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moiのブログ~日々のカフェ

北欧&フィンランドを愛するカフェ店主が綴る日々のあれやこれや

ひきこもり指数

2005-12-08 23:34:25 | コラム、というか
りかえれば、ことしもまた東京から出ない一年だった。なんの自慢にもならないが、神奈川や埼玉、千葉といった近県にすら足をのばしたおぼえがない。まさにひきこもりである。

もしかしたら都区内からも出ていないんじゃないかと不安になったが、吉祥寺(武蔵野市)にはちょくちょく出かけているのでとりあえず最悪の事態は免れた、といったところか。よって、ことしの「ひきこもり指数」は82。よくわからないが。

ちなみに東京以外で出かけた場所はというと、ヘルシンキとストックホルム・・・バランスわるっ!

ハニーレモン

2005-12-07 23:56:50 | コラム、というか
くなってきたなぁと思ったら、グッドタイミングでひらいみもさんからおすすめのハチミツをいただいた。ハチミツそのものの味はけっして得意ではないのだけれど、この季節ハニーレモンはよくこしらえて飲みます。

といっても面倒なことは苦手なので、そのつくり方はいたって簡単にして乱暴。カップにレモン半個をぎゅっと搾ったら、大さじ1.5くらいのハチミツをくわえ、そこに熱湯を注いでかきまぜるだけ。これを寝る前に飲むと、からだがぽかぽかしてよく眠れます。ラムとかほんのすこしくわえてもいいかも。ビタミンCたっぷりで風邪の予防にも役立つ、まさに冬のかんたん定番ドリンク、ですね。

きょうは何の日?

2005-12-06 17:58:49 | コラム、というか
えは、フィンランドの88回目の「独立記念日」です。その歴史的な背景を思うと、日本の「建国記念日」とはちがって、国民ひとりひとりのものという「重み」のようなものを感じます。

ということで、お客様がいないのをいいことに、大音響でシベリウスの「フィンランディア」が流れる店内で、いまこれを書いているのでした・・・

フィンランドの切手、といえば

2005-12-05 19:15:50 | コラム、というか


ィンランドの「切手」にはいろいろなキャラクターが登場していますが、やっぱり人気があるのはトーヴェ・ヤンソンが描いた「ムーミン・シリーズ」ですね。この「スナフキン」もそうですが、いったいいままでに何種類くらい発行されているのだろう?そんなふうにかんがえてしまうくらい、そのヴァリエーションは豊かです。

ほかにも、たくさんの絵本画家やイラストレーターたちの作品が、フィンランドでは「切手」として世に送りだされています。そういう「切手」ばかりをあつめて上手に構成したら、きっと手のひらサイズのちょっとした美術館のようなものが作れそうですね。

さて、先日お伝えしましたmoiのトークカフェ2「切手にみるフィンランド」ですが、年末のせいでしょうか、参加申し込みのペースが比較的スローです。もう満席かも、とお考えの方もいらっしゃるようですが、大丈夫、現在のところまだ受付可能ですので、どうぞふるってご参加ください!お申し込みお待ちしております!

サカリ・オラモがスゴかった

2005-12-04 23:59:54 | コラム、というか
んなふうに「フィンランド屋さん」的なコトをしていると、身びいきというか、フィンランド人だからって甘やかしてるんじゃないの、と思われがちですが、いいえ、そんなコトは断じてありません。そういうこと一切を排してもなお、サカリ・オラモはかなりいい指揮者です。

手兵・フィンランド放送交響楽団との来日公演のハイライトをテレビでみたのですが、あらためて「いい指揮者」だなぁと唸ってしまいました。ひとことで言うと、このサカリ・オラモというひと、とても知的な指揮者です。それはそれは明解な「設計図」が彼の頭の中にはあって、タクトを通してそれを具体的に構築しているといった感じです。ところが、こういうタイプの演奏家というのは往々にして優等生タイプなので、スゴいことはスゴいけれど、どうにも感動できないといったケースがおおいのですが、しっかり末端にまで血が通っているというところがこのサカリ・オラモという指揮者の「器」の大きさであり、もしかしたらアラビアの「器」にも通じるフィンランドならではの「天然さ」からくるあたたかみなのかもしれません。

