The Document Foundationが、2010/12/20に、
Open Invention Networkに参加すると
表明をした。
Open Invention Networkとは、
> Open Invention Network® is an intellectual property company that was formed to promote > the Linux system by using patents to create a collaborative ecosystem.
Linux向け(Free softwareではない)パテントの管理団体のようだ。
これ自体は何の問題もないのだが、
平野一成氏が指摘するように、
> The Document Foundation has the mission to facilitate the evolution of
> the OOo Community into a new open, independent, and meritocratic
> organization within the next few months.
> TDFはOOoコミュニティを今後数ヶ月以内に新しい組織へと進化させる、その促進をミッションに
> しているそうです。
> An independent Foundation is a better match to the values of
> contributors, users and supporters, and will enable a more effective,
> efficient, transparent, and inclusive Community. TDF will protect past
> investments by building on the achievements of the first decade, will
> encourage wide participation in the Community, and will co-ordinate
> activity across the Community.
> ファウンデーションに関するご託宣はたいへん結構ですが、いったいTDFという組織を別にたちあげ、LibreOfficeというフォークプロダクトを作り、LibreOffice
> Community をつくっているのに、OpenOffice.org
> Community進化の方向性や期間を口にするのは、あからさまな内政干渉ではないか。
>
> TDFは組織的な混迷ぶりが目立ってきました。
その通りである。組織的な混迷だ。
私はLibreOffice, The Document Foundationの立ち上がりについては存在意義、存続のための議論がなかったのではないか、そう見ている。
なぜThe Document Foundationが立ち上がったか。個々のモチベーションは違う。これが混迷の原因だろう。私はMichel Meeks, Andre Schnabel, Caolan McNamaraからの返信からこれを垣間見ることができた(全員から返事が来た)。Michel Meeks(Novell Go-oo)とCaolan McNamaraの考えは比較的明らかだ。
* Hamburgがコードの取り入れに消極的であった、ということと、
* Novellが、JCA/SCAなどにサインしないコードを混入させようとする政治的な駆け引きをHamburgに対してし続けてきたこと、そしてこれが失敗していること。端的にまとめた
LibreOfficeとgstreamerのこと。なぜgo-oo実装は入らなかったか(4)を参照頂きたい。
* Copyright assginmentをNovellがharmfulだと考えていること。
私はLibreOfficeがGo-ooと等しいと思っていたのだが、そうでもなく、Andre Schnarbelからは、一番最初にThe Document Foundationの案があったときは、Novellの参加は考えられてなかった、と告げられて、かなり驚愕したを覚えている。なぜならば、Novellの抱えるOOoへの問題 - コードを取り入れてもらえない - のと - Copyright assignmentへの不満 -はTDFを作るには十分な理由があると考えるからだ。
さらに、council memberの無理解である。The Document Foundationのアナウンスからは、
The community of volunteers developing and promoting OpenOffice.org sets up an independent Foundation to drive the further growth of the project
とあるが、コミュニティでのコンセンサスはまったく得られてない。これはクーデターと見るべきであろう。
この後、
Council memberの何人かの辞任、、これはコミュニティマネージャーの
Louis Suarez-Pottsの、Charles Schltzへの指摘からの発端であり、TDFの人間が一体どういうことをしているか、理解していないという、端的な例の一つである。
このように、TDFはかなり組織的に意思統一ができてない、ということが指摘できる。