moiのブログ~日々のカフェ

北欧&フィンランドを愛するカフェ店主が綴る日々のあれやこれや

エルサ・ベスコフ

2005-07-27 17:28:04 | 北欧みやげ市
欧のこどもたちはベスコフの絵で育つ、といわれるほどに、スウェーデンの絵本作家エルサ・ベスコフ(Elsa Beskow)は北欧のひとびとのあいだではよく知られた存在のようです。じっさい、知り合いのフィンランド人もこどものころ親しんだそうです。

1874年にストックホルムでうまれたベスコフは、1953年に亡くなるまでのあいだに数多くの絵本を未来のこどもたちのために残しました。その作風は、ケイト・グリーナウェイらイギリスのヴィクトリア朝を代表する挿絵画家の作品につうじるクラシックなものですが、白樺の森や摘みとったベリーをたっぷりいれた樹皮で編んだカゴ、ありとあらゆる生命のざわめきがきこえてきそうな夏の情景や、どうぶつや精霊たちと交感するこどもたちといった情景は、まさにまごうことなき北欧の清澄な世界そのものといえます。

ベスコフの絵本はここ日本でも古くから翻訳出版されていますし、また通販のフェリシモからも彼女のいくつかの作品が出版されているので、あるいはよく知っているというかたもいらっしゃることでしょう。たまたま近所の古本屋で手にした『ブルーベリーもりでのプッテのぼうけん』という本をとおしてぼくはベスコフの存在を知ったのですが、淡い情景のなかにも凛とした空気が感じられるところが最大の魅力ではないかと思っています。

そんなわけで、せんだっての北欧旅行ではベスコフにまつわる品物をいくつか手に入れたいとかんがえていたのですが、ストックホルムで、ではなくヘルシンキで、日本ではおよそ目にしたことのないベスコフのアートポスターを発見しました。ぜんぶで3種類あるのですがスペースの都合上すべてを展示するわけにはいきませんので、もしご興味のある方がいらっしゃいましたらお気軽にお声をかけてください。また、ご希望の方にはおゆずりします(ただし全種類、各一枚のみ)。


Elsa Beskow 原画ポスター(70×50cm) 4,200(税込み)

ご来店ありがとうございました!

2005-07-24 23:55:21 | 北欧みやげ市
がらく引っぱってきました「北欧みやげ市」ですが、本日無事開催&終了いたしました。蒸し蒸しした曇り空の中、お越しいただいたたくさんのみなさまどうもありがとうございました!

予想通り、ヴィンテージ品については早い時間に売り切れてしまったものが大半でした。その他の雑貨類につきましてはまだ若干手元に残っているものもありますので、そちらはお店のほうにディスプレイしておきたいと思います。きょうお越しになれなかったかたは、ぜひそちらをチェックされてみてください。

北欧から連れ帰ったモノたちが、みなさんのくらしの中でこの先どんなふうに使われてゆくのか、そんな楽しい想像にかられながらきょう一日をすごさせていただきました。機会がありましたら、ぜひそんなこともまたmoiで聞かせていただければ、と思っています。

アラビア「Faenza」C&S

2005-07-20 23:15:45 | 北欧みやげ市
「北欧みやげ市2」も、いよいよこんどの日曜日に近づいてきました。どんなふうにディスプレイしようか?、せまい空間なのでいろいろ思案中です。

ところで「整理券」についてですが、現時点では発行の有無、時間等については未定です。当日の開店前の状況次第で決定します。じつは、昨年開催した際にはオープン前にお並びいただいたお客様が多かったため、開店後の店内が混雑しご迷惑をおかけしました。そこで今回はできるだけそうした状況を回避するため、状況次第では整理番号順に時間帯をずらしながらご覧いただく入場制限をさせていただく予定です。ご協力をよろしくお願いします。混雑は避けたいのですが、とはいえ一点ものがほとんどなので、狙っている品物があるという方は早い時間帯のほうがおすすめです・・・。なお、引き続きメールをいただいた方には「プライスリスト」をお送りしています。どうぞご利用ください。

写真は、1973年にアラビアから発表された「Faenza」シリーズのカップ&ソーサーセットです。



この「Faenza」は、Peter Winquistによって日々の食卓を彩るシリーズとしてデザインされたものです。その意味では、Kaj Franckの「Kilta (現「Teema」)」と並んでもっともアラビアらしいプロダクトといえるのではないでしょうか?

