りん日記

ラーとか本とか映画とか。最近はJ-ROCKも。北海道の夏フェスふたつ、参加を絶賛迷い中。

もったいない、のか……

2007-11-19 23:20:32 | アート・趣味・お勉強
先週土曜日、「お華の会」に行ってきました。

ちびっちょの通うアートスクール「まほうの絵ふで」で、えふでの先生たちと
そのお知り合いの方々が、池坊のエラい先生に生け花を習う、という会です。

絵ふでそのものは子どものための絵画・造形教室ですが、この会は
大人のための勉強会です。

ひと月かふた月に一度くらいの頻度で催されているそうです。

池坊に入会(?)してお稽古をきちんとやっている、というわけではない私たちに
どうしてそんなにエラい先生が教えてくださるのかはよくわからないんですが、
とにかくエラい先生で、海外に招かれてお華を教えに行くときは
(そういうことが頻繁にあるらしい)、国賓待遇だそうです。

村野は正直、特に花が好きというわけではないけど
(サボテンを枯らしたことがあるのを自慢にしているくらいだし……)、
芸術の道を究めたエラい先生に接するだけでもきっと何か得るものがあるに違いない、
と、お誘いいただいたときにすぐに飛びつきました。


で、行ってきたわけですけど……



うわーん、ぜんっぜんわかんなかった!!



まず初めに先生が今日のポイントとなることをいくつか簡単に説明して、
それから各自、作業に入ったわけですが。


初めの先生の説明、難解だったわけじゃないんです。
少なくとも語り口は。
使われる言葉は平易なものだし、あっちゃこっちゃに飛ぶわけでもないし。
いつものホリタ先生の話についてく方がよっぽど大変。


具体的にどんなお話しだったかというと、

生け花にもいろいろあるけど、今日みなさんにやってほしいのは、
植物の自然な美しさを見せることだと。
植物の自然な美しさって何かというと、まぁ一つには、太陽に向かってすーっと伸びていく、生命力。
今日はそういうものを表現してほしいと。
ただ、自然の美しさだからといって、何もいじらずにバサッと無造作に花器に入れても
美しくはならない。
美しく見せるためには、ある程度のテクニックが、いわば「ウソをつく」ことが必要です、と。

例えばね……といって先生はご自分でちょんちょんちょんと生けていきながら、
前後左右のバランスとか、上・中・下の空間の使い方などといった技術的な話もしてくださって、

「はい、こんな感じです。じゃあみなさん、やってみましょうか」


で、始まったわけですけれども。


うーん……何を……どうしたらいいんだか……さっぱり……

と思いつつ、とにかくさしてみよう、と、パチンパチン切っては、
剣山にさしていきました。(さす、でいいのかな。生ける?)

左右のバランス……上・中・下のつながり……この花が一番きれいに見える角度は……
なんてことを考えながら、あーでもない、こーでもないと
角度や向きをいろいろ変えて、いいと思える場所を探してさしました。


45分くらいやって、うーん、こんなもんかなー、
これしかない!という気はまったくしないけど、でもこれ以上いじっても何も
変わらないような気がするしなぁ……
と、スッキリしないながらもとりあえず私の作業は終わった。

それが、これ。


あはは、改めて見るとやっぱり「なんじゃこりゃ」って感じだな。


作業開始から1時間くらいして終了、次は緊張の合評の時間です。

一人ずつ、自分の作品を先生の前に持っていき、
先生は改善すべき点を解説しながら、自ら生け直してくださいます。

先生がちょこっと場所や角度を変えるだけで……おおっ、なんて花がイキイキと!!

イッツアメイジング! ミラコー! ワンダホー!

って、ニホンブンカに感激したがりのアメリカ人みたいになっちゃいました。

すごい~。なんで~。どうして~???



私のは、先生のお手が入って、こういうふうになりました。


なんだかそれぞれがピシッと、あるべきところに納まってる、って感じしませんか?
実は、お手が入ったというよりは、私がさしたのはひょいひょいひょいって
ぜーんぶ抜かれちゃって、先生が全部さしなおしたの
あ…あれれ? うーーーーむ……


私のそばでやってたのが、絵ふでの先生の一人で、2、3年前にこの会が始まったときから
先生に習ってる、という人だったんだけど、
ずっと「うーん、わからない……わからないよぉ……」
って悩み抜いてて、30分以上たっても花材が1本しか立ってなかったんですね。

1本でそこまで悩むより、とりあえず何本かさしてみた方がいいんじゃないかしら、
なんておこがましくも内心思いながら、私は隣で作業してました。

合評の時間になっても結局立ったのは2本だけ(各自に与えられた花材は全部で7本でした)、
「先生、途中までしかできませんでした~」
と彼女は先生の前に持っていったんですが。

先生は、「ああ、いいじゃないですか。あとは下の方に……」
と、花材を何本か足して完成させたけど、
彼女が元々さしてた2本にはまったく手を触れなかったんです。


う~ん、全部抜かれちゃった私のとの違いは何?!

そして、彼女は1本さすのにどうしてそこまで悩んでいたの?!

だけど、先生がそこを直さなかったってことは、悩んだ末のその結果が
正解だったってことだよね?!


うう~~~ん


わかんない……丸ごと全部、わかんない……
お花生けるって、どういうことだ…………???


と思っているのを、私の表情で察したらしいホリタ先生が、
「村野さん、質問あるでしょ? 遠慮しないでしてください、ほら。
ほ~ら~!」
と横からやいやいいうんだけど、
あまりにもわからなすぎて、何をどう質問したらいいかもわからなく、
「え……いえ……えーと……」
とかゴニョゴニョいってるうちに、お華の会はお開きとなりました。


はぁ~~、くたびれた……結局何もかもわからないまま終わった……


前日のママ部に引き続きのこれだったからなー。

帰りがけ、ホリタ先生に「知恵熱出さないでくださいね」といわれたけど、
ほんとに出そうでした。


今日はちびっちょの絵ふでの日。
迎えに行ったときにホリタ先生にお会いしたので、いま書いたような感想を話したら、

「もったいない! そのわかんないっていうのを先生にそのままぶつければ良かったのに!
初めての、あのときじゃないとそういうことは聞けないんですよ。
あそこにいた人間、誰もわかってないけど、もう聞けないんです。
初めての村野さんだから『何ですかそれ、全然わかんない!』っていえたのに~。
ああ~、もったいないな~

といわれました

うーん、そうか……そういっちゃえば良かったのか……

この次行ってもたぶんまた丸ごとわかんないと思うんですけど、
2回目での質問は、ダメ……なんでしょうか……??




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2 コメント

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(^^) (yuuhi)
2007-11-23 15:54:43
yuuhiは。昔オハナ習ってました。が、、、センスがないのよー。母はそういう分野のセンスのあるヒトで、子供達に教えてた時期もあったりして。。どうして、そういう所を引き継いでいないのか。。。
 りんさん、しっかり学んで美しい女性にさらになってね! 最初のりんさんの、あっぴょーーら!!って感じのお花だね。(って、どんな。。)不思議だね。いけ方ひとつで、表情がかわるんだものね。
返信する
Unknown (りん)
2007-11-23 22:25:36
へー、そうだったんだ。初耳。
お花の先生やってらしたのね、お母様。素敵v

「あっぴょーら!!」ってホント、どんな?!
返信する

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