【歯顔大笑】

歯を見せて大きく笑おう!

114.【おちょぼ口】

2012-04-30 | 
【おちょぼ口】

みなさん、この言葉聞いたことあると思います。 ”おちょぼ口の子””おちょぼ口がかわいい”等というように
使ったり、耳にすることが多いですね。


もともと”おちょぼ”は
1江戸時代、かわいらしい少女につけた名。また、かわいいおぼこ娘。
2江戸後期、京都・大坂の揚屋(あげや)・茶屋などで、遊女・芸者の供や呼び迎えなどをした15、6歳までの少女。
という意味で使われ、おちょぼ口は”小さくかわいい口、小さくつぼめた口つき”を表します。

大体想像通り、また、みなさんもそのような意味で使われていることと思います。
では、この おちょぼ の”ちょぼ”ってどういう意味か考えたことありますか? 小さい鳥チャボや猪口(ちょこ)
が転じたという説もありますが、ここではもう少しちがう説をご紹介します。 
 
■中国から伝わった博打の一つにサイコロ1個を使って行う”ちょぼいち”というものがあります。元々”ちょぼ”
はサイコロの別称で、ちょぼを一つ使うから”ちょぼいち”と呼ばれたそうです。そのちょぼ(サイコロ)に打って
ある目に似ている小さな印や点を”ちょぼ”というようになりました。

■歌舞伎の義太夫が役者とのセリフを区別するために1センチ角の小さな色紙を台本にに貼りました。これを”ちょぼ”
といい、いつの間にかこの”ちょぼ”を読む義太夫そのものを”ちょぼ”と呼ぶようになりました。(現在は”竹本”
と呼ばれることが多いようです)


サイコロの目、義太夫のセリフともに元々は”小さく、かわいいもの”をさして”ちょぼ”と言っていたということです.

このように”おちょぼ口のおちょぼ”の由来にはいろいろな説があるのですが、いずれにしても”小さくかわいいもの”
を表す言葉である事は確かなようですね。

113.【川辺八幡神社】

2012-04-23 | “訪れました“
【川辺八幡神社】(かわなべはちまんじんじゃ)

大阪市平野区にある川辺八幡神社を訪れてきました。
  

創建の年月はよくわかっていませんが、石清水八幡宮から分霊をされたものと伝わっています。賑わっていた頃は
社殿も壮大で社領も広かったのですが、1704年の大和川付け替え工事によって現在の場所に移り、元の社領地
の大部分は川床となりました。 
    

この時代にこの川幅で整備をしたんですね。

その境内に医薬の神とされる少彦名神(すくなひこなのかみ)と歯神大神(はがみおおかみ)を祭る小さなほこら
があります。
  


歯神大神は歯と健康と長寿の神として知られ、かつては歯と箸をかけて箸を奉納して身体健康と長寿を祈りました。
しかし、移築と共に風習は失われほこらと地元での信仰だけが残っていましたが、1998年”箸護摩神事”として
復活しました。

健康、長寿、無病息災を願う神社だけあって”百度石”もありました。



記念撮影





<おまけ>
この日はここの他に大阪市東成区中道にある八坂神社、東大阪市吉田にある歯神さまにも訪れたのですが・・・

八坂神社
”もとは白山権現社といい「大坂願懸重宝記」「よはひ草」に歯の信仰があったことが記載されている。”と
あり、行かなくては!っということで行ってきました!

  5
歯に関するものが見当たらないので、神社の人の聞いてみたところ・・・「白山権現社といっていた事は確か
ですが、歯に関する信仰は聞いたことがありません・・・私の勉強不足かもしれませんが・・・」っということ
でした。 残念!

もうひとつ
東大阪市吉田の歯神さま
花園ラグビー場の近くということで細い細い道をグルグル、グルグル回って探しましたが、見つけることができ
ませんでした。 残念!

112.【切り口上】

2012-04-16 | 
【切り口上】(きりこうじょう)

よく耳にするような、あまりしないような、意味もわかっているような、わかってないような・・・そんな感じの
言葉ですね。 みなさんおわかりですか? 使いますか?

この言葉は 見てのとおり ”切り“ + ”口上” という二つの言葉からできています。
どのような成り立ちでこの言葉ができ、どのような意味なのか述べていきましょう。

”口上”とは元々「口のきき方」「ものの言い方」という意味で、中世の時代から使われていました。一方の
”切り”、一節ずつ区切って言う口調を「切り声」といい、「切る」は言葉をいちいち切る意味でも用いられ
ていました。この二つの言葉が合わさって”一句一句区切って言う口調”を意味する”切り口上”は一般語と
して使われていて、後に歌舞伎の世界でも使われるようになったのです。

歌舞伎の世界では一日の興行の最後に、役者や座頭が述べる言葉をさしますが、もともと一般語として使われていた
意味どおり一句一句区切っていう様子からそう呼ばれるようになったという説と、「まず今日はこれかぎり」と言う
ところから来たという説があります。

いずれにしても儀礼的で味気なく感じられることから、形式ばった堅苦しい口調のことを「切り口上」というように
なりました。

まとめとしてもう一度”切り口上”の意味を書いておきます。

1 一語ずつ区切ってはっきりという言い方。堅苦しく改まった言い方。また、形式的で無愛想な言い方。
2 江戸時代の歌舞伎で、1日の演目が終わるときの口上。

みなさん、おわかりいただけましたか?  私は決して”切り口上”な口調では話していませんので、あしからず!


