

アメリカンスクールの学生に加え神奈川県の山手学院の生徒さんも数名参加してくれました。

私たちが担当したのは「野良猫グループ」:生徒さんは8名です。
材料としてスライドも少し使いながら進めました。


米国やアジア地域からの情緒豊かな子供たち(主に高校生(一部中学生))が下記のテーマについて真剣に考え、様々な意見が出されました。

  日本の野良猫の実態は?
  TNRについて
  野良猫に対して・・・私たちにできること

  
元気な学生たち・・・たくさん発言してくれてあっという間に時間が過ぎました


他のグループも真剣です

最後の全体報告の中で、私たちのグループの学生が「野良猫グループ」の議論を次のようにまとめてくれました。
「野良猫は野生の生き物ではなく、人に餌をもらって人に依存して生活している動物です。
なので人が不妊去勢手術などを行ってきちんと管理しなければならないということを学びました。」

横浜市戸塚区原宿 TNR

2017年01月16日 | 日記
鎌倉市と横浜市の市境からすぐの横浜市内です。
大型飲食店の駐車場で猫が繁殖しているとの相談が近隣の事業所にお勤めの方からありました。

「子猫がいるのに気づいて見に行ったら母1子猫6匹の大家族でした!」とのこと。

  

調査に行くと、その飲食店の従業員が餌をやっていることが分かりましたが、その人には手術する意思も責任意識もまったくありません。

店の他の従業員や管理職にも危機感が無かったので、猫の家族に気付いていた人は多かったにもかかわらず問題にされていませんでした。

仮に無責任な行為をする従業員がいても、同僚の人が気づいて注意してあげれば問題を拡大させずに済みますが、今回のように繁殖させて近隣の事業所の方に指摘されるまで放置されてしまうのは組織としての意識も低すぎます(飲食店なので特に・・・)。

ここは長年にわたり野良猫の手術助成金制度を続けている横浜市内です。
「地域猫活動」発祥の地で広く啓発活動も行っている自治体です。

今回もモラルの向上や啓発活動だけでは解決は難しいと感じた事例でした。


結局母子7頭を捕獲し、幸い6頭の子猫は何とか里親さんが見つかりました。


記事(カナロコ):犬猫「殺処分ゼロ」の県方針に疑問や批判 ボランティアに負担集中

2017年01月08日 | 日記
神奈川新聞 2016年12/31公開 2017年1/1更新

犬猫「殺処分ゼロ」の県方針に疑問や批判 ボランティアに負担集中

抜粋

 県が掲げている犬猫の「殺処分ゼロ」の方針に、疑問や批判の声が相次いでいる。
県動物保護センター(平塚市)に収容された犬猫を引き取り、譲渡先を探すボランティアに負担が集中しているからだ。黒岩祐治知事は施策を継続する意向だが、動物を「生かす」ために解決すべき課題が山積している。
 
 同センターは、犬は2013年度から3年連続、猫は14年度から2年連続で殺処分ゼロを達成。
黒岩知事は「達成は快挙」と喜んだが、登録ボランティア(愛護団体や個人)頼みなのが実情だ。
15年度は、センターが収容した犬396匹と猫623匹のうち、ボランティアが犬175匹、猫は約8割に当たる495匹を引き取った。
 
 米国と日本で臨床経験を持ち、同市内で保護動物専門の病院開設の準備を進める獣医師(55)は「センターが『生かす』施設に転換したなら、行政の役割を再構築しなければならない」と指摘する。
喫緊の課題として(1)センターの土日稼働や、獣医師の24時間対応などソフト面の充実(2)ボランティアの負担や飼育環境の調査(3)飼い主とトラブルになるリスクの高い多頭飼育崩壊への介入-などを挙げる。

 
猫に関しては、このブログで繰り返し主張していることですが、野良猫を繁殖させる無責任な餌やりを抑止する手段を用意せずに猫の殺処分をゼロにしようという取り組みは無理があります。

野良猫の数を減らしていくことで殺処分ゼロを達成するのが本来の姿です。
野良猫はたくさんいるが殺処分はゼロ。。。ではもっと無残な事故死が増えるだけで終わります。

そのため県には野良猫を繁殖させる無責任な餌やりを抑止する法整備をできる限り早く検討していただきたいと思います。


<繁殖に追いつく施策はありません、まずは繁殖を抑止することが大切です。>

ところで犬はこのブログの対象ではありませんが、野良犬は法的に認められていないので、収容された犬は脱走か捨て犬か・・・

いずれにしても飼い主のモラルは相当低いと思われます。

この点は猫についても「無責任な餌やりを抑止する法整備」の先でおそらく問題になるポイントですね。

あけましておめでとうございます

2017年01月01日 | 日記
いつも私共の活動にご理解とご協力を賜り、心より御礼申し上げます。

昨年を振り返りますと、例年と同様に多くの方から「猫が繁殖している」との相談が寄せられ、
手術をしない無責任な餌やりが行われている場所で捕獲・手術を行うと共に、子猫の保護・譲渡に努めました。



猫は繁殖力が強く手術を徹底しなければなりませんが、
多くの自治体が野良猫問題の解決策として推奨する「地域猫活動」は今のところ「やりたい人だけがやる活動」で、
周囲の説得に応じない無責任な餌やりを抑止できません。

手術をしない餌やりによる野良猫の繁殖は周囲の人の生活環境を悪化させるとともに、
猫の生存環境も悪化させて多くの猫の交通事故死を引き起こしている大変残酷な行為でもあり、
早急に解決を図るべき問題です。

そのためには行政や議会に地域の実態や困っている人の声を届けるとともに、
法整備を含めた有効な施策に関する議論を深めていく必要があると感じています。

これからも「湘南鎌倉猫ほっとさぽーと」にお力添えを賜りますよう、お願い申し上げます。

2017年 元旦