漫筆日記・「噂と樽」

寝言のような、アクビのような・・・

冬の夜、ひとりで酒を飲みながら

2014年01月26日 | せけんばなし


夜道を一人歩きしていて、
暴漢に襲われた娘さんの痛ましいニュースを聞いた時に思い出した文章です。

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子供に神秘的な恐怖を教えたい。
その為に子供が臆病になっても構わない。
臆病と云う事は不徳ではない。
のみならず場合によれば野人の勇敢よりも遥かに尊い美徳である。
暗い森を見てその中にいる毛物を退治しようと思う子供よりも、
この暗い森の中にどんな恐いものが住んでるだろう感ずる子供の方が偉い人間になる。

狐の話、狸の話、四つ辻のお化け、
雷様の太鼓は凡て子供の心を深くし広くする大事な養いである。

子供に科学は
彼らを傲慢な文明人に
又は野蛮な勇士にする点に於いてどちらから云っても禁物である。

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控えめで臆病な当方としては、
ひとりうなずきながら静かに焼酎を飲んでいます。



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