伸ちゃんのブログ

ひたちなか市にある、お寺の住職のブログ
毎朝の境内の一コマと坊主の一言を毎日更新中

変わり続ける自分

2008年05月04日 | Weblog
時折パラパラと雨が落ちます。風のあるくもり空の朝です。
毎朝決まった位置で本堂を中心に境内の写真を撮影しています。
ちょっと前までは葉のない枝ばかりの植木で本堂がよく見えていましたが、
あっという間に緑で覆いつくされ、本堂がさえぎられそうな感じです。
毎朝カメラを持って境内を歩いているおかげで様々な変化に気が付くようになりました。
外の世界の変化に気づくように努めていると、日常のなかでもっとすごい
スピードで変化している内なる自分自身の心というものが気になりだしました。
人はいつも“変わらない自分”という立場であたりまえに生活をしていますが、
瞬間瞬間心は変わっています。“この心が自分自身である”と定義することは出来ません。
無常・・・つねに変わり続けます。心だけでなく身体も生成と代謝を繰り返し、瞬間瞬間“老い”という方向へ進んでいます。
“変わらない自分という心と身体”という基準が様々な苦しみを作り出していると佛教ではとらえています。
お肌や体力の衰え・記憶力の衰え・子どもが大きくなり親から離れていくことなどなど、
すべてが変わっていくのは法則といってもいいほど当たり前のことです。
しかし私達はその“変化”を“苦”としてしまいます。変化がきらい・認めたくないのですね。
無常を認めること、それは苦から離れ変化を楽しむ穏やかな心へと導いてくれます。
私も時間がかかるでしょうが、そうなりたいと思う一人です。

明日は電波の届きにくい所にいますのでブログはもしかしたらお休みかもしれません。
その時はすみません。宜しくお願い致します。