この「Faenza」にはほかにも茶色やブルーの細かい花柄のものなどもありますが、黄色のラインが印象的なこのタイプは朝から元気になれるようなさわやかさが気に入っています。北欧デザインの「シンプルさ」がお好きなかたにおすすめです。


Anttiのコーヒーポット

2005-07-19 23:40:52 | 北欧みやげ市
もう説明は不要、ですね。泣く子も黙る(?!)アンティ・ヌルメスニエミ(Antti Nurmesniemi)のホーロー製「コーヒーポット」です。



ちかごろでは目にする機会もたいへん少なくなってしまいました。とくに、状態のよいものはほんとうに少なくなっている気がします。しかも日本人に人気があるのを知ってか、値段も高騰しています。これは大きいサイズのほうのポットで、色は「アンティのポットといえばコレでしょ」という定番の「赤」です。



目につく「傷」は写真の2箇所。フタの内側(フタをした状態では隠れますので見えません)と、注ぎ口のフチの部分です。その他はほとんど気になるようなエナメルの欠けは見当たりませんし、なんといっても内側のきれいさは特筆モノです(パーコレーターはありません)。

フィンランドでも探しにくくなってきていますし、重くかさばる上に気をつかいながら運んでくるのもなかなか骨が折れるこのポット、どうしても欲しいという方はこの機会にぜひどうぞ!

※「北欧みやげ市」の「出品リスト」をご希望の方は、件名に「出品リスト希望」と記した空メールを info@moicafe.com までお送りください。折り返し、お送りします。

北欧みやげ市 2

2005-07-17 23:59:36 | 北欧みやげ市


ことしも、店主みずから北欧でみつけた「おみやげ」の数々をご披露&販売させていただく一日限りのイベント「北欧みやげ市」を開催します。題して、「北欧みやげ市 2(カクシ)。日用雑貨からヴィンテージまで、重量制限におびえつつ、反則ギリギリの手荷物を引きずりながら運んできた「おみやげ」の数々とともにmoiでみなさまのご来店をお待ちしております!

●~一日限りの~北欧みやげ市 2[カクシ]
●日 時/7月24日(日) 14時より19時まで(ただし商品がなくなり次第終了)
●会 場/moi (JR、東京メトロ「荻窪」より徒歩6分) 

※地図はサイトをご参照ください。

●以下の注意事項をよくお読みください。

・当日は、お客様の状況次第で「整理券」を発行の上、入店制限させていただく場合があります。
 ご入店までしばらくお待ちいただくケースもありますので、あらかじめご了承ください。

・当日はカフェ営業はお休みさせていただきます。

・お支払いは「現金」にてお願い致します(クレジットカード使用不可)。

・商品のラッピングについてはできかねます。あらかじめご了承ください。

・ヴィンテージ品につきましては、コンディションをご自身の目でよくご確認の上お求め下さい。
 お買い上げ後の、コンディションを理由とした返品はお受けできない場合もあります。

・ヴィンテージ品を中心に一点もの、また数の少ないものがほとんどとなります。
 売り切れの際にはご容赦ください。

なお、今回出品する商品のリストを作成しました。ご希望のお客様は、件名に「出品リスト希望」としるした空メールを下記までお送りください(23日夕方到着分まで)。折返しお送りいたします。
info@moicafe.com

スウェーデンのレコード

2005-07-15 23:59:57 | 北欧みやげ市
といっても、ひところ流行った「スウェディッシュ・ポップス」とかでは、ありません。「こども」のためにつくられた、1960年代なかばの7inchレコードです。



さすがは児童文学や教育に熱心なお国柄、北欧には「絵本」などとおなじようにこういう「こどものための音楽」というジャンルが確立されています。レコードショップにはたいてい、「ロック」や「ジャズ」と並んで「こどもの音楽」というカテゴリーがあり、ずいぶんとたくさんのCDが並べられています。それだけ需要がある、ということなんですね。

内容は、こどもやおとなの歌手がうたう親しみのあるメロディーと、ちょっとした「語り」が収録されています。それにつけてもイラストがかわいいので、思わず部屋に飾りたくなります。


『こどもに笑顔を』

2005-07-14 23:58:45 | 北欧みやげ市
1961年に出版された写真集です。
フィンランドの子供たちのいきいきとした表情をとらえた写真に、ちょっとしたエッセイが添えられています。



