J・ボンドの銃に3600万円=「007」第2作で使用―英競売(時事通信) - goo ニュース
今でもシリーズ最高傑作と言われる「007/ロシアより愛をこめて」
007の使用していたのは25口径のベレッタM1919(伊)だったが、作動不良を起こしてピンチに陥った。小説では上司Mの命令で銃の交換を命令されて32口径のワルサーPPKに交換したと記憶している。
ドイツで警察が29年に採用したモデルPPがあったが、31年にそれを小型化したのがPPK。PPK/SはPPのフレームにPPKのスライドを組み合わせたモデルで生産開始は69年になってからだ。これは世界最大のピストル市場だったアメリカが小型拳銃の輸入は全長+全高の合計が4in以上の規制を始めたのがキッカケだった。この規制の発端は68年6月にロサンゼルス・アンバサダーホテルで発生したロバート・ケネディ暗殺事件であった。
しばらく007はPPKを愛用していたが、18作目の「Tomorrow Never Die」で9mmパラベラムのP99に代わった。映画では中国情報部の女性スパイのアジトで「Qで頼んだモノと同じだ」と借用していたが、小説では空港でのレンタカーAVISカウンターでBMW750iLと一緒にQから渡されていた。
007もストッピングパワーと多弾志向には逆らえないと言うことか。
ちなみにワルサーPPもPPKもルパンの愛銃P38の機構を流用して製作されたもので、第二次大戦後は61年にワルサーが再興されるまでフランスのマニューリン社が製造していた。現在PPKとPPK/Sはアメリカ・ワルサーで生産されている。