変な日常

ひでじの愛息「マユサク」の日々の成長とその他モロモロ。

絵本のはなし

2007-04-21 23:09:14 | 絵本とふれあう
PTA総会の後の講演会でとてもいいお話を聞いてきた。
上郷図書館長の下沢洋子先生のお話。

絵本との付き合い方を具体的に教えてくれるというので、かなり楽しみにしてたけど、期待以上でした。
先生はダンボール箱いっぱいの本を携えて登場。その中から次々と絵本を出して、具体的な例を挙げてくれました。
印象に残っているのは、文体のこと。
やっぱり初めて耳にする言葉なワケだから、あんまりくだけた表現はよろしくないそうな。実際、例に挙げたのは「うんめぇ」って言葉。
うん、確かに絵本でそういう言葉が出てきたらヒクかも。
逆にいい例として挙げたのは七・五調の文体で、リズム感がいいから言葉がすんなり体に入っていくそう。マユサクも大好きだったジャイアント・ジャム・サンドだって、まさしく七・五調だったな・・・。

あとは、絵。絵本だから絵がいいものを選ぶのは当たり前だけど、文章にあった絵が書かれているかっていうのが大事なポイント。これも言われてみれば納得。

あと、これはすごーくショッキングだったんだけど、3匹のこぶたの話はかなり簡略化されて、内容も変わってるっていう点。
3匹のこぶたって、カンタンにいえば一番上のお兄ちゃんブタがわらで家を作ったけど狼に吹き飛ばされ、2番目のブタは木で家を作ったけど、またもや狼に吹き飛ばされ、3番目のブタはレンガで家を作ったけど、これは吹き飛ばせなくて、でもなんとしても中に入りたい狼は煙突の中から侵入するけど、その下ではお湯がグラグラ煮えたぎっていて、狼は死に、兄弟3人で仲良く暮らしましたとさ!めでたし、めでたし!

だったと思うけど、実は違うのだ。

家が吹き飛ばされた時点で、2匹のブタは食べられちゃってるし、レンガの家に行き着くまでには2つ、3つヤマがある。リンゴのくだりとか、お祭りだったかな?樽のくだりとか・・・。それに死んだ狼をブタが食べちゃってた。これにはアンビリバボー。

私がショッキングだったのは内容のことじゃなくて、本当の3匹のこぶたの話を今日聞くまで忘れてたってことだ。確かに昔聞いた話はそうだった。ブタが樽の中に入って坂をころころ転がっていくくだりはよく覚えてる。
もしかしたら、本当のお話を知らずに大きくなるのかな~と思ったら何だか恐ろしい。
実際、知らずに育っている子のほうが多いんだろうけど…。
グリム童話とかも原文はけっこう残酷なのに書き換えられていたりするんだよね。

食うか食われるかの緊迫した内容のほうが学ぶことも多いそうだ。
ちゃんと本物を読ませてあげたいなぁって思った。

ところでマユサクの本の読み方も変わった。
今日は『ずかん・じどうしゃ』を読んだんだけど、今までだったら車の名前を繰り返し言うだけだったのに、今日は、その車の設定を自分で考えて、それを説明してくれた。「○○なのかもしれん!」なんて。
マユサクも大きくなったなぁと感じたヒトコマでした。