副題:-在宅で看取った遺族たちのUnfinished Taskへの取り組みと悲嘆の継続的変化に焦点をあてて-
佐藤貴之、木修(2007)『在宅医療助成 勇美記念財団 報告書』
在宅での看取りを経験した遺族に対して、副題を検証するために、セルフヘルプグループへの参与観察と、アンケート調査を実施している。
結果や考察が丁寧にまとめられているが、調査対象となったセルフヘルプグループから、看取りを支援した診療所への意見や、グループ活動への感想などが中心となっている印象を受ける。
筆者は別の研究において、『"見放され”感を抱きつつ「在宅療養」に移行した遺族が、長期にわたる医療従事者への怒りの感情や医療不信感を抱いている』ことを明らかにしたとのこと。それを踏まえて本研究では、「医療従事者との相互作用に対する評価が看取り中の心的プロセスに与える影響を検討する」としていたが、そこは読み取れなかった(私の理解力の問題かもしれない…)
・bereavement=愛する人との死別
・死に臨む人の人生の質=Quality of death (死にゆく人の「死にがい」だけではなく、その死を看取る人の「死なれがい」も含む)
遺族ケアというと、箱モノとしての「ホスピス」で看取りを経験した人…を対象としたものが多く、本研究のように、「在宅」限定というのはとても画期的!と感じた。
遺族になる前の段階で、医療者と家族にどういった相互作用があり、それは遺族となった時の悲嘆にどういう影響を及ぼすのか?という点は、一番興味深いのだが、そこまでの言及は十分にはなかったと感じた。
援助する側に遺族(家族)は何を求めるのか…これからもっともっと掘り下げられていく(べき)テーマだろう。
佐藤貴之、木修(2007)『在宅医療助成 勇美記念財団 報告書』
在宅での看取りを経験した遺族に対して、副題を検証するために、セルフヘルプグループへの参与観察と、アンケート調査を実施している。
結果や考察が丁寧にまとめられているが、調査対象となったセルフヘルプグループから、看取りを支援した診療所への意見や、グループ活動への感想などが中心となっている印象を受ける。
筆者は別の研究において、『"見放され”感を抱きつつ「在宅療養」に移行した遺族が、長期にわたる医療従事者への怒りの感情や医療不信感を抱いている』ことを明らかにしたとのこと。それを踏まえて本研究では、「医療従事者との相互作用に対する評価が看取り中の心的プロセスに与える影響を検討する」としていたが、そこは読み取れなかった(私の理解力の問題かもしれない…)
・bereavement=愛する人との死別
・死に臨む人の人生の質=Quality of death (死にゆく人の「死にがい」だけではなく、その死を看取る人の「死なれがい」も含む)
遺族ケアというと、箱モノとしての「ホスピス」で看取りを経験した人…を対象としたものが多く、本研究のように、「在宅」限定というのはとても画期的!と感じた。
遺族になる前の段階で、医療者と家族にどういった相互作用があり、それは遺族となった時の悲嘆にどういう影響を及ぼすのか?という点は、一番興味深いのだが、そこまでの言及は十分にはなかったと感じた。
援助する側に遺族(家族)は何を求めるのか…これからもっともっと掘り下げられていく(べき)テーマだろう。