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【歯顔大笑】

歯を見せて大きく笑おう!

123.【口さがない】

2012-07-09 | 
【口さがない】

毎回のように書きますが、みなさんはこの言葉、耳にしたことはありますか? 私はありませんでした。
日常的に使われているという感じがしないのは私だけでしょうか???

口さがない = 口 + さがない 

口は、そのままの口という意味で、”さがない” とは

さが(性)
1 生まれつきの性質。性格。また、持って生まれた運命。宿命。「愚かな人間の悲しい―」
2 いつもそうであること。ならわし。習慣。「浮世の―としてあきらめる」
3 よいところと悪いところ。特に、欠点や短所。

で、特に3の欠点や短所、悪いところ という意味で、「ない」はいわゆる「無い」ではなく、形容詞を作る
「ない」で古語では「さがなし」となります。これらより、「口さがない」は「口がわるい」「口うるさい」
「口やかましい」という意味になります。

こうやって分解して意味をたどると、なるほどなぁっという感じがしますね。



ことわざにこんなものがあります。

”口さがなきは下衆の常”

身分の低い人、品位のない人はとかくおしゃべりで平気で秘密を洩らしたり、悪口ばかりを口にするものだ
という意味です。

・・・・・”口さがなき人”にはなりたくないですね!

121.【口は心の門】

2012-06-25 | 
【口は心の門】

とても単純でわかりやすそうな言葉ですが、みなさんご存知ですか? 意味は大体ご想像されている通りだと
思いますが、歴史もあり、奥の深い言葉なのでご紹介します。

意味は・・・
”心に思っていることはすぐ口に出して言いがちであるが、十分に気をつけて発言せよ” ということです。
これだけでは全然普通で、深い言葉という感じがしませんね。では、もう少し詳しく書いていきましょう。


約400年前の中国は明の時代、”菜根譚”(さいこんたん)という人生について語られた書がありました。
その中に、

  口乃心之門。         (口は乃(すなわ)ち心の門なり)
  守口不密、洩尽真機。     (口を守ること密ならざれば、真機を洩(もら)し尽くす)
  意乃心之足。         (意は乃ち心の足なり)
  防意不厳、走尽邪蹊。     (意を防ぐこと厳ならざれば、邪蹊(じゃけい)を走り尽くす)
  

というものがあります。

口は心の門(出入り口)だ。
口をしっかり守らないと、心の中の機密をすっかり外へ洩らしてしまう。
意識は心の足(働き)だ。
意識をきびしく取り締まらないと、たちまち邪道に踏み込んでしまう。

っということです。

つまり、口という出入り口が開けっ放しや無防備状態では言うべきでない事を言ったり、出すべきでない情報を
出してしまうことになります。 また、意識は心で思っていることを具体的に行動に移させるものなので、しっ
かりコントロールしなければ無意識のうちにやってはいけない事をやってしまうような事が起きてしまいます。
このような事を戒めた言葉なんですね。

400年も前の言葉なのですが、今の乱れた世界にぴったり当てはまる言葉ですね。。。
・・・ちょっと考えてみると、この言葉は中国で生まれた言葉なんですが・・・中国という国はちゃんとこの
言葉をわかっているのでしょうか・・・ものすごくよくわかった上での今の世界への発言、行動なんでしょうかね。
なんせ、4000年を超える歴史を持ち、戦いを繰り返してきた国ですからね。。。

横道へそれてしまいましたが、”口は心の門”、わかっていただけましたか???

119.【目で見て、口で言え】

2012-06-11 | 
【目で見て、口で言え】

今回はことわざといえるのかどうかわかりませんが、とにかくわかりやすい、"そのまんま"といういい言葉
のご紹介です。


何かを自分の口からしゃべる以上は、自分でちゃんと確認したことを話しなさい と言う事。 自分の目で
見ていないことをおもしろおかしく不用意に話すことや、人聞きの話を鵜呑みにしてしゃべると、”あの人
がそういっていた”と言われ結局責任を問われることになります。 自分の目で見たことだけを話していれば
失敗しませんよ という昔からのアドバイスのようなものです。