もうひとつには、このフィンランド放送交響楽団というオーケストラとの相性のよさ。こういうイキのいい演奏というのは、案外「超」がつくような一流オーケストラの演奏では出会えなかったりするものなのです。固い信頼で結ばれたオーケストラと指揮者とが一体となったとき、その音楽はときとしてどんな超一流の演奏家をもしのぐ感動をもたらしてくれるものです。じっさい、なんどかそういう体験を味わっているのでウソじゃありません。この日のフィンランド放送交響楽団の演奏、とりわけその指揮者の意図をパーフェクトに汲みとった反応のよさをきくかぎり、どうやらオラモとこのオーケストラとの関係はいま蜜月にあるようです(今回ナマできく機会に恵まれたひと、いい思いをしましたね)。今回の来日で、メインにチャイコフスキーの「悲愴」やマーラーの交響曲第4番といったおよそ演奏効果に乏しい、つまりフィナーレの盛り上がりを欠く曲ばかりをぶつけてきたのは、いいかえれば現在のかれらの自信のウラ返しといえるかもしれません。

とにもかくにも、このサカリ・オラモという指揮者からいま目が離せません。

秋葉原のカフェ

2005-11-30 15:15:15 | コラム、というか
数年ぶりで秋葉原へ行った。じつは、秋葉原へ行ってしまったのはちょっとしたアクシデントのようなものだったのだけれど、せっかく秋葉原まで来たのだから例のカフェに行ってみよう、そう思い立ったのだ。

もちろん、ここで想像力豊かなアナタは「だんな様、おかえりなさいませ~」という例のアレを思い出すにちがいないが、残念ながらそうじゃない。ぼくが行ったのは、大阪の老舗喫茶店丸福珈琲店が、この秋初めて東京に出店したCAFE丸福珈琲店である。

丸福といえばストロングと言われるほど、ここのブレンドは濃厚な苦みをもつことで知られている。先代が考案したという、一見ヴェトナムコーヒーのドリッパーのようなオリジナルの器具で抽出されるそれは、たしかに、いやむしろ実際のところ想定外の「苦み」であった。まさに、ストロング。一説には、「濃くてようけ入っとったら得」という大阪の客の心理を反映した結果では?という話もあるが、実のところは「先代の好みだったから」という案外フツーの理由らしい。

ところでこの「CAFE丸福珈琲店」は、わざわざアタマに「CAFE」と冠がついていることからもわかるとおり、丸福珈琲店がカフェ・スタイルを打ち出した新業態のショップである。内装もとてもこじゃれていて、ぱっと見ただけでは大阪の老舗喫茶店の経営とはとても思えない。聞くところによると、この丸福珈琲店の本店がある界隈は、なんでも相当にストロングな、つまり濃~い場所であるらしい。どうせこういうコーヒーを堪能するのであれば、ぜひとも本店で、これまた相当にストロングなたたずまいの客たちに混じって小さくなりながら(?!)味わいたいものである。これぞまさしく、苦~い体験。

アートになった北欧のお菓子

2005-11-26 18:59:57 | コラム、というか
ウェーデンの作家リサ・ラーション=スンドリングから届けられた銅版画の作品。タイトルは「キヨスクのキャンデー」とあるのだが・・・



こ、これは例のアレ、黒くてなんともいえない味のグミ「ラクリッツ(Lakrits)」」・・・ですね。本人によると、子供のころの思い出を描いた作品だそう。

ちなみに、とぐろを巻いた「ゴムホース」のようにみえるのも「ラクリッツ」。こんな感じです。



なんでも、あちらの子供たちは両端からそれぞれ食べていって、どちらがよりたくさん食べられるかを競ったりするのだとか。なんか、イヤな遊びだな。

さて、この北欧マインドあふれる?!作品に興味をそそられた方は、ぜひ12/8(木)から池袋 東武の美術画廊・小サロンで開催(~14(水)まで)される『フィンランド・エストニア絵画展~トントゥからのおくりもの~』にご来場ください。北欧の作家たちによるかわいいアートが目白押しですよ。乞うご期待!

