日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

汽車旅in東北 2017 - はすや

2017-01-08 22:13:30 | 居酒屋
去年の暮れに長崎を訪ねたとき、連泊でもない限り「安楽子」には行きたいと申しました。その次元をも通り越し、連泊したときでさえ必ず寄っているのが「はすや」です。本日も二軒目には迷わずここを選びました。
何がそこまでよいのかについては、過去にも繰り返し語ってきたところではありますが、今回改めて思ったのは居酒屋としての完成度の高さです。道中で世話になった店を引き合いにすれば、「しまや」も「山水」も酒より料理が主役の店であり、「弦や」については酒とタイ料理のミスマッチに真価があります。それに対してこの店の場合、酒と肴が不可分の一体をなしています。日本料理と形容するには大袈裟な、しかしありふれた家庭料理とも一味違う工夫を凝らした品々は、店主が標榜する通り「酒肴」と形容するにふさわしいものです。たとえばお通し一つにしても、昨日はあんこうの友和え、今日は煮こごりといった具合に、酒呑みが思わずほくそ笑む品を繰り出すところは心憎いものがあります。もちろん酒の品揃えは万全、器も高級さこそないものの気の利いたものが使われ、店主による包丁さばきも実に鮮やか。相当な修行と研究の跡が、ありありと窺われる名店です。
かつて弘前で呑むとはこの店で呑むことと同義でした。ところが他の店を知るにつれて年々依存度が低下し、昨日ははしご酒の三軒目、今日も軽く一杯やった後の二軒目という状況です。当然腹具合は中途半端にならざるを得ません。万全な状態ならばもっとおいしく、もっと多くの品をいただけただろうと惜しまれるのは事実です。しかし花見の時期になると事情は変わってきます。十時頃まで夜桜を見物してから一杯やるということになると、一軒限定という状況が少なからず出てくるからです。そのときはこの店で存分に飲み食いすることになるでしょう。

はすや
弘前市上瓦ヶ町1-1-2F
0172-33-6981
1800PM-2400PM
日曜定休

豊盃・華一風・九頭竜
お通し(煮こごり)
刺盛り七点
カニ味噌和え
おでん汁かけごはん
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汽車旅in東北 2017 - 山水

2017-01-08 20:36:10 | 居酒屋
中央弘前の駅へ向かって坂を下ると、ホームに止まっていた電車の前照灯がつき、やがてけたたましい発車ベルが鳴り響き、電車は大鰐方面へと走り去っていきました。その光景を見届けてから「山水」の暖簾をくぐります。
三連休の中日を休みにする店も多い中、弘前では「はすや」に「弦や」と複数の選択肢があり、万一どちらかに振られても、もう一軒に行けばよいという安心感がありました。ところが昨年、二軒が揃いも揃って休みというまさかの事態に見舞われ、急遽代わりの店を探す必要に迫られました。そのとき駆け込んだのが、教祖の番組で紹介されたこの店です。
教祖の推奨店にしては珍しく、おまかせを基本にした献立で、酒より料理が主ではありますが、軽く一杯やるのに向いた酒肴もあり、居酒屋使いもできる店です。「弦や」が休みなのは既に分かっており、「はすや」も休みなのかが残る問題となります。またしても両方休みという事態に見舞われれば、ここ一軒で完結させるつもりでおまかせ一通りをいただき、「はすや」が開いていれば、軽く一杯やって切り上げるという方針で臨むと、幸い「はすや」は開いていたため、後者に落ち着くという結果です。
これで三回目ということもあり、何となく顔を覚えてもらえたようではあります。しかし店主の中では他の人物と混同されているようで、去年の暮れにも訪ねたという認識になっていました。教祖が初めて来たときのことも記憶になかったという話からして、お客の顔をいちいち気にしない御仁なのでしょう。一目見て分かってもらえるようになるのは、少なくともあと一、二回訪ねてからになりそうです。

山水
弘前市北川端町15
0172-37-1177
1700PM-2230PM
日曜定休(連休の場合営業し月曜休業)

飛露喜・田酒
厚焼き玉子
煮こごり
焼魚
炊き合わせ
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汽車旅in東北 2017 - 乗車変更

2017-01-08 19:41:11 | 東北
持ち時間を余すことなく使い切り、七時の閉店に合わせてレンタカーを返しました。休みなく動き続けたこともあり、80km弱という走行距離以上に「走った」という実感が残ります。
出発前、今回の旅では東北新幹線もレンタカーも使わないと申しました。しかるに本日急遽レンタカーでの活動に振り替えたことで、明日の行程にも影響が出てきます。結論から申しますと、明日は青森から東北新幹線で帰ります。
出発前の構想は、今日青森まで行って戻り、明日は秋田から羽越本線を南下して、新潟経由で帰るというものでした。つまり、今日行き損なった青森を明日に順延する代わりに、羽越本線を見送る形になります。「いなほ」の豪華グリーン車で冬の日本海を南下するのを、本活動の目玉と位置付け、発売早々指定券を手配していたわけなのですが、それも捕らぬ狸の皮算用に終わり、先ほど駅で乗車変更の手続きを済ませました。とはいえ、一冬に何日あるか分からない冬晴れに恵まれた上での結果である以上、これでよかったと納得しています。元々グリーン車を奢るつもりだったこともあり、復路の東北新幹線もグリーン車にしました。青森での活動も、久々の大名旅行も楽しみです。
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汽車旅in東北 2017 - つがる温泉

