中田真秀(なかたまほ)のブログ

研究について、日常について、その他。

東大生の皆さんOpenOffice.orgで働きませんか?

2010-08-31 11:52:38 | 日記
「東大までの人」と「東大からの人」〔受験生必読〕入ってみるとよくわかる

> 私は、東大生を長年見てきていますが、常に1~2割ほどの学生は純粋な公共心
> が強く、国家社会のために働こうという志を持っている。こうした人物が
> 東大内でさらに力を磨いて、社会奉仕に励んで欲しい」(前出・川人弁護士)

私もそう信じたいと思います。私は東大卒ではありませんが、純粋な公共心からOpenOffice.orgに関わっています。これはフリーなオフィススイートで、多くの自治体が利用されています。だれでも参加できますが、日本の企業、自治体からの参加は皆無です。確かに日本人の質は落ちて来ているのだと実感します。


私がOpenOffice.orgに関わっている理由は、OpenOffice.org内での日本語圏のプレゼンスをあげたいからです。日本語を使う人たちが世界から尊敬されるようになりたい。また、未来に日本語を残せるか、私はOpenOffice.orgを通じて社会に問いつづけているのです。

* 世界最大規模のオープンソースプロジェクトです。3億回ダウンロードされました。
参加してみませんか。
* 最高の技術を目の当たりにできます。
最高の技術者と一緒に働けます。

* 世界中に友達ができます。
 私は英語圏というのが狭いのを初めてしりました。

* お金は出ません。
 ぜひ、そういう仕組みを作りませんか?

* 名誉もありません
 ソフトウェアを書いて、関わって、そういう人がリスペクトされる日本にしていきませんか?

ぜひ参加しましょう。あなたの、高い知識、学力、人間力、すべてを出し切ることができます。東大という名前があなたより強いか、それとも逆か。トライする価値は十分です。

学振のPD採用者数4割減だなー。平成22年度399人平成15年度705人

2010-08-31 10:53:45 | 日記
日本学術振興会の特別研究員採用状況について(新規分)がなんとなく目に止まった。

PDを見ると、私が採用された平成15年度だと705人。私は化学なので、410名中77名。19%弱の採用率(全体では13.6%)。平成22年度だと141名中14名。10%くらい(全体では24.3%)。PDは重要なポストである。というのも、博士を取った後の就職というのは重要なことだからだ。

さらに、全体で見ても、22年度はPD399名、15年度はPD705名。採択率半分~六割まで落ちてますか...博士行った後、博士とっても学振はさらに難しいのか...それでも、PDでも年収420万程度だったかと思います。

ひどいのは、DC1/2の採択数は増やしてるってこと。平成15年度は、DC1+DC2で905人採用だが平成22年度は2116人。倍以上増えてるDC2やDC1。これ何がしたいんだろう? ワーキングプアの博士を増やしたいのだろうか? ちなみにDC2/DC1で年収200万弱だったと思います。

学振は狭き門で、その上にさらにポストが無いという状況はさらにひどくなっているように見える。博士後期過程に進学をするというのは、今の学生にとってものすごい賭けだなと思った。

mpack 0.6.7 リリース+応用数理に執筆予定

2010-08-28 09:13:32 | 日記
2010/8/20にmpack 0.6.7 のリリースをしました。行列の1-ノルム、無限大ノルムによる条件数の近似値を求めるRgecon, Rpoconを実装したのが特徴です。LAPACKのルーチンのうち100個目が実装されました。残りは566個もありますが(!)次は多分特異値分解かなと思ってます。なぜならばLAPACKで一番長いルーチンだからです。

ライセンスは0.6.7より2条項BSDスタイルのライセンスに変更しました。LGPLv3は評判が悪いので、より緩いものに変更しました。

応用数理に、mpack 0.6.7またはそれ以降のバージョンの紹介を行う予定です。さらに規定に則って自分のwebページにも原稿をpdf形式などで載せる予定です。

MAGMA 0.3 : dgemm カーネル 70-300GFlops on C2050

2010-08-27 13:24:28 | 日記
nVidia Tesla C2050 (fermiコア)が利用できる環境になったので、カーネルのベンチマークをとってみた。

$ ./testing_dgemm
This is a MAGMA 0.3 DGEMM Routine for Fermi GPUs.
In this version matrix sizes have to be divisible by 64


Usage:
./testing_dgemm N

N magmablas0.3 GFLops/s cudablas-3.1 GFlops/s error
==========================================================================
512 240.10327 92.53204 0.000000e+00
1088 286.13941 172.66570 0.000000e+00
1664 291.65646 174.09242 0.000000e+00
2240 295.73540 175.31741 0.000000e+00
2816 297.00507 175.22756 0.000000e+00
3392 298.39486 175.49825 0.000000e+00
3968 298.91229 175.64188 0.000000e+00
4544 299.12429 175.33501 0.000000e+00
5120 299.50924 175.63915 0.000000e+00
5696 299.84707 175.56649 0.000000e+00


同梱された結果とほぼ一致した。

ただし、行列のサイズが64の倍数のときのみで、これから外れると極端に
性能が劣化する。なんと70GFlopsまで落ちる。1/3程度までだ。これはびっくり
$ ./testing_dgemm 513
This is a MAGMA 0.3 DGEMM Routine for Fermi GPUs.
In this version matrix sizes have to be divisible by 64


Usage:
./testing_dgemm N

N magmablas0.3 GFLops/s cudablas-3.1 GFlops/s error
==========================================================================
Dimension Should Be multiple of 64
Calling cublasDgemm
513 72.83825 74.42431 0.000000e+00


$ ./testing_dgemm 1023
This is a MAGMA 0.3 DGEMM Routine for Fermi GPUs.
In this version matrix sizes have to be divisible by 64


Usage:
./testing_dgemm N

N magmablas0.3 GFLops/s cudablas-3.1 GFlops/s error
==========================================================================
Dimension Should Be multiple of 64
Calling cublasDgemm
1023 77.80234 78.02064 0.000000e+00

Condition number of Shur complement matrix

2010-08-20 10:44:35 | 日記
(This blog entry is result of collaboration with Dr. Waki Hayato.

We calculated 1-norm and estimated condition number of Shur complement matrix while iterating semidefinite programming using primal-dual interior point method.

Estimated condition numbers by 1-norm are calculated by Rgecon, multiple precision version of LAPACK's dgecon (since 0.6.7, mpack include Rgecon).

Here, we show the result of maxG11.dat-s from SDPLIB. This problem has interior points for both primal and dual problems. The condition number of Shur complement matrix and 1-norm grows exponentially.

We also show the result of hinf3.dat-s from SDPLIB. This problem does not have interior point for dual problem. The behavior is somewhat unstable.

We will present above results and details at 2010 IEEE Multi-Conference on Systems and Control, September 8-10, 2010, Yokohama, a port city on Tokyo Bay, Japan .