『保健医療科学』2018 Vo.l67 No.4
保健師の専門性のひとつとして、ジェネラリストとしての側面があるということを事例を通して考察している。
活動実態が見えにくい、自治体の保健師の活動について、分かりやすく紹介している。
*管理人 注:ジェネラリストとは?幅広い知識を持つ人のこと。
引用
・保健師が事例のケースマネージャーを担った理由を考察すると、保健師は公務員かつ専門職という立場であるため、事例および関係機関から、
高い信頼性を得られたためではないかと考える。
・保健師は直接支援(個別ケースワーク)において、各分野に精通すると同時に、事例のケースマネージャーとして、医学的かつ予防的な側面か
ら事例をアセスメントし、事例の問題解決のために、当事者・関係者にとっての最適な状況を見つけ、解決をリードする、つまり、ジェネラリ
ストとしてのマネジメント能力が求められていると考える。
問題が複雑化し、支援機関が多岐にわたるケースについては、「責任の所在」が見え隠れする。
本論文では、その責任の所在を自治体の保健師さんが受けてくれている、そのように感じた。
でもそれは保健師さんだからなのか?行政の人だからか?このあたりはとてもデリケートで、保健師という資格でなくとも、
精神保健福祉士や社会福祉士であっても、行政の人であれば対応できる部分なのでは?という疑問が拭えない。
保健師さんとしての専門的知見…「医学的かつ予防的な側面から事例をアセスメントする」という部分をもっともっと掘り下げてもらえれば、
他職種からの理解が深まるのではないかと感じた。