「カフェ&レストラン12月号」

2005-11-25 19:08:07 | コラム、というか
ニューアルして、ずいぶんとスッキリした印象になった雑誌「カフェ&レストラン」。現在発売中の12月号では、moiのスイーツでおなじみのWILL cafeさんが登場しています。

「WILL cafeが提案する、クッキーをコーヒーのお供に」というタイトルで、「浅煎り」&「深煎り」のコーヒーにあうクッキーをそれぞれ2種類ずつぜんぶで4種類、セレクトしています。

おなじみの「スパイスクッキー」から、「みそとゴマのショートブレット」なんていうちょっと冒険のメニューまで、ぜんぶレシピつきで公開中です。お菓子づくりに興味のある方はまさに必見!要チェックです。本屋さんでぜひ。

オオヤさんのコーヒー

2005-11-23 22:21:52 | コラム、というか
都の山里で、まいにち黙々とコーヒー豆を焼きつづける焙煎人オオヤさんのコーヒーです。京都では「オオヤさんのコーヒー」として知るひとぞ知る存在だというこのコーヒー、お世話になっている編集者Kさんが届けてくださいました。



オオヤさんは、焼き上がった豆をみずからの手で京都市内のカフェや喫茶店に納品します。生産性という面からすればあきらかに効率の悪い、こういう「手続き」にあえてこだわるひとがぼくはすきです。送り手から受け手まで、そのあいだに介在するものが少なければ少ないほど、伝わるものもまた大きいとおもうからです。いま世間を騒がせている「欠陥マンション問題」を例にとるまでもなく、いろいろなひとやものが絡めば絡むほどものごとはややこしくなり、夾雑物も多くなってしまいます。

さて、いただいたコーヒー豆は、エチオピア・モカ シダモG2(イルガチェフ)の中深煎りというもの。表面がつややかに黒光りするその豆は「中深煎り」というよりはむしろ「フレンチ」くらいの印象ですが、口にすると思いのほかさらりとしていて驚かされます。さすがにボディはしっかりしていますが、後味は透き通っているといった感じでしょうか。おいしいストレートは、それだけでじゅうぶん複雑で奥深い味がするものです。

コーヒーカップよりも、ちょっといびつな素焼きのうつわで飲みたい、そんなあたたかい味のする「オオヤさんのコーヒー」なのでした。

富士山とともに...

2005-11-19 23:10:22 | コラム、というか
さ、ふと気づいた。なんだかんだいって、ぼくの生活のそばにはいつも「富士山」があったのだ、と。

いま住んでいるのはマンションの4階だが、まわりに視界をさえぎるような高い建物がないせいで、廊下から「富士山」をのぞむことができる。あさ、出かけるためにドアをあけると、その目線の先には「富士山」があるのだ。

思いかえせば、これまでぼくはぜんぶで6軒の家に暮らしてきたが、そのうちの4軒の家で「富士山」をのぞむことができた。東京の団地とマンションで3軒、残りの1軒は父親の転勤で二年間暮らした静岡県沼津市の一軒家だった。べつだんそういう家ばかりを選んできたというワケでもないのに、通算するとざっと30年弱、ぼくは「富士山」のみえる家に暮らしてきたことになる。かといって、日々それを意識しているのかというとぜんぜんそんなことはなく、よく晴れた朝などには「お、きょうはきれいに見えてるな」なんて軽く確認するにすぎない。

けれども、やはり「富士山」はすごい。なにが「すごい」って、いつも目にしているはずなのに、にもかかわらず何回に一回かは「スゲェ!」と無意識に言わせてしまうところが「すごい」のだ。さすがは「日本一の山」だけのことはある。けさもつくづく思ったのだが、その威容はまた、異様でもある。なにやら怖さすらある。黒々とした山並みを尻目に、真っ白い雪をまといひと際高く、力強く突き出た「富士山」からは、まさに「霊峰」と呼ぶにふさわしいオーラを感じる。じっさい、みればみるほど「富士山」の存在はとても唐突で、「富士山」があるというだけで、その風景はなにか非日常的にすら思えてくるのだった。

こうしてあらためてみると、知らず知らずのうちに「富士山」から「目にみえない力」をもらってきたような気にもなって、きっとこういう《感情》そのものがひろい意味での「アニミズム」なのだと思う。