moiのブログ~日々のカフェ

北欧&フィンランドを愛するカフェ店主が綴る日々のあれやこれや

秋葉原のカフェ

2005-11-30 15:15:15 | コラム、というか
数年ぶりで秋葉原へ行った。じつは、秋葉原へ行ってしまったのはちょっとしたアクシデントのようなものだったのだけれど、せっかく秋葉原まで来たのだから例のカフェに行ってみよう、そう思い立ったのだ。

もちろん、ここで想像力豊かなアナタは「だんな様、おかえりなさいませ~」という例のアレを思い出すにちがいないが、残念ながらそうじゃない。ぼくが行ったのは、大阪の老舗喫茶店丸福珈琲店が、この秋初めて東京に出店したCAFE丸福珈琲店である。

丸福といえばストロングと言われるほど、ここのブレンドは濃厚な苦みをもつことで知られている。先代が考案したという、一見ヴェトナムコーヒーのドリッパーのようなオリジナルの器具で抽出されるそれは、たしかに、いやむしろ実際のところ想定外の「苦み」であった。まさに、ストロング。一説には、「濃くてようけ入っとったら得」という大阪の客の心理を反映した結果では?という話もあるが、実のところは「先代の好みだったから」という案外フツーの理由らしい。

ところでこの「CAFE丸福珈琲店」は、わざわざアタマに「CAFE」と冠がついていることからもわかるとおり、丸福珈琲店がカフェ・スタイルを打ち出した新業態のショップである。内装もとてもこじゃれていて、ぱっと見ただけでは大阪の老舗喫茶店の経営とはとても思えない。聞くところによると、この丸福珈琲店の本店がある界隈は、なんでも相当にストロングな、つまり濃~い場所であるらしい。どうせこういうコーヒーを堪能するのであれば、ぜひとも本店で、これまた相当にストロングなたたずまいの客たちに混じって小さくなりながら(?!)味わいたいものである。これぞまさしく、苦~い体験。

ことしも「moiでmoe展」

2005-11-29 23:56:04 | event
例になりましたイラストレーターmoeさんの作品展「moiでmoe展」が、ことしもあしたからスタートします。

クリスマスカードをはじめとしたグリーティングカードの数々や、プレゼントにも最適な流木フレーム入りの貼り絵など、ほのぼのとした「moeちゃんワールド」がことしもmoiを飾ります。また、WILL cafeさんFigueさんLittle bakerさんら「おいしい仲間」とのコラボ商品も並びます。

会期は12/11(日)まで。みなさま、ぜひお立ち寄りください。

やまのうちあきこ展、終了しました

2005-11-27 23:38:42 | event
まのうちあきこ作品展は、おかげさまをもちまして終了させていただきました。すべての作品をつうじて、「赤」が静かに主張しているような展示でした。会期中ご来店いただきましたみなさま、どうもありがとうございました!

アートになった北欧のお菓子

2005-11-26 18:59:57 | コラム、というか
ウェーデンの作家リサ・ラーション=スンドリングから届けられた銅版画の作品。タイトルは「キヨスクのキャンデー」とあるのだが・・・



こ、これは例のアレ、黒くてなんともいえない味のグミ「ラクリッツ(Lakrits)」」・・・ですね。本人によると、子供のころの思い出を描いた作品だそう。

ちなみに、とぐろを巻いた「ゴムホース」のようにみえるのも「ラクリッツ」。こんな感じです。



なんでも、あちらの子供たちは両端からそれぞれ食べていって、どちらがよりたくさん食べられるかを競ったりするのだとか。なんか、イヤな遊びだな。

さて、この北欧マインドあふれる?!作品に興味をそそられた方は、ぜひ12/8(木)から池袋 東武の美術画廊・小サロンで開催(~14(水)まで)される『フィンランド・エストニア絵画展~トントゥからのおくりもの~』にご来場ください。北欧の作家たちによるかわいいアートが目白押しですよ。乞うご期待!

「カフェ&レストラン12月号」

2005-11-25 19:08:07 | コラム、というか
ニューアルして、ずいぶんとスッキリした印象になった雑誌「カフェ&レストラン」。現在発売中の12月号では、moiのスイーツでおなじみのWILL cafeさんが登場しています。

「WILL cafeが提案する、クッキーをコーヒーのお供に」というタイトルで、「浅煎り」&「深煎り」のコーヒーにあうクッキーをそれぞれ2種類ずつぜんぶで4種類、セレクトしています。

おなじみの「スパイスクッキー」から、「みそとゴマのショートブレット」なんていうちょっと冒険のメニューまで、ぜんぶレシピつきで公開中です。お菓子づくりに興味のある方はまさに必見!要チェックです。本屋さんでぜひ。

冬にきくべき2枚

2005-11-24 23:45:42 | カフェの音楽
きでやっていることとはいえ、毎日なにかしらをネタに文章を書くというのはそれはそれでけっこう大変だったりもするのですが、そういえばこんな切り抜け方もあったのね・・・というわけで、きょうは常連おくむらクンがおすすめする「冬にきくべき2枚」のご紹介です。

まずはマイケル・ジョンソンという、いまにも走りださんがばかりの名前をもつシンガーの、1977年に発表したセカンドアルバム「Ain't Dis Da Life」です。



