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自治体の飼い主不明猫引取り拒否について行政手続法で対抗できるそうです。Byサーバント様

2012年10月20日 01時13分04秒 | 行政職員の違法猫引取り拒否に対抗する方法
動物愛護管理法では35条および2項で行政の責任として「持ち込まれた猫を引取らねばならない」と明文化されています

引取らない理由は一切書かれておりません。

つまり引取らないのは行政職員として違法行為です。

私は「上部組織に非違行為として苦情をあげよう。」「再遺棄指導されないように警察に持ち込んで釘を刺してから保健所に持ち込もう。」という論を展開していました。

しかし、サーバント様より行政手続法および行政不服審査法を持って対抗できる旨のコメントを頂きました。

長文で難しく感じるかも知れませんが示唆に富みますので本文転載したいと思います。

以下引用

行政手続法
 この法律が直接の対象としているのは、国民や企業ではなく行政機関であり、行政機関が恣意的な事務を行って国民の利益を損なわないようにするものです。

 大まかには、この法律では「はっきり白黒つける」ことを行政に義務付けています。

 なぜなら行政事件訴訟法(裁判)や後述の行政不服審査法(不服申し立て)に基づいて権利の回復を図るには、前提として行政機関が国民に対して不利益を与えた、という事実が必要になるのですが、行政機関はそのような不利益を与える状況は回避していることも多いのです。
(つまりうまく言いくるめてちょろまかす【猫糞被害者はそう理解しました】)

 それを知らずに行政機関と争おうとして裁判所に門前払いとなる事例もあります。

 たとえば、飼い主不明猫の
「引取りを求めるために自治体に電話をかけたが、捕まえずに放っておくように言われた」
「引取りを求めるために窓口を尋ねたが引き取ったら処分になる可能性が高いから愛護に反するようなことを言われて断られた」
等々により引取ってもらうことを断念した場合、
これらはいずれも行政的には「相談はあったがそもそも申請は行われていない」
「申請者が自ら引取りの申請を取り下げたために行政は引取りを断っていない」のです。

(判例により別の見方もありますがここではおいておきます)
この状態ではいくら裁判で争おうとも、前提自体が成立していないとして扱われてしまうでしょう。

 何故そうなるのかといいますと、行政には、全ての事務は文書で行うという大原則があるためです。どんなに法律に基づいた正当な申請でも、申請書を提出しない限り、申請していないのと同じ扱いであり、引取り申請も同じです。

 そこで行政手続法により、申請者の権利を守る必要があります。

 行政手続法により申請者の権利を守るには、まずその自治体の手続きがどのように行われているのかを知る必要があります。

 動物愛護管理法の引取り規定は省令等で詳細が定められていないので(今回の改正で所有者からの引取り拒否は省令が設けられるようですが)各自治体ごとに運用は様々です。順を追って例示します。


①自分の居住地において引取りの義務を負っているのはどこか。
 法律では「都道府県等(都道府県及び指定都市、地方自治法第二百五十二条の二十二第一項 の中核市(以下「中核市」という。)その他政令で定める市(特別区を含む。以下同じ。)をいう。以下同じ。)」となっています。

 動愛管理法施行令で定めた市は無いので、中核市以上が義務の対象となります。

 また、都道府県が負っている事務を、地方自治法に基づき、条例により事務処理の特例として市町村に任せることができる場合があるので、それにより市町村が行っている場合があります。

 この場合もその市町村が義務対象となります、一方で、一見、相談窓口を設けているような市町村が実は引取りの義務を負っておらず、単に申請があった場合に自治体間の緩い取り決めに基づいて県に斡旋しているだけのような場合があります。

 このような、法令上引取り義務が無い自治体とは争えません。

 自治体のWEBページで例規を調べれば大体はわかりますが、直接訪ねても教えてもらえるでしょう。ただし、本項目以降も同じですが、職員の中には不勉強で知らない者もいるかもしれません。

