奈良のむし探検 第10弾
4月2日にいつもの用水路脇の草むらで撮った虫の写真です。
まず、出発前にマンションで見つけたハエです。これはアシナガバエの仲間です。この仲間は翅脈に特徴があります。田悟敏弘、「はなあぶ」 No.30-2, 1 (2010)には関東地方で採集したアシナガバエについて翅脈が載っています。それと比べると、RhaphiumかThinophilusあたりが近いような感じですが、よくは分かりません。
タンポポの花にまみれているのはスカシヒメヘリカメムシではないかと思います。
これも同じカメムシです。「日本原色カメムシ図鑑第3巻」によると、スカシヒメヘリカメムシ属とヒメヘリカメムシ属とは、「前胸背の前縁付近に、光沢の強い顕著な横隆起が具わる」かどうかで見分けられるようです。前胸背をよく見ると前縁付近に褐色の横隆起があるのが分かります。それで、スカシヒメヘリカメムシとしました。
これはキリギリスの幼虫です。最近、キリギリスはヒガシキリギリスとニシキリギリスの2種に分割されました。近畿地方には両種が生息しているので、幼虫ではよく分かりません。
これはモモブトカミキリモドキ。
それからナナホシテントウ幼虫。
そして、ナナホシテントウ。
このハチはよく分かりません。ヒメバチ科かなぁ。
これはこの間調べたハグロハバチ。
このゾウムシも悩みました。口吻が太いのでたぶん、Rhinoncus属(クチブトサルゾウムシ属)だろうと思って、「日本産ゾウムシデータベース」の標本写真と見比べてみました。白い毛の生え方はタデノクチブトサルゾウムシによく似ていますが、体色が暗い色だそうで、これとはちょっと違うようです。何でしょうね。
これはウリハムシ。
そして、これはシロスジヒゲナガハナバチだと思われます。これで半分くらいです。残りは次回に回します。
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