NPO法人 湘南鎌倉猫ほっとさぽーと 活動ブログ

鎌倉・逗子・葉山で飼主のいない猫の不妊去勢手術をサポートしています。

藤沢市村岡東1丁目 TNR

2016年08月30日 | 日記
藤沢市は活動範囲ではありませんが、今回は藤沢市から鎌倉市に越してきた方からの相談でした。

「以前住んでいた家の近くで猫が繁殖している場所がある。費用は自分が負担するので何とかならないか?」とのことです。

行ってみると、あるお宅の敷地の中に成猫2(オス、メス)と子猫3(1.5kg)がいるのですが、餌やリさんはまったく手術する気も費用を負担する意思もありません。。。
このままではただ増えてその多くが交通事故で死んでいきます・・・いつもながら、一番かわいそうなのは猫ですね。

結局5頭すべてを捕獲して4頭を手術しリリース、1頭は相談者が保護して里親さんを探すことになりました。



下は愛知県知立市が作成した啓発看板ですが、私たちが相談を受けて調査に行く場所でよく見かける光景です。



餌やリをする場合には不妊去勢手術が必要です。
責任ある行動をお願いします。

迷い猫かな・・・

2016年08月21日 | 日記
藤沢市片瀬の路上を空腹ヨレヨレで一匹だけでさ迷っている子猫を保護しました。

生後2ヶ月半位の男の子・・・母猫はそばにいません。
ノミだらけで汚れていましたが、ずいぶんと人に馴れています。
元々の性格なのか、捨てられたのか。

病院で手当・検査をしましたがエイズ・白血病とコロナウィルスも陰性でした。
きれいにしてよく見ると、茶白なのですが茶色の部分に普通はあるはずの縞がありません!
体形も耳の形も独特で、アビシニアン系の遺伝子が入っているかも。
 
 

あまり目立ちませんが左目が部分的に少し白濁していました・・・先天性かあるいは猫風邪の後遺症か。。。
でも専門の獣医さんによると視力は問題なく角膜に傷もないので治療は不要とのこと。


あまりに性格の良いかわいい子です。
素敵な里親さんが見つかりますように!

猫の路上死

2016年08月12日 | 日記
野良猫の最も大きな死因は交通事故と言われています。

猫の殺処分数は見つかりやすいのですが、猫の路上死数の情報は断片的にしか入手できません。
潜在的な猫問題の大きさを推し量るためにも、是非この情報は都道府県単位で集計・公表し、さらに削減目標を設定して頂きたいと考えています。


藤沢市のパンフレット

検索してみると、以下の情報がネットで見つかりました。(自治体が回収した頭数)
藤沢市(人口約41万人):847匹(啓発パンフレット、H26年情報)
静岡市(人口約72万人):約1800匹(動物指導センターHP)
大分市(人口約47万人):2631匹(大分市猫の適正飼養・管理ガイドラン H25年情報)
沖縄本島(人口約139万人)2684件(沖縄タイムズ、2015年度、本島の国道・県道のみ。離島や市町村道を加えるともっと多いとのこと)

屋外で死んでいる状態で、市民の通報で自治体が道路等で回収した頭数です(死亡全頭回収しているわけではありません)。
飼い猫も含まれますが、圧倒的に数が多いのは飼い主のいない猫と思われます。

また病死の場合は静かな所に隠れる習性があるので、死因も事故死がほとんどと考えられます。

藤沢の人口:路上死数の比率で神奈川県(人口907万人)の路上死数を推計すると約18,700頭/年になります。
一日あたり50頭以上が車に轢かれて死んでいる計算になります。


神奈川県動物保護センターは「猫の殺処分ゼロ」(川崎市、横浜市、横須賀市以外の県内から動物を収容)を達成していますが、
上記の比率で計算すると、対象地域(人口353万人)では約7,300頭/年が路上死していることになります。

交通事故でも即死とは限らず、私たちも活動の中で、前脚や後脚が折れた猫、顎が砕けた猫、尻尾がちぎれた猫等を多数保護・治療しています。

県の動物保護センターによる猫の引き取り数は基準や引き取り方法などの変更により減少の一途をたどっています。
そしてボランティアへの猫の譲渡を推進していることで殺処分ゼロが達成されています。

殺処分がなくなること自体は喜ばしいことですが、野良猫の問題は野良猫の数が減らない限り収束することはありません。
そして、交通事故による路上死や深刻な怪我は殺処分よりもはるかに残酷です。


猫の路上死数は、間接的にではありますが猫問題の大きさを表す指標になります。
こうした情報を集計・公表して頂き、繁殖防止のための実効ある施策へつなげていけたらと思います。

イヌとネコと飼い主さんの防災セミナー

2016年08月03日 | 日記
先日藤沢市保健所で開催されました「イヌとネコと飼い主さんの防災セミナー」が大好評でした。
たくさんのご参加ありがとうございました。

湘南地区の県動物愛護推進員を中心に活動している湘南犬猫協議会(当会のメンバーも参加しています)が主催したセミナーでしたが、防災対策に対する関心の高さがうかがえました。
 

日ごろから考えておくことが大切ですね!
簡単ですが講師の方にお話しいただいたポイントを記録しておきます。

ペットとの同行避難  深作さん(獣医師)
 
避難とは、危険な場所から安全な場所へ逃げること。指定された避難場所が適切でないこともある。
自分で考えて安全な場所へ逃げること、愛犬愛猫と一緒に!
また避難所には3日~1週間しかいられないと考え、事前にどこへ行くのか、ペットの預け先など決めておくこと。
周囲の無理解などに腹を立てたり喧嘩したりすることなく、ペット連れは協力し合い、穏やかに交渉し、自分たちの居場所を作ること。
大切なこと~人混みでは口輪をつけ、人と争わず、自分で考えて行動、日頃から迷子札、マイクロチップをつけること。

愛犬のための減災予備知識 千田さん(JKC愛犬飼育管理士/ドッグライフカウンセラー)
 
ペットは災害弱者。避難所に着いたら、喧嘩しない、犬を自宅に置きに行かない、犬連れ同士声を掛け合い、協力しあう。
避難長期化と共に動物連れへのクレームが増える、周りへの配慮忘れずに。
災害時に活きるしつけ~名前を呼んだら来る、依存や分離不安ないように、知らない人からおやつをもらえるくらいの社会性・順応性をつける、そしてクレートトレーニングが出来ていること。

知っておきたい我が家の弱点 深谷さん(一級建築士)
 
命を守れる家にしよう。家の建っている場所は安全か?自宅の弱点を知り、弱点を補う。
今すぐできる安全対策~寝る場所は安全か?動物たちも安全な部屋で寝かせよう。
古い家屋なら2階や平屋部分が安全、水害の心配なら2階が安全、土砂災害の心配なら崖と反対側の2階の部屋がより安全。
ガラス飛散防止、通電火災防止、照明落下防止、家具や家電の固定など。
大切な命を守れるのは飼い主だけ!