(職員は引き取り場所を質問されたら答える義務があるはずです。【猫糞被害者】)


②引取りの事務を自治体内でどう定めているか
 法に明文の規定が無いために、独自に同愛管理条例を設けて、引取り事務を定めている自治体、既存の犬取締条例の一部に加えるような形で運営している自治体、条例には規定を設けずに、法の運用規則で対応している自治体、全てを要綱要領以下の規定で事務を定めている場合、などがあります。

 条例・要領・マニュアル、複数備えているところもあるでしょう。

 最終的に全面的に争うとなったら、これら全てを入手することも必要になるかもしれません。

 引き取り事務が行政手続法の適用を直接受けるのか、自治体の行政手続条例が関わってくるのか(自治体の規定による引取りの場合)、確認しておきます。


③(選択) 行政手続法(行政手続条例)の所管部署を予め調べる
 これは省略しても良いでしょう。引取り事務は、(法令上保健所がやる業務では無いのですが)保健所がやっているところも多いでしょう。

 保健所の職員は自身の専門以外の法律には疎い人間も多くいます。

 行政手続法に基づく求めを行っても、その法律の規定を知らない可能性すらあります。

 一方、行政手続法、行政不服審査法などを所管する部署はその自治体の法務に近いところですから、それなりに法律には詳しいでしょう。

 窓口で話が通じなければ、その場で行政手続法の所管部署に電話して抗議する位のことは必要になるかもしれません。


④申請書を入手する
 引取り拒否自治体では、引取り申請の申請書は、窓口配布やダウンロード配布をしていないことも多いと思われます。(ネット上の例規集の規則などに添付されている場合もあります)

 窓口で職員からでないと申請書を貰えない自治体で、かつ引取り拒否自治体とわかっている場合は、最初から申請書の交付を要求します。

 本来、ここで自治体側が「理由を聞かなければ渡せない」と断れる筋のものでもないのですが、どうしてももらえない場合は、情報公開条例に基づいた「開示請求」手続きを行います。請求対象は、引取り申請の様式について定めた要領、マニュアルなどです。

 あるいは、過去に申請された引取り申請の保存文書を併せて請求しても、記載例がわかるかもしれません。

 開示請求まで行ってしまうと何日もかかります。そのような自治体の場合は、実際に猫を拾得等してからでは時間がかかりすぎるので、予め行っておいた方がいいでしょう。


⑤申請書を記入する
 同愛管理法の規定では、飼い主不明猫の引取りを求められた自治体には形式的な審査権しかなく、実質的な審査権は極めて限られる(当該猫の飼い主が明らかである場合など)、と考えられます。

 しかし、あたかも自治体側に審査権が存在するかのように振る舞い、引取りをやめさせようとします。

 場合によっては、申請書の中に、本来申請者に法的義務の無いことを書かせようとする場合もあるかもしれません。
(「この猫は飼い主がいない猫です」と申請させようとする)

 法律上の義務が無いことが書かれていた場合は、その項目を抹消して書き直しましょう。

 また、申請者の個人情報は、申請者を限っていない法律においては直接の必須事項ではないですが、適正な事務の確保の見地から認められる範囲かと思いますので、その辺りは正直に書いた方がよいかと思います。


※行政手続法において、「申請」とは次のように定義されています。
「申請 法令に基づき、行政庁の許可、認可、免許その他の自己に対し何らかの利益を付与する処分(以下「許認可等」という。)を求める行為であって、当該行為に対して行政庁が諾否の応答をすべきこととされているものをいう。」