うんうん、これはよいですね。ケニー・ランキンジェイムス・テイラー好きなぼくとしては、まさにど真ん中。冬に、ちょっと暖房が効きすぎた室内で顔をほてらせながら聴きたいです。たとえるなら、六畳一間の「鍋パーティー」のあの感じが、このアルバムにはあります。友だちや家族との、時間を忘れるなごやかなひととき。そしてふと窓の外に目をやると、いつしか雪が・・・。フルートが絡むフォーキーモダンなワルツ「Circle of Fifth」、それに雪が降ったあくる日の晴れた朝を思わせるラスト「Mr.Arthurs Place」がお気に入りです。アン・サリーのざっくりとした感じが好きなひとにもおすすめですよ。

ということで、このアルバムの「ほくほく度」は・・・シチュー四杯

つづきましては、その名もずばり「High Winds White Sky(邦題「雪の世界」)」というアルバム。カナダのシンガーソングライター、ブルース・コバーンが1971年に発表したセカンドアルバムで、ジャケットからしてすでに「雪景色」です。



こちらは、先ほどのマイケル・ジョンソンとは対をなす「冬」の情景。このアルバムの主人公は、おそらく冬の或る日を「ひとり」で過ごしています。つまり、モノローグです。思えば、雪に閉ざされた冬はそれじたいがすでに「密室」のようなもの、嫌が上にもひとを内へ内へと向かわせる季節です。こたつでミカンの皮など剥きながら、とりとめもなく物思いに耽ったりなどしているはずです。秋を振り返ったり、ときにはやがてくる春を思ったり・・・振り子のようなその「思い」の振れ幅を、ぼくらはこのアルバムに聴くことができます。ベン・ワットの「North Marine Drive」キングス・オブ・コンビニエンスとおなじく、男子ウケの世界とも言えるかもしれません。一曲、一曲を取り出すのではなく、全体で味わってこそ魅力の伝わるアルバムだと思います。

ということで、このアルバムの「ほくほく度」は・・・ブランケット三枚

以上、ネタ提供はおくむらクンでした。Kiitos!

オオヤさんのコーヒー

2005-11-23 22:21:52 | コラム、というか
都の山里で、まいにち黙々とコーヒー豆を焼きつづける焙煎人オオヤさんのコーヒーです。京都では「オオヤさんのコーヒー」として知るひとぞ知る存在だというこのコーヒー、お世話になっている編集者Kさんが届けてくださいました。



オオヤさんは、焼き上がった豆をみずからの手で京都市内のカフェや喫茶店に納品します。生産性という面からすればあきらかに効率の悪い、こういう「手続き」にあえてこだわるひとがぼくはすきです。送り手から受け手まで、そのあいだに介在するものが少なければ少ないほど、伝わるものもまた大きいとおもうからです。いま世間を騒がせている「欠陥マンション問題」を例にとるまでもなく、いろいろなひとやものが絡めば絡むほどものごとはややこしくなり、夾雑物も多くなってしまいます。

さて、いただいたコーヒー豆は、エチオピア・モカ シダモG2(イルガチェフ)の中深煎りというもの。表面がつややかに黒光りするその豆は「中深煎り」というよりはむしろ「フレンチ」くらいの印象ですが、口にすると思いのほかさらりとしていて驚かされます。さすがにボディはしっかりしていますが、後味は透き通っているといった感じでしょうか。おいしいストレートは、それだけでじゅうぶん複雑で奥深い味がするものです。

コーヒーカップよりも、ちょっといびつな素焼きのうつわで飲みたい、そんなあたたかい味のする「オオヤさんのコーヒー」なのでした。

やまのうちあきこ展、はじまりました

2005-11-22 17:47:04 | event
ょうからmoiでは、やまのうちあきこ作品展がはじまりました(~11/27(日)まで)。

板にアクリル絵の具で描いた絵画4点と小物2点、空間をぜいたくにつかった展示となっています。半抽象の植物や風景が、moiの空気をどんなふうに変化させているか、実際にその目でたしかめていただければと思います。

都内も、ここのところの寒さでようやく木々が色づいてきた感がありますが、晩秋の一日、お散歩がてらぜひmoiにお立ち寄りください!

佐藤千織展

2005-11-21 23:02:58 | event
物作家・佐藤千織さんの作品展がひらかれるという話を、公私共々お世話になっているみほこさんから教えていただきました。

佐藤千織さんは日本とフィンランドでテキスタイルを学び、フィンランドでも個展をひらかれた経験をもつ作家さんですが、なんと日本で個展をひらかれるのは10年ぶりとのこと。フライヤーは、ペーパーヤーン(紙糸)でこしらえたアザミの花のようなインスタレーションがとてもきれいいです。また会場となる「淡路町画廊」も、大正時代の蔵を改装したギャラリーとのことで一見の価値がありそうです。

お時間のある方は、ぜひ足をはこんでみてはいかがでしょう?

○佐藤千織展『Chiori Sato Textile Works 2005』○
11/28(月)~12/3(土) 11:30~19:00(最終日は17:30まで)
淡路町画廊
(JR「お茶の水」駅/東京メトロ「新お茶の水」駅/「淡路町」駅より徒歩3~4分)