『日本赤十字豊田看護大学紀要』5巻1号
在宅介護の末、在宅で義母を看取った親族に対する面接調査を通して、悲哀に伴う医療者への怒りの原因を追求している。
看取り後の遺族のこころの葛藤を垣間見ることができ、訪問看護師ならずとも、すべての医療者に通じる内容となっている。
引用
・面接調査中の対象者の言葉⇒
「(病院の看護師さんと訪問看護師とは)距離が全然違う。本当に近いですよ。病院の看護師さんが1キロくらい離れているとしたら、在宅では1メートルくらい」
(看取り後に)「ちゃんとやったよって。まあ証人じゃないですけど、そういうのが欲しかったのかもしれない。」
・死別後のサポートとして期待していること…「悲哀の理解」「介護の承認」。サポートに満足していると、援助者に対して【肯定的な意味付け】として「過去の関わりの意義を再確認」「信頼の深まり」につながり、サポートに不満があると、【否定的な意味付け】として「過去の関わりを悪く解釈」「信頼に対する裏切り」につながる。
・死別の悲哀や介護への自責の念といった苦痛においても、訪問看護師への期待が大きいことが示された。
衝撃的なタイトルの論文である。
1事例からの報告であるため、一般化は難しいであろうが、遺族のこころの経過を丁寧に綴っている。
在宅は患者・家族にとっては、生活の多くを見せているため、必然的に気持ちの距離も近くなる。
それゆえに「これくらいは理解してくれているだろう」という期待感を沸かせ、それが実現されなかったときには、怒りにつながるのかもしれない。
ビジネスとしての援助には、ある一線があり、それによって冷静で公平なケアを提供できている側面がある。
利用者の想いに過不足なく寄り添う時に、真の「プロ」としての姿勢が問われると痛感した。
在宅介護の末、在宅で義母を看取った親族に対する面接調査を通して、悲哀に伴う医療者への怒りの原因を追求している。
看取り後の遺族のこころの葛藤を垣間見ることができ、訪問看護師ならずとも、すべての医療者に通じる内容となっている。
引用
・面接調査中の対象者の言葉⇒
「(病院の看護師さんと訪問看護師とは)距離が全然違う。本当に近いですよ。病院の看護師さんが1キロくらい離れているとしたら、在宅では1メートルくらい」
(看取り後に)「ちゃんとやったよって。まあ証人じゃないですけど、そういうのが欲しかったのかもしれない。」
・死別後のサポートとして期待していること…「悲哀の理解」「介護の承認」。サポートに満足していると、援助者に対して【肯定的な意味付け】として「過去の関わりの意義を再確認」「信頼の深まり」につながり、サポートに不満があると、【否定的な意味付け】として「過去の関わりを悪く解釈」「信頼に対する裏切り」につながる。
・死別の悲哀や介護への自責の念といった苦痛においても、訪問看護師への期待が大きいことが示された。
衝撃的なタイトルの論文である。
1事例からの報告であるため、一般化は難しいであろうが、遺族のこころの経過を丁寧に綴っている。
在宅は患者・家族にとっては、生活の多くを見せているため、必然的に気持ちの距離も近くなる。
それゆえに「これくらいは理解してくれているだろう」という期待感を沸かせ、それが実現されなかったときには、怒りにつながるのかもしれない。
ビジネスとしての援助には、ある一線があり、それによって冷静で公平なケアを提供できている側面がある。
利用者の想いに過不足なく寄り添う時に、真の「プロ」としての姿勢が問われると痛感した。
これ、私の恩師の論文なんです。読んでくださっている方がいることがうれしくて、思わず声をかけさせていただきました。
私が言うのもなんだか変なのですが(笑)、ありがとうございます!
私は、臨床3年目の看護師をしているものです。そして今年研究を担当おり、グリーフケアに関する質的研究を現在進行中です。また時々ブログ拝見させていただきます。失礼しました。
そうですか…恩師の方の論文なんですね。
とても刺激的な論文で、勉強させていただきました。
私は現場から遠ざかったいますが、
グリーフケアの研究を始めています。
奥深く、興味深い分野ゆえに、思考錯誤です。
スンさんの研究、いつか報告していただけると嬉しいです。
今後とも、よろしくお願いします。