 本来、引取りに対しては自治体は断ることはできないのですからこの法律の適用を受けるようなものではありません。

 しかし、実際には拒否(棄却)という事態が生じうるので、この法律の適用を受けることになります。

 生半可な知識のある窓口職員の場合「行政手続法や行政不服審査法は許認可などの申請に適用されるもので猫の引取りには当てはまらない」などと言うかもしれません。

 それは、自治体側が拒否せずに事務処理を行っていた場合の話です。

子の出生届は許認可でも何でもありませんが、その手続きをめぐって行政手続法、行政不服審査法から始まり、訴訟になって最高裁まで行っている事例もあります。

その職員の理解が足りないだけですので、どうしても押し問答になってしまった場合は、その自治体の法務部署などに電話する等必要かもしれません。

⑥申請書を提出する
 ここが関門となり、行政手続法の出番となります。既に申請者は飼い主不明猫を拾得等している状況が前提となります。場合によっては録音等が必要になるかもしれません。

 窓口の職員が何と言おうと、申請書を渡します。

 「第七条 行政庁は、申請がその事務所に到達したときは遅滞なく当該申請の審査を開始しなければならず、かつ、申請書の記載事項に不備がないこと、申請書に必要な書類が添付されていること、申請をすることができる期間内にされたものであることその他の法令に定められた申請の形式上の要件に適合しない申請については、速やかに、申請をした者(以下「申請者」という。)に対し相当の期間を定めて当該申請の補正を求め、又は当該申請により求められた許認可等を拒否しなければならない」

 行政は形式上の不備が無い限りは、その申請書を「必ず」受け取らなければなりません。

 そして、受け取った以上は、その書類の審査を行い、認容か棄却の決定を行う義務があります。

 ただし、自治体側は、この時点で「引取りの取り下げ」を求めることが可能です。

 それに対しては
「第三十三条  申請の取下げ又は内容の変更を求める行政指導にあっては、行政指導に携わる者は、申請者が当該行政指導に従う意思がない旨を表明したにもかかわらず当該行政指導を継続すること等により当該申請者の権利の行使を妨げるようなことをしてはならない。」に基づき、取り下げ指導の中止を求めます。

 この場合中止の求めの意思表明の有無を巡って水掛け論になる可能性があるので、必要であれば、適当な紙に日時 申請者名、手続き名、指導の内容を添えて、「引取り申請の取り下げの指導に従う意思はありません」と一筆書き、併せて提出します


「ここで出された棄却は、法律上の効力のある処分になります。引取り拒否が違法であることを知っている自治体は、ここで棄却の処分を行うことはできません。

 いくつかの自治体はこの時点で引取りに応じることがあると思います。


⑦(選択肢)申請書の写しを貰う。
 申請書を受け取ったが処理を先延ばしにする、という手段をとられないための対抗措置です。

 生きている猫がいる以上、本来直ちに引取り事務を開始しなければならないのですが、難癖をつけて時間をかけることが予想されます。

 その場合、確かに申請したことの証明として、申請書に受付印を押してもらったうえでその写しの交付を求めます。

(自腹でのコピーが認められるようであれば、一旦預かって近くのコピー機でコピーする、あるいはただで写しをくれる場合もあるでしょう)どうしても、写しを貰えず、かつ、隠滅されるような悪質な恐れがある場合は、自分が出した申請書に対する開示請求、というのを行います。

 これも通常はあまりない例ですが、提出した時点で行政文書となるため、多くの条例上は可能になっていると思います。また、この開示請求を行うことで「受け取っていない、一時的に預かっただけだ」という理屈にされていないか確認することが可能です。


 以上が、行政手続法関連で引取り申請を確実に行う工夫です。

 場合によってはそれでも拒否してくる場合もあるかもしれません。

 その場合は行政手続法と合わせて行政不服審査法も利用する必要が出てきます。

 長くなってしまったのでそれについては、また次の機会に書き込みたいと思います。



サーバント様、私もこのような法があることを知りませんでした。

長文をコメント下さり多謝です。

行政職員のすることは狂ったノイジー・マイノリティの言うことを聞くことではなく、法を適正に理解し法に沿った行動をすることです。

それが嫌なら公僕となってはいけません。