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関東大震災 吉村 昭 にみる日本人の気質とは

2019-11-21 10:31:15 | 読んだ本の紹介
新装版 関東大震災 (文春文庫)
クリエーター情報なし
文藝春秋

 

 

 

 

吉村 昭 関東大震災

 

未曾有の震災に襲われた人々を

 

恐怖に陥れたのが、流言飛語でした

 

当時は、時代的にイケイケの時代で

 

朝鮮を併合し大日本帝国の権益を拡大していた時代

 

吉村昭先生曰く、日本人は無理やり併合した朝鮮に対して

 

罪悪感を持っており、その反面として心の中で朝鮮人を恐れていたと

 

そんな心の陰の部分に影響を及ぼしたのが

 

「朝鮮人が騒ぎに乗じて仕返しを行っている」というものでした

 

吉村先生の分析では、それは根も葉もない悪質な流言であったと

 

騒ぎに乗じて略奪など、わるさを働いたのは、日本人で

 

その姿を見て勝手に朝鮮人の仕業に仕立て上げたのだと。

 

その噂を信じた大衆は、愚かにもそれを信じ身を守るためと称して

 

多くの朝鮮人を殺しました。

 

それは、日本人の持つ特性によるものだと断じています

 

多数の意見に流されやすく、衆をたのみ非人間的な行為も辞さない

 

残虐な性格だと。

 

こういう特殊な環境に置かれたとき

 

冷静に物事を判断し、朝鮮人を殺してはいけないと

 

正しいことを言う人間がいたとしても

 

その人間は逆に、朝鮮人と同類のように言われ同様に殺されたそうですな

 

恐ろしい話です

 

いまでもあてはまるような行動をしてるような気がします。

 

つづく

 

 

 

 

 

 
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