この作品は、2013年が岡倉天心の生誕150周年・没後100周年に当たることから、それを記念し制作されたもの。
私は天心をあまり知らないので、この映画の意図するところや、天心像が今ひとつ私には伝わらなかった。
映画紹介には「法隆寺や興福寺を復興し、東京美術学校、日本美術院創立に携わったのち、日本人初のボストン美術館東洋部長に就任。世界的ベストセラー『茶の本』を著すなど、日本近代美術の父といわれた岡倉天心。その華やかな活躍の影には、天心と若き弟子たちとの、壮絶な葛藤と創作の日々があった」とあったが、実はどんな人物だったのか興味をもち、帰ってから調べてみた。(詳細は省略)
この映画は、第一回文化勲章を受賞した横山大観(中村獅童)が、取材に訪れた新聞記者(石黒賢)から、五浦時代の写真を見せられ、当時のことと、師である岡倉天心の生涯に思いをめぐらすところから始まる。
いずれにしても、私にとっては、岡倉天心より、横山大観、菱田春草、下村観山らの弟子たちの方が、知名度が高い。
また、この映画で菱田春草が36歳の若さで亡くなったことを知り、あらためて彼らの作品を観たくなった。