品切れでご迷惑をおかけしていた小冊子
「アートと喫茶」が再入荷しました(税込み315円)。
イベント
〈アートと喫茶〉については、このブログでもたびたび触れてきました。この秋、都内12のカフェ/ギャラリーをリンクして行われる展覧会イベントで、
moiでも参加企画として10/3(sun)まで
ひらいみもさんのイラスト展「森のカモメ」を好評開催中です(もうご覧いただけましたでしょうか?)。
この〈アートと喫茶〉は、かつて
植草甚一が暮らしていた街、経堂にある
appel(アペル)と
ROBA ROBA cafeというふたつのカフェ/ギャラリーの呼びかけで実現しました。このイベントのおもしろく、意義深い点は、ここにあつまった12のカフェ/ギャラリーは、原則としてすべて
個人オーナーの店であるというところにあります。家賃がべらぼうに高いうえ、すまいと職場、遊び場が完全に切りはなされてしまっている「東京」という場所は、たとえば関西とくらべて、個人でことをおこすにはあまりにも不向きな場所です。結果、街にはチェーン店や企業のアンテナショップばかりがあふれ、店の数だけは多いけれどおもしろい店、個性的な店は少ない、そんな状況になってしまうのです。
「個性的な店」といっても、なにも風変わりなコトをしている店という意味ではありません。「オーナーの『顔』がみえる店」、オーナーの人格や思いがさりげなく感じとられる店こそが「個性的」だとおもうのです。「そこに行かなければ出会えないなにか」があるからこそ、ぼくらは「そこに行く」のではないでしょうか。
そうした意味で、このイベントに参加している12のカフェ/ギャラリーはどれも、もちろんmoiもふくめて、唯一無二の個性をもった空間だとおもいますし、すくなくともそうありたいとかんがえて日々(それぞれのやりかたで)奮闘している店ばかりです。
山椒は小粒でもピリリと辛いなんていいます。「アート」とのふれあいをつうじて、この秋はそんなピリリと辛い空間を味わってみませんか?なんといっても、こういう空間を支えられるのは
そこを気に入ってくれて、たびたび足を運んでくれるようなお客様だけなのですから。小冊子「アートと喫茶」は、そんなみなさんにとっての〈航海図〉としてきっと役立ってくれることでしょう。