社会福祉士×ちょっと図書館司書の関心ごと~参考文献覚え書き

対人援助の実践、人材育成、図書館学を中心に気まぐれに書物をあさり、覚え書きをかねて投稿中~

がん闘病とコメディカル・医療最前線からの提言 福原麻希(2007 講談社現代新書)

2008-05-26 11:29:11 | その他
がん医療に携わる、医師以外の職種を紹介している。第一線で仕事をしている人へのインタビューがあり、分かりやすい。

・医療ソーシャルワーカーについて、がんセンターのSWが紹介されている。
引用「ソーシャルワーカーとは社会生活上、困っていることや悩みを抱えている人の相談を受けそれを解決に導くアドバイザーだ」

・がん看護専門看護師について
引用患者中心の医療とは、「患者さんがその人らしく生きていけるための医療」

 がん看護専門看護師は、チーム医療の意見調整役も務める

いずれの職種も、患者・家族からの相談に応じること、連携を取ることを業務としている。
対応する相談内容については、重複していることが多いが、筆者はその違いを、「看護師は、医療や看護の側面から詳しく話を聞くことができる」と説明。
連携については、ソーシャルワーカーは、退院調整を含め外部との関わり、看護師は院内でのチーム医療での関わり…を主としているようだ。


インタビューを受けているSWと看護師は、違う組織に所属しているため、一概に職種の違いとは言い切れないと感じた。
がん専門看護師は、医師と患者・家族との調整に入ることもあるそうだが、医療に強い看護師がこの役割を果たすことが当然となってきたら、SWはどういう立ち位置をとるべきか?外部と組織との連携にとどまってしまうのか?

この相談はSWに、この相談は看護師に…と上手に使い分けることができる人はマレであろう。不安の種を整理し、適切な職種につなげることもSWの大切な役割であろうと再認識した。



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