「見えない菌敵」の脅威とその影響の甚大さに日々不安が募る昨今、この問題に関する老生の当面の疑問は次の諸点だ。
❶感染元に関する具体的な報道が今もって殆どないこと。この問題に関しては、・武漢の生物兵器研究所内の人工的ウイルス漏れが発端だとか、・米国が中国に持ち込んだウイルスが拡散した等の陰謀説も出ています。
「どこで」、「何故」発症したのか、この感染源や感染元国(中国)の責任論に関する議論が何故殆ど俎上に上がって来ていないのか大変疑問だ。
❷その中国では、感染の初期段階で当局は・報道規制を行い、事態が深刻化しだしてから国内外に公表したのは何故なのか。
・初期の防疫対策が不備・不十分な間に、「罹患者の移動や保菌者との接触連鎖」が全土、全世界に拡散し、こうしたことが、結果的に世界的な「パンデミック」現象を招いたと観られること。
❸・何を以て「新型ウイルス」と称するのか、・過去のコロナウイル(❹関連)や通常のインフルエンザ等とどこが、どう違うのか、
・このことが問題視された頃から、どんな予防心得や対策をすべきだったのか、何故世界的にこれほど迄に拡散したのか等々に関する、明快な啓蒙や報道が必ずしも十分ではなかったのではないか。
❹約20年前のSARSや約10年前のMARS感染の際も、予防ワクチンや治療薬の早期開発の必要性が問題になっていた。にも拘わらず、・もう20年前からの懸案である、コロナウイルス対策用の特効薬や治療法の研究開発が何故遅れていたのか、いるのか、この新薬開発等の遅れも大きな疑問だ。
➎著名人やコメンテーター等の中には、・根拠や理由を明らかにせず、ご自身の感覚的な主張を強調したり、政府・自治体の対策・処置が、総じて不備不測で後手過ぎるとか、「緊急事態宣言」が出れば、大変な事になる等と・「負の側面のみを殊更強調し、結果的に不安を募ったりしている論調」もまま見受けられること。
❻海外メディアは・先進国中、日本の感染者が欧米諸国等に比し圧倒的に少ないことを疑問視しているが、この点に関しては、・日本は、中国・韓国での感染者が急増し始めた3月上旬、韓国からのクレームに怯まず両国からの入国規制に踏み切った。
結果的にこの初期の水際対策が、国内感染急拡大抑制上、大きな効果があったと思うが、この対処効果が過少評価されているのは聊か意外である。
➐・「中国がこけると世界が傷つく」と云われるように、生産拠点を中国に展開・依存して来た弊害が今回又明らかになった。以前から指摘されていたことなのに、政府も今頃になって、生産拠点の国内回帰や海外分散化の再考に言及しています。
・それにしても中国の影響力が年々高まるにも関わらず、何故、生産拠点の中国依存体制が長年続いて来たのか、多くの国民が今頃になって改めて思い知らされたこと。
➑政府は、日々進行中の経済不況を克服するため、・「かってない規模の予算措置を講じ、感染拡大が抑制された後は“一気に国内景気をV字回復させる”」との方針を明示している。
是非そう願いたいので大いに期待したい。しかし、・これまで景気を下支えして来たインバウンド需要(訪日客による需要)が筋書き通り短期間に戻ってそれが、急速なV字回復につながるのか、大いに疑問だ。
❾誰も「コロナ禍」の終息時期を明確に予見出来ない段階で決められた、オリンピックの一年余月延期の頃に・「コロナ波」の再襲来がないことを誰しも切願している筈だ。しかし、・「二波はない」との論拠は何処にもないので、この点に関する見通しはどうなるのか、疑問は尽きない。
❿今回も3.11の時と同様、不確実な情報に基づく、買占めにより、生活不安が煽られた現象も観られた。今後も類似の傾向が散発するかも知れない。・特に我々高齢者は残念ながら、「伝聞情報を直ぐ信じ易いし、不安情報には弱い」。
・当方は、「情報とは、妥当な判断・処置をするための知識である。」だから、その為には、・「知り得た断片情報を鵜呑みにせず、真偽の程を自分なりに確かめて次の判断処置をすべきであると痛感している。
「見えない菌敵」に関する報道や情報過多のこの時期こそ、不確実な情報に振り回されないようにすることと、今後も健康管理に特に留意し、当面は外出自粛に努め、事態の推移を静観しよう。
最後に、「コロナ禍」で逝去された方々の冥福を祈るとともに、安全安心な日々の暮らしに一日も早く戻れるよう切願している。(R2.3.30記)