『真空管アンプの新製品!Raccolta-int vol.1』の続きです。
A級シングルの真空管アンプのRccolta(ラコルタ)シリーズにプリメインアンプRccolta-intが登場しました。
A級シングルアンプというと高価というイメージですが(実はそうでもないのですが)
これには2つの理由があります。
1つは大出力が必要な場合、オーディオ用の真空管では8w程度が限界なので
送信管を使用することになります。
送信管は本来、無線局やラジオ局の信号をアンテナの直下で増幅する真空管で
高電圧で使用する設計の真空管です。
有名なところでは211
や845がありますが、
このあたりの小型送信管でもプレート電圧は400~500vは必要で、
(通常は200~300v程度)
さらに大型の送信管になると1000v近く必要なものもあります。
こうなってくると真空管もですが、
コンデンサー等の電子部品の耐圧も高いものが必要で
入手しずらく、高価になってしまいます。
もうひとつの理由は
大型の出力トランスが必要になるということです。
プッシュプルの場合2つの真空管から交互に直流電流が流れるため
直流はキャンセルされてしまいますが、
シングルアンプではかなりの直流が流れても
インダクタンスをキープするトランスが必要になります。
難しい話になってしまいましたが
簡単に言うと、同じパワーを得るために、シングル用出力トランスは
プッシュプル用の数倍の大きさのトランスが必要になるのです。
トランスと真空管という球のアンプの二大金食い虫が
更に高価になってしまうため『大出力A級シングルアンプ』は高価なのです。
反面、数ワットの小出力でもよいのであれば
真空管も多くのオーディオ管からセレクトできますし
出力トランスも小型でOKですので
意外と安価に生産することができます。
そのため出力3.5w+3.5wのRccolta-intはハイ・コストパフォーマンスの製品になりました。
次回に続きます。
プリメインアンプ Rccolta-intが発売されました!
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