それにしても、北欧のこどもたちってほんとうにかわいいですよね。ここにあるのは、MIKA POSAさんの写真にもつうじるイノセントでおだやかな世界。真綿にくるまれたような幸福な瞬間の、永遠の記憶。



50年ちかくも経っているのでさすがに表紙は傷んでいますが、中身は問題なしです。

Tapio Wirkkalaデザインのミニボトル

2005-07-11 22:00:17 | 北欧みやげ市
~「北欧みやげ市 2」の出品リストから。

フィンランド産ウォッカとして世界にひろく知られる、「フィンランディア」のミニボトルです。



これは1970年に登場したタピオ・ウィルッカラのデザインによる初代ボトルで、数年前までは日本でもふつうに販売されていました(ちなみに現在市場に流通しているボトルは三代目で、デザインは「ブロックランプ」で知られるハッリ・コスキネン)。手に入らなくなってしまったいまでも、いかにもタピオらしい男性的なデザイン(ざわざわした手触りがいいですよ)で人気がありますね。

さて、お気づきのかたもいらっしゃるかもしれませんが、このボトルの面白いところはキャップの色が「赤い」ことです。日本で流通していたものもふくめ、よく見かけたものはすべてラベルとおなじくキャップも「紺色」でしたし、なによりこの赤いキャップがなかなかかわいいので思わず連れ帰ってきてしまいました。そういえば、フィンランド政府観光局発行の雑誌「TORI」で紹介されていた「ヘルシンキ・ホテル&レストラン博物館」所蔵のボトルもまたおなじくキャップの赤いタイプでしたので、これが初期のオリジナルデザインだったのかもしれません。

残念ながら(?)中身は空っぽですので・・・あしからず。


カバのヘンリー

2005-07-09 10:58:03 | 北欧みやげ市
~「北欧みやげ市2」の出品リストから。

この「カバのヘンリー」は、フィンランドの銀行「Osuuspankki (OP) 」のノヴェルティーグッズとしてつくられた「貯金箱」です。



フィンランドの銀行がつくった貯金箱といえば、復刻版が日本でも販売されている「ブタ」や「ゾウ」がよく知られていますが、この「カバ」はちょっとレアだと思いませんか?この「カバのヘンリー」は、フィンランドのみならずイギリスやドイツでもよく知られた人気キャラクターのようですが、残念ながらくわしいことは不明です。ちなみにさきほどの「OP」のサイトには、こども向けの「カバのヘンリー」のページも用意されています。

かわいすぎないところがかえってかわいい、そんなヘンリーくんでした。

ストックホルム・カフェマニア?!

2005-07-05 22:13:45 | 北欧みやげ市
「北欧みやげ市」に出品する商品のごあんないです。

ストックホルムをあるきながら思ったのは、「ああ、ここストックホルムにも「東京カフェマニア」のようなサイトがあったらよかったのに・・・」ということ。サイトはけっきょくみつからなかったけれど、ちょっと気のきいたこんなガイドブックならみつけました。題して、『ストックホルム「夏カフェ」案内』



案内役をつとめるのは、ストックホルムの「サマンサ」さんこと(?)ミア・エールンさん。この本では、ストックホルムとその近郊の「夏カフェ」(夏季限定、あるいは夏こそ「最高」という湖畔や海に面していたり、気持ちのいいテラス席をもつカフェ)がエリア別に50カ所あまりピックアップされ、紹介されています。

たとえば「ベルマン美術館のCafe Bla Kanin」を例にとると、

「ベルマン美術館の庭では、あの有名な《吟遊詩人の時代》に迷いこんでしまったよう・・・。ルピナスやホップ、ルバーブが咲き乱れる花壇をそぞろ歩いていると、やがて湖水を臨むことのできる裏庭に出くわします。そして17世紀にたてられた建物にあるこのカフェでは、年季の入ったかまどの上にパイやパン、それにクッキーなどが並べられているのです。」

といった具合。



この本、北欧の「夏カフェ」に思いをはせながら眺めているだけでも愉しいのですが、本文のスウェ-デン語とともに英文も併記されているので実践的な旅行ガイドとしても威力を発揮してくれるでしょう。値段やカード利用の可否、トイレの有無、提供している料理がホームメイドがどうかといった情報が、ひとめでわかるようマーク表記されているところも便利です。