少年野球とともに 

ここには少年野球の監督時代のあれこれを備忘として
書いていたけど、
今後は中国と日本語教育が中心になる見込み。

一冊の本 「独学のすすめ」

2015-09-26 07:53:50 | 中国
約3年ぶりのブログ登場。
今後しばらくは本や映画、中国と日本語教育についての内容になるかと思います。


30年以上前の話になる。大学受験前夜に読んだ本で、強烈なインパクトのあった本。
加藤秀俊「独学のすすめ」を再読した。
内容に古さは全く感じられず、生き方を考える本、又、素晴らしい教育論であると思う。
内容からいくつか抜粋。
所詮、勉強は1人でするものだし、学校はあくまで補助手段でしかない。読書は他人の経験を居ながらにして盗むもの。
大学の専門なんてたかがしれており、素人がその気になって半年も勉強すれば、簡単に追い越せるレベルのものでしかない。
日本人は昔から知識や教養を重視する根っから勉強好きの国民である一方で、海外の大学には年齢、性別、国籍が多様な人々が集う現実。
日本の大学のなんと画一なことか・・・等々。
冒頭で紹介される高校出たての少女がチンパンジーの世界的権威になるまでの話も面白かった。
和田誠のほのぼのとした挿絵が 肩をほぐしてくれ、妙に楽しい。
現代はWEB環境も整備され、当時とは比較にならないくらい、ネットであらゆる情報、学習教材をフリーに得ることができる幸せな時代。
どの世代にとっても、新たな一歩を踏み出す、行動するために背中を押してくれる勇気の出る本であると思う。
よりよく生きたい、学びたい、また、人を教えたいと考えている人すべてにおすすめします。
ちなみに小生はこの本を読んで、文学部志望に変えたのですが、夢かなわずに法学部へ。
入学後、八王子から学習院までモグリ学生で通って、加藤先生のナマ講義を拝聴したことも
今となっては懐かしい思い出。

中国映画の講演会:「21世紀の中国映画は世界に向けて何を訴えているか」

2011-12-10 15:16:08 | 中国
先週水曜夜、中国語クラスの先生に声をかけていただき
李先生の講演を聞いてきた。

講師:李樹榕(内蒙古大学教授。内蒙古文芸評論家協会副主席。中国中央テレビ特別キャスター)

熱のこもった見事な講義に時間を忘れ魅了された。
冒頭ご挨拶は、通訳も無く、こりゃ大変と思ったが、講演部分に入り、日本語通訳がされ、助かった.

いくつかの中国映画を題材に、主題や鑑賞のポイントを教えていただいた。
たまたま私が見ていた二本の映画について、とても興味深い講義がされた。

「Hero」
以前見たときの私の感想は
中国独特のCGを駆使した派手なカンフー映画の印象でしかなかったが、
講師は
・よい剣ほど剣を必要としない。
・大きなものこそ、音を立てない。 
といった反語的な見方の解説をした。
中島敦の「名人伝」での、弓矢の究極の域に達した名人は、
究極は「弓そのものを忘れ去り、不射之射の境地に至る」
という話を思い出した。
確か名人伝の最後は、
その後しばらく、町では絵師という絵師がことごとく筆を棄てた(笑)だった。

[老理髪師の映画・・タイトル不明」
きちんと年をとるということはどういうことであるかを教えてくれる映画。
しかし、文化人ほど死を恐れない・・は果たしてどうであろうか?
むしろ、死に対して深く考えるあまり、恐怖が増す・・という見方もある?


