フライトシミュレーターの世界

経済アナリスト藤原直哉の、趣味のフライトシミュレーターのページです。主にX-Plane、PSXを飛ばしています。

X-Plane11の無償B737-800X ZIBOでモスクワからサンクト・ペテルブルグまで(1)

2019-12-30 21:14:29 | 日記

X-Plane11のデフォルトのB737-800はたびたび紹介していますが依然としてバグが多く、いまだに信頼性に欠けます。このデフォルトの機体をユーザーが自力で改良して無償で提供しているのがB737-800X ZIBOです。

元はデフォルトのB737-800ですが、次々に改良がおこなわれて今ではX-Plane11のB737-800で最も完成度が高いかもしれません。今後もさらなる改良が続けられていくようです。

この機体は無償でユーザーが提供しているものです。総合ページはこちらです。インストールはちょっと面倒です。

このページに解説がありますが、マニュアルあるいはビデオを最初に見たほうがよいかもしれません。

基本的にはフルセットをダウンロードしてX-Plane11のAircraftのディレクトリーにコピーし、逐次公表されるパッチをそれに上書きするというやり方です。

インストールのリンクについてはこちらに紹介がありますが、今のところはこのページです。まずこのなかで_fullという名前の付いたファイルを探します。これがフルセットです。これをダウンロードして解凍してX-Plane11のAircraftのディレクトリーにコピーします。次にパッチですが、ファイル名の最後の1桁あるいは2桁の数字が最も大きいものを選びます。これが最新のパッチです。これをダウンロードしてフルセットのディレクトリーに上書きでコピーします。パッチは逐次公表されますから飛ばすたびに見たほうがよいでしょう。

これで基本的には動きますが、機体の細かい設定やジョイスティックの設定、X-Planeの設定についてはマニュアルあるいはビデオを見ます。

機体の塗分けについてはたくさんのユーザーが大量に作って提供してくれています。上の写真のような日本の航空会社のものもダウンロードしてインストールすることができます。

では今日はこの機体を使ってロシアのモスクワからサンクト・ペテルブルグまで飛びます。X-Plane11にTerraMaxxの真冬のシナリー、さらにASXPで現在の天気を読み込んでいます。夜明け前から出発準備を始めます。

モスクワの国内線用空港はドモジェドボ空港(UUDD)です。シナリーもアップされています。サンクト・ペテルブルグはプルコボ空港(ULLI)です。シナリーも用意されています。

まだ眠っているような空港です。

最初に機内に入ると真っ暗でスイッチが何も見えません。こういう時はX-Planeのビューにある暗視ビジョンを使います。このように見えます。

当機のメニューです。

外部電源、圧搾空気をつなぎ、前輪にチョークをかませます。

バッテリーをオン。油圧スイッチなどの位置を確かめ、操縦室にたくさんある照明のつまみを右に回して明るく光るようにします。

そして外部電源を入れます。

これで暗視ビジョンを外します。すると操縦室内がよく見えます。

操縦席の正面です。

では今日のフライトプランです。いつものようにSimbriefで作成し、英国航空のフォーマットです。

モスクワ(UUDD)からサンクト・ペテルブルグ(ULLI)まで。機体はB737-800。飛行距離は413マイルで飛行予定時間は1時間15分。コストインデックスは08。巡航高度はFL340で、平均の向かい風15ノット、外気温マイナス62度。

冬のロシアは寒いです。旅客機に使われるジェット燃料は基本的に軽油です。通常使われるジェット燃料JET A-1はマイナス47度で凍り始めます。そのためロシアではもっと凍る温度が低い燃料を使います。それでも燃料の温度には飛行中よく気をつけるべきです。温度が下がって危なくなってきたら高度を下げます。ちなみに日本国内でもクルマ用の軽油は凍結温度の差で5種類の軽油が売られていることをご存知でしょうか?軽油で走るクルマは凍結温度に気を付けないとエンジンがかからなくなります。

出発空港の気象状態が良くないために出発地の代替空港が指定されています。モスクワの南西にあるカルーガ空港(UUBC)です。離陸後に出発空港に戻りたいときはこの空港に行きます。たとえばエンジン1基カットして。

重量ですが、有償輸送重量が21トン、燃料が7トンです。しかし天気が悪いので3トン増やして10.1トン積みました。その結果、離陸重量はプランより3トン多い72.5トンです。

