社会福祉士×ちょっと図書館司書の関心ごと~参考文献覚え書き

対人援助の実践、人材育成、図書館学を中心に気まぐれに書物をあさり、覚え書きをかねて投稿中~

「人生のエンディング⑫ 孤独死」 (11月13日付 朝日新聞 朝刊)

2008-11-14 14:16:40 | その他
いわゆる「団地」での「孤独死」が注目を浴び始め、この記事でも松戸市、狛江市などにある「団地」が取り組んでいる、孤独死予防の活動を紹介している。

引用「孤独死」…看取る人もなく一人きりで死ぬこと」(広辞苑)


以前私は、「孤独死」=「独居死」か?と疑問を抱き、さまざまな文献を読んだ。

その中の一つに、『「孤独死」額田勲・著』がある。これは阪神・淡路大震災後の神戸を取り上げたもので、仮設住宅でひっそりと息を引き取る人、そういう人をなくそうと取り組む医療者や地域住民の奮闘が書かれている。
この本での「孤独死」の定義は、「低所得で、慢性疾患に罹患していて、完全に孤立した人間が、劣悪な住居もしくは周辺領域で、病死および、自死に至る時」としている。

「孤独死」=「独居死」ではないが、独居はそのリスクを最も抱えているのは事実である。
組織に所属している援助者は、その組織で抱えている対象者(患者や利用者)への援助で手一杯なのが現状である。
行政が今まで通りの「申請主義」の姿勢を貫き通すと、地域の中での「難民」が生まれてしまうだろう。

我が国における「生存権」に意味を、きちんと形にしていかねばならないと、考えさせられた。
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