「単騎千里を行く」
高倉健主演の中国映画である。彼は中国でとても人気があり、
教授も大好きだと話されていた。
私は多弁で自己主張が強いのが中国人だと感じているが、
高倉健はその対極。典型的な古いタイプの日本人
(無表情で寡黙、気持ちを表すのがヘタ)がなぜ好まれるのか、
質問をしてみたたかった。

「唐山大地震」
主題がガレキの下の救出、兄妹のどちらを助けるかの選択とその後の親子関係。
とても重く、子どもを持つ親なら誰しも、胸が張り裂ける思いで聞いたと思う。
正直、とてもつらくて、今は自分から見ようという気がおきないほど。


この素晴らしい講演に刺激され、土曜夜にDVD借りて2本の中国映画を見た。
どちらもとても面白かった。
私が見る中国の映画はなぜかいずれもど真ん中の直球で、
ストレートに胸に響く映画が多い。
レンタルビデオ店の棚にあるものから、
解説を読み、直感で選んでいるのだが。

「ココシリ」 

チベットの過酷な自然とそれを守る男たちの気概、生き様が壮烈。
 男たちの強い意思に溢れた顔もいい、スケールの大きな自然の映像も見事。

「きれいなお母さん」

 聴覚障害児を持つ母親の愛情溢れる子育ての物語。
 強い母を演ずるすっぴんのコン・リーがとてもいい。
 この女優の作品も全部みたいと思う。
 hoaとfaの発音や有気音等を教える部分が随所にあり、
 私の発音も教室で同じように修正されている。
  中国語的発音非常難。道のりは遠い(笑)

 この二本はおすすめできる名画です。

以上=

「我、日本海の橋とならん」 加藤嘉一 

2011-11-27 10:54:11 | 中国
最近読んだ本を紹介します。

「我、日本海の橋とならん」 加藤嘉一 


この本は「hungryでもfoolish(~S.Jobs)」でもない今の
日本の若者に是非読んでもらいたい本である。

著書は1984年生まれでまだ27歳。
山梨高校卒業後(駅伝部!)国内の大学へ進学せずに、
中国語の素養は全くないのに北京大学へ留学。
多くの困難を克服し、中国語をネイティブレベルまでマスターした上で、
中国のマスコミで引っ張りだこになるまでの彼自身のサクセスストーリーである。
カネをかけずに外国語を習得する地道な努力
(辞書、新聞、体当たりの会話・・)には脱帽。語学マスターに王道なしである。
大学院では日中友好のための学生協議会も立ち上げたり、
今も中国の100大学を講演して回っている。
今後の活躍がとても楽しみな若者である。
温家宝首相ともメル友で面談もした経験があるという。
彼の中国語のツイッターのブログのフォロー数は100万近いというから恐れ入る。
引きこもりだの内向きだのといわれて久しい日本の若者のなかにも、
こんな逞しいヤツがいることをお忘れなく。
大いに刺激をうけるべし。

以上

中国語クラス終了式

2011-10-08 09:39:48 | 中国
今年4月からの中国語の入門クラスが9月で終了し、先週土曜日に終了式が行われた。
学院長の挨拶、修了証書の授与式、皆勤表彰と進み、成果発表会としてクラスごとの出し物。
ほとんどは勉強した中国語で進行、歌や寸劇が披露される。

我らのクラスは「月亭代表我的心」を歌う。
クラスメイトは5名いるが、参加できたのは、2人だけ。
3日前から中学以来のフルートを練習したY嬢の素敵な音色で
会場は温かい雰囲気に包まれた。
私も太極拳の服装で登場し、我是太極拳的老師!(私は太極拳の師匠じゃ!)と
いくつかの短い中国語を駆使したが、どうも、思ったように行かなかった(笑)
でも、歌詞はほぼ暗記するほど練習してたので、まずまずの達成感はあった。

他の中級、上級クラスはさすが、数年後このレベルまでいけるか?
想像つかないが、いい目標になる
最後は先生が京劇の仮面をつけたダンスを披露し、楽しく盛り上がった。

この学校は
孔子学院という中国政府肝いりの教育機関で、日本の大学と提携して、
中国語と文化を紹介、教育を進めている。
会費も90分授業週一回、半年で4万円と格安。
夜間講座も充実しており、これから中国語始めたい人には、オススメします。

来週から新クラスで、また新しい仲間ができるのも楽しみ。