この世の中に存在するありとあらゆるすべての音楽をききつくすということは、まずもって不可能だ。石油や森林が有限なのにたいして、「音楽」という資源は無限である。それに、どんなに採掘したところでだれにも叱れない。じぶんにとって《宝物》のような音楽、きいたこともないような未知のメロディーやハーモニーが、どこかしらないところにまだまだ眠っているのだ。だからぼくは音楽をきく。
ちかごろ、ジャズをきくようになった。とりわけ、スカンジナヴィアやベルギーといったヨーロッパのピアノトリオを。むかしは、ジャズというのは偏屈なオヤジのための音楽だとおもっていた。でも、ヨーロッパのジャズをたのしむのにむつかしい理論や知識はいらない(もちろん、あってもかまわないのだけれど)。たとえるなら、ヨーロピアンジャズとは一陣の風、車窓からみた景色、すれちがいざまの香水の匂いとおなじく、かすかな余韻を残して通りすぎてゆくものである。それをきくのに、なんの気構えもいらない。雲のように刻々と色やかたちを変えてゆくその音楽に、ただ身を委ねていさえすればいいのだ。そういう意味では、《いい音楽》をもとめているすべてのひとに、それは開かれている。
クリスティアン・エルサッサー(christian Elsa:sser)はドイツのピアニスト。けっして「有名」なひとではない。ドイツのマイナーレーベルから、アルバム『FUTURE DAYS』でデビューしたのは2001年、なんと彼が17歳(!)のとき。とにかくすばらしいのひとこと。夜、アルバムを一枚聴き終えると、すっかりどこか旅してきたような気分になった。じつはこのレコード、お客さまで吉祥寺のレコ屋のスタッフであるSさんからプレゼントしていただいたもの。Sさん同様、ぼくもなにかいいものを見つけたらそれをだれかに教えたいとおもってしまうクチなので、年末の大掃除もそこそこに、こうしてさっそくブログにかいている。
またひとつ、ささやかな《宝物》がふえた。
ちかごろ、ジャズをきくようになった。とりわけ、スカンジナヴィアやベルギーといったヨーロッパのピアノトリオを。むかしは、ジャズというのは偏屈なオヤジのための音楽だとおもっていた。でも、ヨーロッパのジャズをたのしむのにむつかしい理論や知識はいらない(もちろん、あってもかまわないのだけれど)。たとえるなら、ヨーロピアンジャズとは一陣の風、車窓からみた景色、すれちがいざまの香水の匂いとおなじく、かすかな余韻を残して通りすぎてゆくものである。それをきくのに、なんの気構えもいらない。雲のように刻々と色やかたちを変えてゆくその音楽に、ただ身を委ねていさえすればいいのだ。そういう意味では、《いい音楽》をもとめているすべてのひとに、それは開かれている。
クリスティアン・エルサッサー(christian Elsa:sser)はドイツのピアニスト。けっして「有名」なひとではない。ドイツのマイナーレーベルから、アルバム『FUTURE DAYS』でデビューしたのは2001年、なんと彼が17歳(!)のとき。とにかくすばらしいのひとこと。夜、アルバムを一枚聴き終えると、すっかりどこか旅してきたような気分になった。じつはこのレコード、お客さまで吉祥寺のレコ屋のスタッフであるSさんからプレゼントしていただいたもの。Sさん同様、ぼくもなにかいいものを見つけたらそれをだれかに教えたいとおもってしまうクチなので、年末の大掃除もそこそこに、こうしてさっそくブログにかいている。
またひとつ、ささやかな《宝物》がふえた。