考えてみると・・・
例えば外国の景色、昔は実際に行った人しか見ることができず、文字通り"目で見て、口で言う"事しか伝える
方法はありませんでした。それが写真を手軽に撮れるようになり"口で言う"量がかなり減り、映像が発達すると
"口で言う"までもなくリアルに伝わるようになりました。 では、現代はどうでしょう。ネットの発達により、
生涯、絶対に行くことのないような地域の写真、動画、情報等、なんでも手に入れることができます。しかし、
あまりの情報の多さに一つ一つの情報の信憑性までははかることができません。そのため、誤った情報を入手し、
それをまた発信する・・・このようなことが多く起こります。

つまり、現代社会では"目で見る"事はただ単に目に入るものではなく、数ある情報を取捨選択・吟味する能力が
その"目"であり、"口で言う"のはその後の活用・発信能力という事になるのではないでしょうか。

この"目で見て、口で言え"の真反対のような言葉ですが、”講釈師、見てきたような嘘をつき”という言葉が
あります。 どうでしょう、簡単に情報を入手できる分、こんな"講釈師"が多くの情報と同じように、あふれて
いる世の中なのかもしれませんね。

118.【Mouth】

2012-06-04 | 
【 Mouth 】

今回は簡単な英語の表現で”口”が使われているものです。表現は簡単ですが、知っていなければ意味は
ちょっと予想しにくいかもしれません。それと、英語に興味のない方には今回はおもしろくないかもしれ
ませんね。 すいません。。。

それでは、さっそく・・・

”put one's money where one's mouth is”
直訳すると”口のあるところに金を置け” みたいな感じです。 なんかさっぱりわかりませんね!
そこで、 one's  を my や your に代えてみます。 "put my money where my mouth is" "put your
money where your mouth is" 『自分(君)の口に、自分(君)の金をかける』→『自分(君)の言うこと
に自分(君の)金を使う』→『口先だけでなく実行に移す』というふうになります。 

一旦わかると、会話の中で、"I'll put my money where my mouth is !" 等と言うと、とても簡潔ですが
その決意の固さが伝わるような感じがするのは私だけでしょうか。 みなさん、いかがですか?



次に・・・keep your feet dry, your mouth moist
こちらはなんのひねりもない、そのままに考えてもらえればいいのですが・・・”足は乾燥させておき
口は濡らせておけ”  わかりますか?  つまり、足は濡らさず暖めておき、口は濡らせて冷やして
おく・・・日本語で言うと、体に良いとされる”頭寒足熱”ですね!  表現は少し違うとはいえ、考え
方は同じなんですね。


世界ではいろいろな言葉が話されていますが、よく似た表現と意味、また正反対のものなどがあって
とてもおもしろいですね。
 

117.【齟齬】

2012-05-28 | 
【齟齬(そご)】

難しそうに見える漢字、読み方、そして意味・・・は予想もつかない、そんな感じではないですか?
実際に会話の中でお聞きになったことはありますか? また、新聞雑誌などの中に見つけたことは?

『両者は意思の疎通を欠き、計画に”ソゴ”を来たしています。。。』
これを聞いてパッと”ソゴ”に”齟齬”が出てくる方はかなり漢字をよくご存知の方ですね。

それでは、さっそく意味を・・・

辞書によると、
1、上下の歯がかみ合わない事
2、行き違う・計画等が、食い違う

とあります。 ですが、我々、歯科医が患者さんに『齟齬を来たしていますねぇ・・・』と言う事は
ありません。(実際に確認したわけではありませんが) だから1の意味はほぼ”語源”的なものと
考えていいと思います。    語源としては「齟」は、「咀」と同系で何度も歯をあわせることで、
「齬」は「互」などと同系で互いに入れ違うことであり、何度もかみ合わせてしっくりといかないこと
から転じて、物事が不整合であることを意味するようになったようです。

っということで、実際は2の”行き違う・計画等が、食い違う”というのがこの言葉の意味だと考えて
いいと思います。

堅苦しい政治、経済、外交などにおいては使われることもあるとは思いますが、私たちが日常生活の
中で使うことはめったにないでしょう。普通に『両者は意思の疎通を欠き、計画が食違っている』と
言う方がいいですね。。。。周りの人と”齟齬”が生じますもんね。