比企の丘

彩の国・・・比企丘陵・・・鳩山の里びと。
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武州・・桶川・・・べにばな祭り・・・古民家「甘楽家」

2010-07-04 | 古民家の風景
7月3日・・・桶川市の紅花を見に行きました。

紅花ふるさと館・・・べにばな祭りの中心的な会場です。
旧加納村の豪農甘楽(ツヅラ)家の屋敷。明治時代後期(20世紀初頭)のころの典型的なこの地方の農家建築。解体して再築したもの。

長屋門・・・本来は武家屋敷のみに許された門。そのご苗字帯刀を許された庄屋クラスの百姓に許され、そのうちに領主に対する献金により富裕な商家、農家にも許されるようになり、明治になるとその規制もなくなり豪農のステイタス・シンボルとして作られるようになった。
門の両サイドは作業所、納屋、使用人の住居など。ミエばかりでなく機能的です。

母屋・・・寄せ棟2階作り。風抜きの小屋根がありますから2階は蚕室でしょうね。間口は10間、奥行きは6間、建坪60坪、1~2階合わせて100坪余といい加減な計算をしました。説明プレートには何年創築とか何年再築とか建物の寸法とか詳しいことは書いてありません。再築の際に間仕切り、厨房などの変更はしたようです。
今は「うどん処」です。武州の地粉・・・メニューも多く美味しそう。中庭のテーブルで食べると自然の風を感じてさらに美味しくなるでしょうね。昼飯後に来ましたので食べられません・・・ここは昼飯抜きで行くところです
二階は喫茶ルーム、グランドピアノもありコンサートもできます、会合、宴会などもできるようです。
中庭では地の野菜売り場、花木の苗、フリーマーケット、骨董市など。
体験工房棟もあり木工、陶芸、書道ほか市民のカルチャーセンターの役割もあるよう。

さて・・・紅花・・・です。ふつうの農家の畑です。紅花ふるさと館の付属農場というわけではないようです。
紅花農家の畑の地図などあったらもっといいですが。
紅花のアップ!

畑に花畑が・・・白い大きな玉はあじさいアナベル・・・紫はアガパンサス・・・黄色い鉄砲百合も。

桶川と紅花?・・・江戸期の桶川は中山道の宿場、近隣の村の農産物を集めて大消費地江戸に送る物流基地。紅花というと山形の「最上紅花」ですが、ここ桶川は「桶川臙脂」のブランド名で山形に次ぐ生産量を誇ったのだそうです。臙脂・・・色の和名。小豆色、海老茶色、ワインレッド、早稲田カラーなどが類似色。
「紅花」・・・土地1反当りの収益が米作は2両に対し紅花は4両。最上に紅花長者が生まれたようにここ桶川でも紅花により富と文化がもたらされ、たいへんな賑わいを見せたといわれます。反・両などの単位はややこしいから考えないほうがいい。つまりおなじ土地面積で紅花のほうが倍の収益があったということ。
その紅花も明治時代に入ると化学合成染料の導入で衰退していきます。
そんな紅花を復活させようと農家の方が栽培に取り組み、やがて市民運動になり、市を挙げての街づくりの一環として毎年べにばな祭りが開かれるようになった・・・というわけ・・・オシマイ


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