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山里の日々の生活と自然、そして稼業の木工の話

ナチュラルエッヂボールの制作

2016年02月09日 | 木工
新鮮な黒槐(クロエンジュ)の丸太が手に入ったので、ナチュラルエッヂボールを作りました。


二月の末のに催事があるのでそのための小物です。

催事のために小物を作るなんて、正直、久しぶりです。


ナチュラルエッヂボールとは「天然の縁の器」という意味です。

意味わかんない?

これからご説明します。









隣町まで取りに行ってきました。

クロエンジュは黒い心材と黄色い辺材のコントラストがきれいな材です。

生の丸太は見ためよりとんでもなく重くて、車に積むのに苦労しました。








まずは練習も兼ねて細い枝から使ってみます。








玉切りした丸太を半割にします。







中心を決めて丸く切ります。







轆轤(ろくろ)にくわえるための穴を開けます。







轆轤にくわえます。








回して刃物をあててお尻側を削ります。








お尻出来上がり。








お尻の台輪をチャックに付けて、口側を削ります。







一応できました。





ご覧のように、丸太の天然のままの皮が器の縁になるのでそのような名前で呼ばれているのです。

天然の形をそのまま使うデザインなので、できるものは一つ一つの形が違います。

欧米では昔から作られているものです。

なかなか粋なことを考える人たちです。










今度はちょっと太い丸太を使ってもっと大きな器を作ります。









木取も半割と中心から扇型に割る方法のふたつを試します。


半割ではどっしりとした形に、扇割りでは細い形になります。







二つしか材が取れない半割に比べ、扇割りは三個ほど材が取れるので経済的ですが、

お尻が三角なのでそのままでは帯鋸で丸く切り出すことができません。

そこで考えて、写真のように台を付けて加工しました。







刃物を研ぎすまし、木に向かいます。







小さいものに比べ時間もかかり、大変に集中力がいります。







材のほとんどがおが屑になってしまいますね。

後ろの壁が濡れています。
材が生なので、回すと樹液がほとばしるからです。

削って出るおが屑も湿っているので、それが足元にたまると足先が冷えてきて困ります。








出来たものは生なので、このまましばらく乾燥させます。

乾燥が進むと当然歪みますので、最後にお尻を平らにする必要があります。

歪んで乾くので面白い形になります。



丸太は伐ってしばらくすると割れたり虫が食ったり色が悪くなったりします。

この器を作るには新鮮な丸太がなくてはならないのです。




最後の最後に塗装をします。





その催事のお知らせ。



上野村の食とクラフト展

2016年2月26日(金)、27日(土)、28日(日)
ジョイフル本田瑞穂店 ジョイフル2

















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