日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

不要不急

2020-02-21 22:32:10 | 旅日記
不要不急は悪だと叫ばれ、「自粛」の嵐が吹き荒れた頃を彷彿させる様相となってきました。しかし、不謹慎と謗られてもお構いなしです。明日から二週ぶりに活動を再開します。
年中行事となっている旅の中で、最も長く続いてきたものの一つに東北への汽車旅があります。このblogを開設した直後、第一弾の活動を飾ったのも東北への汽車旅でした。しかしあれから十余年、新幹線の延長と引き換えに在来線は切り捨てられ、三陸の路線は震災によって壊滅し、国鉄型車両も次々淘汰されて、ただでさえつまらなかった東北の汽車旅が、もはや形骸といってもよい代物に成り下がってしまいました。北海道新幹線の開業と引き換えに、函館へ足を延ばすという選択肢が事実上失われてからは、津軽へ行って戻るだけとなって現在に至ります。三日にわたって乗り放題の特権を活かせなくなり、そろそろ潮時かなどと感じ始めていたのが実情です。それでも結局元の鞘に収まり、改元によってできた二月下旬の三連休を注ぎ込むことになりました。
自分にとって東北への汽車旅は雪見の旅でもあります。しかし、異例の小雪といわれる今季、二月の下旬にもなれば、津軽といえどもほとんど雪は残っていないかもしれません。それでも決行に至ったのは、早春の津軽を一度旅してみたかったという事情によります。深い雪に閉ざされる冬場と、桜が咲いて新緑へと移り変わる季節は何度も経験してきました。しかしその中間が自分にとっては盲点でした。ならば今回行ってみるのもよかろうと思い立った次第です。
一昨年の北陸で、雪が溶け、やがて桜が咲くまでの一部始終を見届けた経験は鮮烈でした。あの再現までは無理だとしても、水温む季節を体感できれば幸いに思います。
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