少年野球とともに 

ここには少年野球の監督時代のあれこれを備忘として
書いていたけど、
今後は中国と日本語教育が中心になる見込み。

糸井幸恵さんを悼む

2010-12-12 06:16:38 | ひとりごと
先日、クラブの選手のお母さんが亡くなった。
短い弔電に無念の気持ちを書ききれなかったので、
ここに彼女への僕の思いを残します。

悠二や葉月たちが試合で、いやなムードになり、
我々ベンチが「声を出せ!元気をだせ!集中しろ!」と
選手へいくら激を飛ばしても、
選手がそれに応えられないとき、
一番、大きな通る声で相手チームや応援団を震え上がらせたのが
あなたからの、グランド上に響き渡る大きな声でした。

「いけ、いけ、いけ、いけ、いけ リトル!」

それで応援がまとまり、盛り上がり、選手にも伝わる。
いつも、そうだったよね。

選手一人ひとりだけでなく、グランドで共に過ごした誰もが、
グランドであなたからもらった、心のこもった大きな声援と
あふれる愛情を、決して一生忘れることはありません。
あなたはいつも子供たちに勇気を与えてくれてた。

町で卒部生にあったら、駆け寄り「今度は絶対甲子園だね!」って
いつも明るい笑顔で、声をかけてくれてたよね。
「ほんと、楽しみだよね!」
クラブの皆に、わが子のように思いやりを持って、
接してくれていたのが忘れられません。
そんなあなたが、逝ってしまうなんて・・。

天台やマリンの空の上で、そして夏の甲子園の広い空の上でも、
たくましく育った子供たちを 見守ってあげてください。
ピンチになったら、あの気合で、あの声で、
彼らの背中を 思い切り押してあげてください。
たくさんの天国の仲間にも、彼らを紹介し、
胸を張って、自慢してあげてください。

・・・でも、もう大きな声をださなくてもすむ、ね。
皆の胸にはいつも、幸恵の声が響きわたっているもの。
ゆっくりお休みなさい。 
もう、あえないなんて、さびしすぎるけど・・・。

今まで、ほんとに、どうも ありがとう。
悠二や葉月は、あなたが背中を押してくれたみんなが、
しっかり守っていってくれるのは間違いないから。
                       合掌

少年野球。 大切なもの?楽しい野球って?

2010-12-03 23:26:16 | ひとりごと
久々にブログの更新をします。 (プレッシャーもかけられました・・笑)
先月、ソフトボールの練習中に誤って右手でボールを受けて、
中指先端を骨折し、ギブスを1ケ月、外せず、大変不自由な思いをしてました。
が、やっとギブスも外れ、日常生活に支障が無い程度に回復。

さて、先日の我がクラブの指導者懇親会のことを書きます。
わがLJはほとんど、チーム単位で行動しているため、
クラブとしてのまとまりに欠け、意思の疎通が不十分・・等の反省を受けて、
今年から2月に一度、指導者全員で1,500円会費で弁当、ビールを出して
公民館等で集まって飲み会開催してます。

今回はいきなり酒、でなくて、30分ほど、いすに座っての会議形式で
今年の反省等を各監督に話してもらい、それをきっかけに意見交換をました。

「子供たちに野球をやらせるのに大切なものは?」という問いかけがあり、
 約30名の大人の参加者全員が一言づつ話しをしました。

・好きになって自発的にやらせる
・主役は子供、導いてあげる
・目標を持たせる
・野球の面白さを伝えたい。
・何を目標にするか?そのために何をするかをわからせる
・勝つことが子供たちのモチベーションアップになる
・勝つための意識統一
・うまくなるプロセスをきちんとフォローする
・グランドに来るのが楽しい(大人がそう思う)
・仲間意識を持たせる
・たくさんバットをふり、1球でも多くボールを捕る
・楽しくやる
キーワードは「勝つ、楽しい、目標、意識」あたりが多かったです。

 私のチームでともに戦ってたSコーチがうまく表現してくれました。
「好きなことを通じて、目標に向かい、それを実現するために、
 努力して勝ち取るプロセスをひとつひとつ経験してほしい」
  ・・・Perfect!
我々は同じ思いを抱き、戦っていた、という思いを改めて感じて、感激でした。

私のその問いへの答えです。前からずっと考えていたことです。
自分の提唱する「エンジョイベースボール」とは
「高い目標を定めて、それに向かって、皆で真剣に取り組み、エンジョイする」です。

ただ、楽しむ・・なんて当然、無理ですわ(笑)
仲良し、友人同士で、楽をして、いい結果だけ得ても、楽しくないはずです
その辺の公園で、気の会う仲間たちだけで、親子野球やってれば、それは楽しいでしょう。
でもその程度の楽しみ・・・では、面白くないです、よね。


・いろんな壁にぶつかる→乗り越える、

・仲間たちとの不和や軋轢→原因を考えて、何とか手を打つ、

・強いチームと戦い、負ける→なんで負けたか考える。

・親や指導者たちとの意見のくい違い
→しつこく対話してぶれない方針を決める。

・知らないチームとやるとき
→情報を集める、知人のつてをたよる、作戦を立てる。

・それでも勝てない
→監督、ベンチが悪いのか、選手の力なのか?皆で悩む。

・では勝つために何をすればいいか
→選手に考えさせる→大人たちも考える
→皆で納得する→鍛える、つらい練習もする。
 (つらく思わせない工夫はできる)
→できなかったことができるようになる。

・そして最後には、なかなか勝てなかった強豪チームにも勝つ
→心から達成感を味わい、エンジョイできる

勝つためにどうすればいいか、それも高いレベル(県大会で勝つ)ために
大人と子供がチーム全員でまじめに考え、厳しい練習を乗り越えて、
最後にはそれがひとつになっていく。こうしたプロセスを経て
・・いいチームが完成する。
これが、少年野球の醍醐味、喜びだと私は感じました。

子供たちが届くぎりぎりの到達目標を設定できるかどうかも
指導者の大きな課題です。
(私の後悔:県ベスト8で満足せず、県大会制覇の目標を掲げるべきだった!)。

わがクラブの基本理念は以下です。
「野球を通じて、礼儀正しく、何事も最後までやり遂げることのできる子供たちを育てる」

野球はあくまで手段です。「社会性と貫く強い意思」をもった子供を育てる。
これができれば、野球ができなくても、社会でたくましく生きていけます。

毎年、12月に卒部式が開催されます。
今年の6年生たちも、ほんとに楽しそうに野球をやってます。
先の会で、指導した大人たちも少年野球はとても楽しかった、と口をそろえました。

親子で一生忘れない、楽しい思い出としての少年野球時代
・・・みなでやれば、必ずできます。
やりましょう!
エンジョイベースボール!