「おっ、別の村の村長ですね~。
この村の釣り大会はこれまでにないくらい熱い大会になったよ」
「熱いって、どんな?」
「それがね、今回はみんなとんでもない大物を
たくさん釣り上げていたんだよ~。
だいたい500センチくらいの魚がたくさん揚がったね」
「500センチってすげえな!
うちの村、お題がアジで最高記録が46センチくらいだったのに!
ちなみにお題はなんだったの?」
「今回はリュウグウノツカイだったんだよ~」
「リュウグウノツカイ」
「いや~、おじさんもこの仕事やって長いけど、
アレだけの量のリュウグウノツカイを見たのは初めてだよ。
もう大変だった大変だった」
「で、その釣り上げられたのは全部食べたの?」
「うん、ぺろりと」
――後にしずえは語る。
「あのストレートは世界を狙える一撃だった」と。