伸ちゃんのブログ

ひたちなか市にある、お寺の住職のブログ
毎朝の境内の一コマと坊主の一言を毎日更新中

預かる責任

2008年05月22日 | Weblog
もう初夏の朝という感じですね。日中は暖かくなりそうな感じがわかります。

昨年の夏休みに行われた地元小学校夏祭りのために近くの田んぼで採集した
めだかが冬を越し元気でいます。昨日、小学生の下の娘がその中の二匹をふたつきのガラス瓶に入れ、
学校に持って行きました。前から友達と約束をしていたようでとてもうれしそうにしていました。
途中でひっくり返さないように丁寧に底つきの手提げ袋に入れ慎重に学校へ行く姿は普段見ることがない真剣な顔でした。
娘にとっては初めて自分に預けられた生き物なのでとてもうれしく、責任も感じていたのでしょう。

以前も書きましたが、佛教的な見方では親と子の関係も同じです。親は子を預かっています。
預かっているから責任もでてきます。そのことがわかっていれば子どもを傷つけたりするという事はありえません。
親も子も別々の人格です。縁で結ばれ家族として生活していると佛教では見ます。
その縁はお互いにとって良き人生、善い人格を築くために本来生かさねばならない縁です。
しかし、試練・困難をお互いで越えていくなかでしか良き人生・善い人格を得ることは出来ません。
何事も越えていくことで充実感を得ることが出来ます。
子育てには大変な労力がかかります。同じ労力を使っても足ばかり見つめ山を登れば辛(つら)さだけが残ります。
周りの景色を楽しみながら山を登る精神的おちつきがあれば登りも充実したものになるでしょう。
ですから心は落ち着いた状態でなければいけません。
佛教の究極の目的は心を清らかにし、落ち着きを得ることなのです。
(ちょっと長くて、締めが悪くてすみません)