2017-01-08 18:22:09 | 温泉
日が暮れてから体感温度が一気に下がり、身体の芯まで冷えました。温泉で温まってから弘前へ戻ります。立ち寄るのは「つがる温泉」です。
去年の五月にもこちらの世話になりました。弘南電車を撮った帰りという状況も同じです。周囲に温泉がいくつもある中、再びここを選んだのは、弘前へ戻る国道沿いという渡りに船の立地もさることながら、旅館併設の鄙びた雰囲気、銭湯然とした飾り気のない浴場の造り、滔々と掛け流される無色透明の源泉がことごとく秀逸だからです。熱いお湯に肩まで浸かり、これでようやく生き返りました。

★つがる温泉
平川市八幡崎松橋20-2
0172-57-4511
400AM-2200PM
不定休
入浴料350円
泉質 アルカリ性単純温泉(低張性アルカリ性高温泉)
泉温 45.9度
pH 8.8
湧出量 400l/min
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汽車旅in東北 2017 - 撮影終了

2017-01-08 17:41:22 | 東北
午後も尾上高校前と柏農高校前を行ったり来たりしながら電車を撮り、暗くなったところで切り上げました。平賀で上り列車を二本ほど見送ったのを除き、上下ほとんど全ての列車を記録することができました。過去何度も通った経験を活かし、無駄なく動いた結果です。
去年の五月に弘南電車を撮ったとき、岩木山の彼方の空は真っ赤な夕焼けに染まり、やがて影絵の世界へ変わっていきました。対する今日は、四時を過ぎた頃から空全体が薄い雲に覆われ、夕日はその中に紛れて消えました。しかし、夕景こそ望めなかったものの、日中を通じて快晴無風だったのは出来過ぎといってよいでしょう。十年来冬の津軽に通ってきた中でも、これほどの好天は初めてです。十年通って初めてということは、次がいつになるかも定かではないわけで、仮に次の機会が巡ってきたときには、今走っている電車は世代交代しているかもしれません。水鏡、稲穂、そして今回の雪景色と、季節を変えて絵になる光景を記録できたのは幸いです。
それにしても、日が傾いてから急に冷えてきました。気温は車載の温度計は氷点下1度となっており、日中と比べても大きく下がったわけではないものの、体感としては年末に経験した氷点下7度以上の厳しさです。今夜を境に寒さが戻ってくるのでしょうか。穏やかな晴天も今日限り、明日は一日曇り空で、夜から再び雪が降るとの予報になっています。
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汽車旅in東北 2017 - 弘南線

2017-01-08 12:06:05 | 東北
レンタカーを引き取り弘南線の沿線に移動してきました。本日の相棒はホンダフィットです。
まず尾上高校前と柏農高校前を行き来しつつ上下列車を撮り、次に館田と平賀の間で下り列車を撮影し、午前の列車を撮り終えました。この後三時前まで本数が半減するため、ようやく一息入れることができます。撮影を一旦切り上げ、広域農道沿いのサイロの前から岩木山を眺めているところです。
天候は引き続き雲一つない快晴、岩木山も八甲田山も山頂まで一転の曇りもありません。車載の温度計によると気温は1度となっています。しかし無風で日射しがあるため体感は数字以上に高く、車外で電車を待っても寒く感じることはありません。この日射しがさらに雪を溶かしたか、所々で田圃の地肌が見えています。例年になく少ない雪と空の青さは、語弊を恐れずいうなら道東のようでもあります。今のところこの空が曇ってきそうな気配はなく、今日は日没まで電車を追うことになるかもしれません。
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汽車旅in東北 2017 - 二日目

2017-01-08 07:28:08 | 東北
おはようございます。岩木山が見渡せるならレンタカーで活動だと昨日申しました。しかし、雪国の晴天だけに、どれだけ晴れるか未知数だとも申しました。その結果、明け方の空模様を見て判断するつもりで休みました。こうして目覚めたとき、窓の外では岩木山が御来光を浴びていました。冬の津軽にしては珍しい、関東平野のような雲一つない青空です。
これにより腹は即座に決まり、先ほどレンタカーを手配したところです。この晴天が続く限り弘南線の沿線で電車を撮り、日没後は一風呂浴びて弘前へ戻ります。
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