首相、通常国会前譲らず 招致議決方針を確認 (共同通信) - goo ニュース
「俺ごと刈れ」はプロレスの故・橋本と小川の合体技。橋本が相手のバックを取り、ジャーマンをかけ、小川が正面からSTOを繰り出す。破壊力は抜群だが橋本へのダメージも大きいため、勝負どころでしか出せない技だった。
政治の世界でこの技を出したのは小泉政権時代に官房長官を務めていたヤスオちゃんだった。
国民年金の未納が社会問題となっていた。首相をはじめ閣僚にも未納期間があった事が発覚すると、マスコミの尻馬に乗った民主党は国会で攻勢を強めていた。当時の代表だったスッカラ菅は自分の質問でトランス状態に陥って「未納三兄弟」と政府を批判していた。ここでヤスオちゃんが自ら未納期間があった事を告白して官房長官を辞任してみせて、菅にも代表辞任を迫った。次期代表選では総統も未納期間があった事を理由に出馬しなかった。
総統は17年前の連立政権で社会党を斬ったまでは良かったが、その社会党が自民とのタッグに走り敗走している。ジュンちゃんも郵政民営化法案を巡って党内で対立したが、衆院解散の勝負に出た。本当の権力者は手に入れた権力の座をかけて勝負に出る事を知っていると言える。
では仙谷はどうだろうか。彼が国会議員に初当選したのは90年の衆院選だが、宮澤内閣時の93年の選挙で落選しているから、細川・羽田連立内閣で与党を経験していない。この間に社民党を離党して民主党に参加し、96年の橋本内閣の選挙で当選した。すると学生運動時代からずっと極左系の思想だったが、対極の親米右派の前原グループに所属して頭角を現す。90年代を見ると、彼が国会議員でない時にだけ所属政党が与党になり、国会議員になった時は野党議員だったので、権力への願望はかなり強いかもしれない。
9月に発生した中国漁船問題で外務省や検察庁を意のままに動かした時に権力の味をしめただろう。貧乏人がタナボタの大金を手にすると今まで以上にカネ払いが悪くなるのと同じで、頭の中はスッカラ菅の総理を操る官房長官のイスは絶対に離したく無いだろう。
総統はそこを衝いてきた。
野党の協力を得たいのであれば自分の政倫審出席だけでなく、問責決議の出ている閣僚の更迭を要求してきた。
「停戦」を主張する総統にスッカラ菅は「降伏、投降」を繰り返している。
今の首相官邸に「俺ごと刈れ」をやれる人間はいない。仙谷同様に大臣のイスにしがみつきたい連中ばかりだ。
菅直人首相は28日夕、民主党の岡田克也幹事長らと官邸で会談し、小沢一郎元代表が来年1月の通常国会での衆院政治倫理審査会出席を表明したのに対し、あくまで国会閉会中の出席を求めていく方針を決めた。これに応じなければ、政倫審の招致議決に踏み切ることを確認。一方の小沢氏は記者会見で仙谷由人官房長官の交代を暗に求め、政権党の内紛は泥沼化の様相を呈した