この作品は、10年以上前にトップができあがっていたのに、完成したのはごく最近のことで、母の大物の作品の中では2番目に新しいものです。
というのも、内側の模様の部分はその頃お教室に通っていたのもあり、先生のアドバイスで色合いもわりとすんなり決まり、早く仕上がったのだそうなのですが、周りの枠の部分にどういう布を持ってくるかで、実に5年ちかく迷っていたのでした。
濃い色を持ってくるのか、内側の模様にあわせて黄色っぽい色にするのか、緑色にするのか、本当に色々なやんでいました。普段も縫うのは早くても配色に悩みがちな母ですが、それにしても長いこと悩んでいました。私もよく生地屋さんにつきあって、この枠にするためにと10種類以上のきれを買っていたのを見ています。
それで、最近やっと、「もようが浮き立つのではないか」ということでアイボリーの色合いに決めました。近くで見ると、アイボリーの地にベージュでこまかくペイズリーのような模様が入っています。
苦労して作ったせいか、今は母の一番のお気に入りのタペストリーです。