到着地の代替空港はフィンランドのヘルシンキ(EFHK)です。214マイル。FL320とありますが、上がりすぎなのでFL220。コストインデックスは0、すなわちできるだけ長く飛ぶ飛び方です。

モスクワからサンクト・ペテルブルグまでのルートです。

サンクト・ペテルブルグからヘルシンキまでのルートです。

今日の飛行ルートの地図です。FL340の風の様子です。北風です。

モスクワの気象です。曇りで雲の高さは800フィート。気温マイナス3度。ときどき弱い雪が降り、もやがかかります。大きな変化なし。この時期、気温と露点の差があまりありません。着氷に注意です。

サンクト・ペテルブルグの気象。弱い吹雪。1000フィートに部分的に雲があります。気温はマイナス2度。上空には積乱雲もあります。大きな変化なし。視程は良いですが今後激しい風が吹き始めて視程が落ちます。着氷性の雨が降ったりします。危ないですね。

ヘルシンキの気象。弱い霧雨、雲の高さは500フィート。気温はプラス5度。視程は3500メートル。

では出発準備を始めます。

CDUでATISを読むことができます。VHFを使って文字情報を受信します。

モスクワのATISです。

当機の情報です。エンジンのレーティングは26Kです。航法データはNAVIGRAPHから最新のものを使っています。

IRSの調整を始めます。

GPSの現在の座標からIRSのデータを入力します。このページの次のページにGPSの現在の座標が出ています。

モスクワの出発です。離陸滑走路はRW14、SIDとトランジションを入れます。

サンクト・ペテルブルグの進入はILS28R。STARを入れます。

コースを画面でチェックします。

到着地のゴーアラウンドコースも入力されています。

当機のメニューです。有償輸送重量は21.1トン、ZFWは62.5トン、燃料は10.1トン積んで離陸重量は72.6トン。燃料タンクには現在6.7トン入っているとあります。そしてZFWCGは24.0%です。

では給油します。

燃料計が次第に数字が上がっていきます。

電源を確かめます。スタンバイパワーは直流、交流ともに正常です。

バッテリーとグランドパワーも正常です。

非常口灯をARMし、ベルトサインをオン。

ドアが開いている場所が点灯します。

灯火です。ロゴ灯、ウイング灯、車輪灯をオン。航法灯・白色灯をオン。

与圧・空調です。外部から圧搾空気を取り入れていますのでダクト圧力が上がっています。パックはオート。

与圧の調整です。今日の巡航高度はFL340です。到着地の標高は79フィートなので100にします。与圧の調整はオートになっています。

なお、防氷・除氷作業をするときはマニュアルにしてバルブを閉め、エンジンのブリードもオフにします。エアバスの場合はディッチング(着水)・ボタンがついています。

玉切れのチェックです。

オートブレーキはRTO。

ブレーキ圧力は緑のゾーン。パーキングブレーキをかけてありますが効いています。

QNHをセットします。1027hpa。

右席は左席にリンクするように設定しました。

給油が終わりました。予定どおり10.1トン積みました。

トランスポンダにスクウォークを入力。スイッチはスタンバイです。なお、気象レーダーは動きません。

操縦室の扉を開けて客室を見たところです。

上から見下ろしました。

作業車が取りついています。グランド・ハンドリングを使っています。

ルート、重量などのデータを入れていきます。GWが72.6トン、今日の巡航高度はFL340です。コストインデックスは08。

搭載燃料10.1トン、サンクト・ペテルブルグでの残燃料予定は7.5トン、十分です。

MCPをセットしてVNAV/LNAVオン。

ドアを全て閉めます。

APUをスタート。

燃料ポンプをすべてオン。

電気で動く油圧をオン、APUブリードをオン。

衝突防止灯をオン。

操縦室のドアを閉めます。

ドアを電子ロック。

油圧やブレーキ温度は正常です。

エンジンオイルの量も正常。計器も正常です。

地上支援車がすべて離れます。

ドアがすべて自動でロックされました。

ベタープッシュバックを起動します。

タグが接続されます。

パーキング・ブレーキ・オフ。プッシュバックが開始されます。

パックをオフ。

2番エンジンから始動します。正常です。

続いて1番エンジンを始動。

エンジンは正常に始動しました。

プッシュバックが進んでいます。一度前に出て止まります。

電源を主エンジンに切り替え。

パーキング・ブレーキ・オン。

主エンジンの発電機は正常です。

舵のチェックをします。今日の離陸フラップは5度。

タグが離れてハンドサインが出ました。地上はクリアー、タクシー開始です。

離陸滑走路に向かいます。オートブレーキによくDISARMのランプがつきます。故障は全部直してありますからバグだと思いますが。DISARMだとオートブレーキは働きません。

