石田衣良 日本人は東京電力と社員を憎むのを止めた方がいい(NEWSポストセブン) - goo ニュース
人が共通の目的を持って集まった時、大きな力になる。奇跡を生む事もあれば、悲劇を生む事もある。
石田氏の言うとおり、今の世の中はソーラー発電の家に住み、マイカーはプリウスでエコな生活を送り、スマホを利用してツイッターやフェイスブックの書き込みに賛同し家族の「絆」のため、週末は「反原発デモ」に揃って参加するのが最先端なのかも知れない。
逆に今の日本でテレビ司会者の言う「我々国民」や「一般市民」の敵は政府であり、官僚であり、電力会社。コレに最近は地方自治体の教育委員会や学校・教師、イジメる側の子供。さらにアメリカ軍の輸送機オスプレイ。
反原発デモを伝えるニュースで警察の警備が強化されたとあった。理由は「事故防止」だが、額面通りに伝えるニュースショーやワイドショーは皆無で、「デモ隊を分断する目的」や「警察や政府の狙いは…」などと煽る。
イジメ自殺騒動も市教委や学校長のコメントに対して出演者が批判を展開して煽り、教育専門家らは「再発防止策」として理想論だけを並べ立てる。被害者の少年や親は悲劇の主人公で出演者は同情ばかりを並べ立てる。
政府の原発再稼動の口実作りの公聴会で、社員が原発容認論を発表した中電には抗議が殺到し、中には「今すぐクビにしろ!」などと言うのもあったそうだ。
イジメ問題でも「加害者少年を殺す」としたハガキを送り付けたノスタルジックなマダオが逮捕されたが、「ザマーミロ」と思う人は多いかも知れないが、それでイジメが解決するハズもない。
どちらもマスコミの流す情報を丸呑みして怒りを募らせた結果だが、怒りは一番煽りやすく一体感を生みやすい人間の感情だそうだ。その悲劇を67年前に日本人は経験した。次に煽りやすいのが哀だそうだ。怒と哀を織り交ぜればメディアが一番欲しい数字は上がる。喜や楽を煽るには哀や怒がついて回る。
国や政府は原発事故の被害を拡大させた疑いがある。身内に怒りを向けられない手前で東電に責任を擦り付けている。「反原発デモ」は国や政府への怒りのハズだが、マスコミはそれを煽るあまり電力会社まで巻き込んでいる。
例えばデモに参加する国会議員の中には事故発生時に与党だった連中も少なくない。議員のシコミかも知れないが、彼らの登場を拍手で迎えるデモ参加者の画ヅラを見た時には何とも情けなかった。一部週刊誌で事故を聞き、逃げ回って地元に帰らなかったとされる某大物政治家もいたっけ?