電脳くおりあ

Anyone can say anything about anything...by Tim Berners-Lee

「町」は、「マチ」か「チョウ」か?

2004-12-04 09:46:50 | 政治・経済・社会
 我が埼玉県の町名は、すべて「町」を「マチ」と呼んでいるらしい。郵政公社の郵便番号検索案内によれば、例えば、入間郡大井町は、「オオイマチ」と読むし、入間郡越生町は、「オゴセマチ」と読む。ところが、奈良県では、これと反対にすべて「町」を「チョウ」と読んでいる。例えば、生駒郡安堵町は「アンドチョウ」と読むし、生駒郡斑鳩町は「イカルガチョウ」と読む。東京では、椎名町は、「シイナマチ」と読み、春日町は「カスガチョウ」と読む。これにはルールのようなものがあるのだろうか。こんな疑問を抱き、調べていた人がいた。
 朝日新聞の12月4日版「疑問解決モンジロー」に「町の名は…マチ?チョウ?」という記事によれば、同じような疑問を持った人がいたようで、その調査結果を載せている。

 関東7都県や福島、新潟、富山、石川では全町がマチ。近畿2府5県や岐阜、愛知では全町をチョウと読ませる。北海道から関西までは、すべてムラ。ソンは中国、四国、九州に偏る。


 結論から言えば、特別な理由はないそうだ。兵庫県の谷下さんという人が、「町」の読み方が混在している地方に葉書で問い合わせた結果、よくわからないという返事がきたそうだ。1件だけ、どちらの読み方がよいか小中学生に聞いて決めたようだ。もちろん、「マチ」と「チョウ」がこれほど偏った傾向を見せている以上、理由がありそうだがそれがよくわからないだけだと思う。県全体が同じなのは、おそらく新しく町ができたときに、みんなに合わせたのだと思う。

 しかし、11月1日に「マチ」としか読まなかった秋田県に美里町(ミサトチョウ)が誕生した。美里町の総務課員によると「チョウ」のほうが響きがいいそうだ。また、17年3月に「マチ」しかなかった石川県に能登町(ノトチョウ)、宝達清水町(ホウダツシミズチョウ)が誕生するそうだ。能登町議によれば「マチと呼ぶより、チョウの方が一段上のような感じがする」そうだ。これも、何事も個性的でありたいという新しい時代の流れかもしれない。おそらく、「マチ」と呼ぶか、「チョウ」と呼ぶかに流行り廃れがあったのだ。それが、地域ごとの言葉に対する好みになったのではないだろうか。
コメント (4)
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