複雑な誘導路を通って離陸滑走路に向かいます。

雪は降っていません。

少しづつ明るくなってきました。

アンチ・スキッドもオフになっています。

では離陸します。TA/RAをオン。

これから滑走路に入ります。灯火類をオン。経過時間計をオン。

離陸滑走路に正対しました。これから離陸です。

かなり明るくなってきました。

順調に加速します。

離陸しました。すぐ左旋回です。

すぐに雨雲に入ります。

何も見えません。

防氷装置をオン。

朝日の赤い光が当たっています。

ほどなく雲の上に出ました。日の出です。

紫のところはモスクワ市内で飛行禁止区域です。そこを迂回して上昇していきます。

雲の上に出たので防氷装置をオフ。

FL340まで上昇します。

10000フィートを超えました。画面に朝日が当たっています。太陽の角度で反射の様子も変化します。

着陸灯をオフ。

ベルトサインをオフ。

燃料の温度はまだマインス18度。

モスクワ市内上空を迂回しています。雲がなければ下にモスクワ市内が見えます。

右席にも太陽光が当たっています。

太陽光が2つの画面に反射しています。

モスクワ市内上空を迂回しています。

巡航高度に達しました。

客室への機長のアナウンスができます。

サンクト・ペテルブルグでの残燃料予定は6.8トン。十分です。

巡航の画面です。マッハ0.774で飛んでいます。

空は真っ青です。

屋根の上の衛星のアンテナは前、後、両方を選ぶことができます。

操縦席に操縦士が見えることがあります。

太陽はかなり上がってきました。

かなり強く太陽光が反射しています。

燃料の警告灯がつきました。中央タンクが空になったのだと思います。

中央タンクの燃料ポンプに警告灯

これをオフにします。

中央タンクの燃料はゼロまで使い切りました。

もうすぐ降下です。最終進入の2000フィートまで一気に降りていきます。

オートブレーキは2。警告灯はつきません。

進入速度はフラップ30度で153ノット

NAV受信機にILS周波数を入力します。まずILSモードを選んでから周波数を入力します。

左右のNAV受信機に入力します。

降下が始まりました。

サンクト・ペテルブルグの進入チャートです。ILSRWY28Rアプローチ。275度、111.3MHz、識別符号はIPL。最終進入は2000フィートから。決心高度は275フィート。ゴーアラウンドは北西方向に3500フィート。アウターマーカー、ミドルマーカーにNDBがあります。今日は特に受信しません。日本だと中波放送の周波数です。

決心高度を設定。

順調に降下を続けています。

雲に入るので防氷装置をオン。

予定のコースどおりに降下しています。

雲に入ります。

雲のなかです。

順調に降下を続けます。

雲の下に出ました。しかし下にまた雲があります。

雲の切れ目から地上が見えてきました。雪に覆われています。

上の雲が晴れました。

もうすぐ10000フィートです。着陸灯をオン。

ベルトサインをオン。

RNPの精度も十分です。コースどおりに降下しています。

もうすぐ進入です。

5000フィートで減速です。

雲の間を降下していきます。

190ノットに減速します。

さらに降下していきます。

V/S機能を使って降下するとピッタリ高度が決まります。

スピードブレーキをARM。

ILS信号を受信し始めました。

サンクトペテルブルグの気象です。曇りですが雪は降っていません。視程は良好です。風も安定。まだ嵐にはなっていないようです。

雲高は800フィートです。雲から出て滑走路が見える感じです。

2000フィートです。最終進入に向かいます。

ローカライザー・アクティブ。

VOR/LOCをオン。

グライド・スロープ・アクティブ。

エンジンを連続点火に。

降下開始。

オートパイロット2基で飛んでいます。LAND3が可能です。

防氷装置が動いています。推力はG/Aに設定されています。フラップ30度。

地上まで800フィート。まだ滑走路は見えません。

地上まで560フィート。滑走路が見えました。と、そこでゴーアラウンド。目的地の代替着陸空港であるフィンランドのヘルシンキまで行ってみます。

(つづく)


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1 コメント

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Unknown (やまおた)
2020-08-06 06:29:54
参考になります!!応援しておりますので無理せず投稿宜しくお願い致します!♪♪
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