電脳くおりあ

Anyone can say anything about anything...by Tim Berners-Lee

東北地方太平洋沖地震から4日目

2011-03-14 10:28:45 | 政治・経済・社会

 今日は、会社を休んで自宅待機している。勿論、会社は休業ではないし、電話を入れると何人かは出勤していた。西武鉄道、東武鉄道が一部運行停止していて、直接会社には行けないので、無理して行かないことにした。テレビのニュースや、ネットの情報では、通勤にかなりの混乱が起きたらしい。日本人がかつて経験したことがない大地震が起きたのであり、これまでに積み重ねてきた小さな地震の経験を生かしながら、私たちはこの地震に対処するしか方法がない。被災地の人たちの困難状況を想像しながら、私たちは、自分たちのできる範囲で、支援していきたい。

 内田樹さんが、「未曾有の災害のときに」というブログを昨日書いていた。とても参考になると思われる。彼は、阪神淡路大震災の遭遇してそのときの経験を踏まえて書いている。要点は、次の三つ。

(1)寛容
いまはオールジャパンで被災者の救援と、被災地の復興にあたるべきときであり、他責的なことばづかいで行政や当局者の責任を問い詰めたり、無能力をなじったりすることは控えるべきだ。彼らは今もこれからもその公的立場上、救援活動と復興活動の主体とならなければならない。不眠不休の激務にあたっている人々は物心両面での支援を必要としている。モラルサポートを惜しむべきときではない。(一部省略)

(2)臨機応変
平時のルールと、非常時のルールは変わって当然である。地震の直後から各地では個別的判断で、さまざまな施設やサービスが被災者に無料で提供されたし、いまも次々と申し出が続いている。こういうときこそルールの「弾力的運用」ということに配慮したい。(一部省略)

(3)専門家への委託
森林や湖沼や海洋や土質といった自然資源、上下水道や通信や道路や鉄道といった社会的インフラ、あるいは司法や医療や教育といった制度資本については、管理運営を専門的知見に基づいて統御できる専門家に「委託」すべきであり、これを政治的理念の実現や市場での取引の具に供してはならないという考え方のことである。災害への対応は何よりも専門家に委託すべきことがらであり、いかなる「政治的正しさ」とも取引上の利得ともかかわりを持つべきではない。私たちは私たちが委託した専門家の指示に従って、整然とふるまうべきだろう。(一部省力)

 私たちは、ともすれば、自分の状況だけに対応しがちである。現地の人たちの悲しみをこらえながら、淡々として状況を伝えている声を聞いていると、本当に自分たちのいらだちが恥ずかしくなる。例えば、今日の東京電力の計画停電について、何度も発表内容が変更になったことを非難する声があるが、節電や電力供給の努力が実ったと考えて、ほっとするというのが正しい感覚だと、私は思う。東京電力は多分、今は、原発のことがもっとも重要な課題になっているはずで、そのことを最優先課題として、しっかり取り組んでほしいと思う。私たちには、彼らの努力に期待するしか方法がないのだから。

コメント
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