ショーロという音楽、ご存知でしょうか?
『ボサノヴァ』の林さんのテキストからかいつまんで紹介すると、日本でいえば明治時代、当時ポルトガル人が支配していたブラジルで突然変異的に生まれた音楽、それが「ショーロ」です。その音楽のベースとなっているのはヨーロッパの伝統的な舞踏音楽、つまりワルツやポルカといったクラシカルな音楽ですが、黒人奴隷たちが演奏することによって、そこに切れのいいリズムや即興といった要素がくわわり、いつしか独自なスタイルをもつ音楽に変身してしまったというわけです。ちなみに「ショーロ」という名前は、ポルトガル語の「ショラール(=泣く)」を語源にもつそうで、その音楽の特徴をまとめれば、「泣きのメロディー」をもち、インストで演奏されるブラジル独自のダンスミュージックということになります。またその音楽は、その後に誕生するサンバやボサノヴァのルーツのひとつともいわれており、前出の林さんの表現をかりるなら「晴れた日のカフェのBGMとして活躍しそうな、濃いコーヒーに似合う音楽」でもあります。そういえば、ショーロの名曲をあつめたCDに「カフェ・ブラジル」なんてタイトルのもありましたっけ。moiでもときどきショーロをかけていたりするので、あるいは耳におぼえのある方もいらっしゃるかもしれません。
すっかり前置きがながくなってしまいましたが、そんなショーロをたっぷり聴くことのできるコンサートがひらかれます。その名もずばり『ショーロの祭典』(11/17 WED 三鷹市芸術文化センター「星のホール」)。「ブラジル風バッハ」で知られるブラジルの国民的作曲家エイトール・ヴィラ=ロボス(Heitor Villa=Lobos)の没後45周年を記念しておこなわれるイベントです。国内で活躍する5つのショーロ・バンドと、この日のために特別に編成されるアンサンブル・ヴィラ・ロボスが登場します。ヴィオラォン(ガットギター)やバンドリン、カヴァキーニョといったブラジル音楽には欠かせない楽器にくわえて、フルートやヴァイオリンも活躍する「ショーロ」は、クラシックやジャズを好んで聴くひとにもじゅうぶんチャーミングなはず。チケット料金も手ごろなので、なんとなく気になったかたは足を運ばれてみてはいかがでしょう。
余談ですが、ここでちょっとプチ・トリビア?!
公式サイトにある、このイベントを企画したギタリスト阿部浩二さんのポートレイト(「アー写」ってヤツですね)は、じつはmoiで撮影されたものです。へぇ~、へぇ~、へぇ~・・・。というわけで要チェック!ちなみに阿部さんは、日本を代表するサンバ・バンド「バランサ」のギタリストとして国内はもとより、本場ブラジルなどでも演奏しているほか、ライブではバンドネオンの小松亮太やクレモンティーヌらとも共演している名プレイヤーでもあるのです。
というわけで、「ショーロ」という音楽のこと、すこし知ってもらえたらうれしいです。
『ボサノヴァ』の林さんのテキストからかいつまんで紹介すると、日本でいえば明治時代、当時ポルトガル人が支配していたブラジルで突然変異的に生まれた音楽、それが「ショーロ」です。その音楽のベースとなっているのはヨーロッパの伝統的な舞踏音楽、つまりワルツやポルカといったクラシカルな音楽ですが、黒人奴隷たちが演奏することによって、そこに切れのいいリズムや即興といった要素がくわわり、いつしか独自なスタイルをもつ音楽に変身してしまったというわけです。ちなみに「ショーロ」という名前は、ポルトガル語の「ショラール(=泣く)」を語源にもつそうで、その音楽の特徴をまとめれば、「泣きのメロディー」をもち、インストで演奏されるブラジル独自のダンスミュージックということになります。またその音楽は、その後に誕生するサンバやボサノヴァのルーツのひとつともいわれており、前出の林さんの表現をかりるなら「晴れた日のカフェのBGMとして活躍しそうな、濃いコーヒーに似合う音楽」でもあります。そういえば、ショーロの名曲をあつめたCDに「カフェ・ブラジル」なんてタイトルのもありましたっけ。moiでもときどきショーロをかけていたりするので、あるいは耳におぼえのある方もいらっしゃるかもしれません。
すっかり前置きがながくなってしまいましたが、そんなショーロをたっぷり聴くことのできるコンサートがひらかれます。その名もずばり『ショーロの祭典』(11/17 WED 三鷹市芸術文化センター「星のホール」)。「ブラジル風バッハ」で知られるブラジルの国民的作曲家エイトール・ヴィラ=ロボス(Heitor Villa=Lobos)の没後45周年を記念しておこなわれるイベントです。国内で活躍する5つのショーロ・バンドと、この日のために特別に編成されるアンサンブル・ヴィラ・ロボスが登場します。ヴィオラォン(ガットギター)やバンドリン、カヴァキーニョといったブラジル音楽には欠かせない楽器にくわえて、フルートやヴァイオリンも活躍する「ショーロ」は、クラシックやジャズを好んで聴くひとにもじゅうぶんチャーミングなはず。チケット料金も手ごろなので、なんとなく気になったかたは足を運ばれてみてはいかがでしょう。
余談ですが、ここでちょっとプチ・トリビア?!
公式サイトにある、このイベントを企画したギタリスト阿部浩二さんのポートレイト(「アー写」ってヤツですね)は、じつはmoiで撮影されたものです。へぇ~、へぇ~、へぇ~・・・。というわけで要チェック!ちなみに阿部さんは、日本を代表するサンバ・バンド「バランサ」のギタリストとして国内はもとより、本場ブラジルなどでも演奏しているほか、ライブではバンドネオンの小松亮太やクレモンティーヌらとも共演している名プレイヤーでもあるのです。
というわけで、「ショーロ」という音楽のこと、すこし知ってもらえたらうれしいです。