中田真秀(なかたまほ)のブログ

研究について、日常について、その他。

PACIFICHEM 2010発表してきました。

2010-12-22 11:31:12 | 日記
The 2010 International Chemical Congress of Pacific Basin Societies (Pacifichem), will take place in Honolulu, Hawaii, USA, December 15-20, 2010に参加して、口頭発表してきました。20-30人くらい来てくださり、興味深く聞いていただいたと思います。どうもありがとうございました。

ハワイは暖かくて良かったです。海にも今年始めて入りました(今年は遊んでない...)

ただ人が多すぎて、何だか分子構造討論会みたいでした。ポスターとか日本人発表、聞きにきている人も日本人で、結局日本語...なんやねん、とか。またポスターはだだっ広いところであって、ものすごい数があって、もう何が何だか、という感じでした。

結局偶然に身を任せていくつかおもしろいポスターをいくつか発見、色々話を聞きました。

マイクロソフトが中田のプレゼンを提示しているらしい:行政の人材の質が低すぎる

2010-12-12 17:56:45 | 日記
秋田県の導入で少し話を聞いたのだが、わたしのOSC 2009仙台での資料、OpenOffice.org日本語版リリースに参加しよう

を、マイクロソフトのオフィスの連中が自治体向けに見せて、MS Officeに止まらせようと
努力しているらしい。

「こんな小さいリソースでリリースされているのに、自治体は納税者に説明責任を果たせるか」といってマイクロソフト オフィスを勧めているに違いない。

また、きっと私のブログの、OpenOffice.org日本語版のセキュリティ対策の不十分な状況と参加の呼びかけも見ているに違いない。

まぁこれでも採用するとなれば、それはきっと財政難からなのだろう。リリース品質保証は、グッデイの榎さんが非常に頑張っているが、たったこれだけでは、マイクロソフトの人材の豊かさからみれば、誤差範囲である。

さて、あなたはOpenOffice.orgをどうしたいのか。普及活動はたくさんきいた。すべて輸入代理店をやっているだけだ(グッデイとオラクルを除く)。本質的な強さではない。ジャイアンツじゃなくて単なるファンクラブである。開発や運営に関われてない現在、マイクロソフトに足元をみられるのは当然である。行政に関わる人材の質の低さに、愕然とする。そんな行政では破綻するのではないか。

LibreOffice:お終いはいつも何かの始まり

2010-12-11 18:39:25 | 日記
OpenOffice.org日本語プロジェクトの公式フォーラムより:OpenOffice.org の10年(1)

OpenOffice.org ドイツ語プロジェクトの Co-Lead(共同リード)Jacqueline Rahemipourは、10月31日、"Every end is a new beginning", 「お終いはいつも何かの始まり」と題するメールを, project_leads@openoffice.org, dev@native-lang.openoffice.org, com@native-lang.openoffice.org に投稿しました。

"Every end is a new beginning"の原文です。

以下 OpenOffice.org 日本語プロジェクトの翻訳プロジェクトによる翻訳です。

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OpenOffice.orgのサポーターのみなさん

この数日から数週間、当プロジェクトではプロジェクトにおける協力をどうとらえるか、どうしたらもっと意欲的に仕事ができるようになるかなどを時には激しい議論を交わしてきました。しかし議論が客観的で、問題の所在を見極めたり、結論を出そうという本来の議論のあるべき姿でないばかりか、時には大変感情的になったことは残念なことです。

この議論の発端は、個々のスポンサーから独立した自由なオフィス・スイートとコミュニティーをめざすファンデーションの設立発表でした。この考え方はOpenOffice.orgプロジェクトが始まった当時からあったもので、近年何度も議論されてきました。

OpenOffice.orgはこれまでの最初の10年で大きく成長しました。この成長はメイン・スポンサーであるSunとOracleがデベロッパーを雇い、更にはテクニカルプラットフォームの提供及び維持を強力に推進したためです。

しかし、多くの有志プロジェクトメンバーや他の会社のスタッフもOpenOffice.org自体やそのサブプロジェクトに多くの時間とお金を投入したのも事実です。その協力の良い例として、ドキュメンテーション、品質保証と翻訳、共同マーケティング、コミュニティーイベントやトレードショーへの出展の企画などは特筆に値するでしょう。

しかし、これらの多くの協力作業や共通の問題解決を見出す際に、その限界に直面することも明らかになってきました。将来の作業プラットフォーム、デザインまたはマーケティングの開発に関して、メイン・スポンサーとの考えが合わなかったり、無視されたり、または責任者やその地位にある人が何の決定も下してくれないため結局実施出来なかったりしました。そしてこれは無駄な誤解や議論をもたらしましたし、現在も状況は変わりません。この限界を乗り越えるためには、プロジェクトは進化し、独立したファンデーションを持たなければなりません。

The Document Foundationの発表にたいするOracleの公式見解では「Oracle は今まで同様にOpenOffice.orgを続ける」と明言しています。その結果、プロジェクトの責任者や代表者であり、従来通りでは不十分だと感じた一部のコミュニティメンバーの間で利害対立が明らかになってきました。 テクニカル・レベルにおける協力関係を築き、状況を変えることは可能だと Oracleは何度も強調してきましたが、プロジェクトの組織や運営が直面している問題への変革の兆しは一向にありません。そのような変革を求めているのに現プロジェクトからは何の実質的な変化の兆しを見出せない人たちがThe Document Foundation(TDF)に参加しました。残念な事にこれは従来のOpenOffice.orgか、あるいはTDFかという二者択一を迫る結果になりました。

ここにサインした人たちの答えは明白です。私たちはこの変革により、コミュニティー、そしてコミュニティが開発したオフィス・スイートに進化するチャンスを与えたいのです。そのために、今後私たちはThe Document Foundationをサポートし、チームとしてLibreOffice を開発促進していきます。多くの人たちが私たちに加わってくれれば幸いです。

人は皆各自の意志で決断するべきだということは百も承知です。私たちはgermanophoneプロジェクトのポジションから退くことを決めました。今まで OpenOffice.org の開発を可能にしてきた皆さん、そして私たちと長い道のりを分ち合った皆さんに深く感謝します。
原文:http://native-lang.openoffice.org/servlets/ReadMsg?list=dev&msgNo=9360

翻訳:森本 真理

査読:Sam Lin, Yokota Kunihiko、中田 真秀、福原 信康