111.【二口女】

2012-04-09 | 
【二口女】(ふたくちおんな)

今回は昔から伝えられている日本の妖怪二口女についてです。 二口女は”妖怪のひとつで、姿かたちは人間の
女性に似ているが、後頭部に大きな「もうひとつの口」があるのが特徴。 人前では決して食事をせず、誰もい
ない時を見計らって一時に数人前の食事を平らげると言われる。”といわれています。



なんか怖そうな妖怪ですね。全国で二口女に関する似たような昔話があるのですが、代表的なものは次のような
ものです。

 ”昔、ある男が「飯を食わぬ女房がほしい」と思っていた。あるとき、美しい娘がやってきて「私は飯を食わぬ
から女房にしてくれ」と言う。喜んだ男、さっそく彼女を嫁に迎えたが、実はこの女房、髪を解くと頭のうえに大
きな口があって、男の留守に握り飯を作ってはその口で食べていた。それを知った男、恐ろしくなって女房に暇を
出したが、彼女は男を桶に押し込め山へ連れ去ろうとする。途中、なんとか脱出した男が菖蒲(しょうぶ)とよもぎ
の草叢に隠れると、追ってきた女房は「菖蒲とよもぎに触れると、体が腐ってしまうのだ」と退散する。以来、五月
の節句には菖蒲とよもぎを軒下にさすようになった。”

 こんな感じのもので主に”飯食わぬ女房”という昔話として伝わっています。日本の昔話は”鶴の恩返し”や”浦島
太郎”のように『やってはいけない!』ということを破った時に悲劇が起こるというパターンが多いです。これは人間
と妖怪は相容れないという事をあらわしているのではなく、妖怪が棲む自然界と人間の文化がうまく共存していく事へ
の戒めや教えを説いているのです。この二口女の話では菖蒲とよもぎが無病息災に効く信じられていた時代の”魔よけ
の教え”として作られたものだと思われます。



 ・・・・・実はこれ、東日本に多く伝わる話で、西日本ではまた違った展開なのです!桶に入れられ山へ連れられて
行くところまでは一緒なのですが、二口女は蜘蛛に姿を変えていたのです。命からがら帰ってきた男のもとに大晦日の夜、
また、その蜘蛛女房が襲いにやってくるのです。気づいた男が囲炉裏で焼き殺し、これでやっと二口女から逃れる事が
できました。『もう飯食わぬ女房などいらぬ。 普通に食う女房がええ。』と火に焼かれる蜘蛛を見ながら思ったのです。
 
 こちらは「夜出てくる蜘蛛は殺せ。」という言い伝えの由来、大晦日の夜の囲炉裏の火が神聖なものである、という
説のもとになっていると考えられています。

 
 みなさんは西の展開と東の展開とどちらがお好きですか?

110.【仏歯寺】

2012-04-02 | 

【仏歯寺】

仏歯寺、ご存知ですか? 聞いたことありますか? ”訪れました”というリポートをしたいのですが、
残念ながら大阪の近所ではなく、日本国内でもないので、ご紹介だけさせていただきます。歯科医とし
ては文字だけでもとても興味がわくお寺ですので!

<場所> 
スリランカ キャンディ

<歴史>
仏陀(釈迦)の死後、歯は遺骨と同様にインド各地に分けられ、伝説では、仏歯は4世紀にインドの女王が
スリランカに嫁いだ時にもたらされたようです。以来、仏歯はスリランカの王権の象徴となり、仏歯をめぐ
って戦争も起こるほどでした。また、当初は王権が移動するとともに仏歯も移動し、「仏歯の安置所」で祀
られてきたのです。

<解説>
現在、仏歯は最後のウダ・ラタ王国の旧王都のキャンディにあり、仏歯寺は王朝(シンハリ朝)が仏歯を祀る
ために16世紀に建てられたものです。18世紀には普段は寺に大切に保管されている仏歯を、外に持ち出す
祭りが始まりました。年に一度真夏に行われるペラヘラ祭りでは、スリランカの各地から神聖な動物=象が集
められ盛大に行われます。現在ではかつての王国の権威を再現して象徴的な支配秩序を再確認するだけでなく、
仏歯は雨をもたらすとされ、新たな農耕期の始まりにあたっての豊作祈願という農耕儀礼の様相を持っています。

<スリランカまでは行けないので・・・>
小豆島にこのスリランカの仏歯寺から”おすそ分け”をいただいた 大本山小豆島大観音仏歯寺 があります。
http://www.shiawasemeguri-shodoshima.jp/daikannon/
こちらの方は是非行ってみたいなぁ・・・・っと思っています!