日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

金の切れ目が

2020-02-04 22:13:22 | 旅日記
立春とともに訪れるのが、このblogの開設記念日です。今年で干支が一回りしたことになります。
節目を迎えての心境を毎年綴ってきましたが、最近頓に感じるのは、blogというものの衰退ぶりがいよいよ明白になってきたことです。Yahoo!ブロクの撤退により淘汰の流れが見え始めるに至って、数年来薄々感じていた「陰り」が、明白な「衰え」へと変わったのでした。
最も身近な情報端末がスマートフォンに変わったことで、ある程度まとまった文の投稿を前提にしたblogが廃れるのは自明でした。ただしそれは一面的な見方に過ぎなかったと最近知りました。現在世話になっている無料のblogに関していえば、利用者の減少という以前に、そもそも商業的に成り立たなくなってきたらしいのです。
無料で利用できるのは、取りも直さず広告料で稼げるという前提があるからです。しかし、携帯端末であらゆることを調べられるご時世、人々がこぞって検索エンジン対策を進めました。その結果、それ相応の対策をしたサイトが上位を占めるようになり、今や個人のblogが出てくることはまずありません。無料blogの読者数が激減したことで、広告料に頼った商売に限界が見えてきたということのようです。
見方を変えれば、有料のサービスとしては存続しうるということになります。常々申している通り、このblogの役割を後発の媒体で置き換えることはできません。月々数百円で維持できるなら安いものです。ただし、これは自身の存命中しか維持できないということでもあります。blogを開設した当時、「金の切れ目が縁の切れ目」という事態は想定されておらず、自ら退会しない限り半永久的に維持されるという暗黙の前提がありました。後世の人々に自身の記録が読まれるかもしれないという淡い期待も、blogを続ける楽しみの一つではあったのです。しかるに、干支が一回りする間に世の中が変わり、その夢は儚く潰えようとしています。
もっとも、後世に名を残すつもりでblogを始めたわけではありません。自身にとっての記録を残すというのがそもそもの出発点でした。ならば一蓮托生で構わないともいえます。blogという媒体と自分自身、どちらが長く生き延びるかは未知数ながら、当分は細々と綴っていくつもりです。
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