気心は未だ若い「老生」の「余話」

このブログは、閑居の間に
「言・観・考・読・聴」した事柄に関する
 雑感を主に綴った呆け防止のための雑記帳です。

故郷の「人口減」は先行き不安な国難の予兆?

2017-04-26 09:34:09 | 故郷

我が故郷は福井県美浜町である。著名人としては、歌手の「五木ひろし」、プロ野球解説者で難波の春団治の異名もある「川藤幸三」氏等がいる。毎年5月連休時に、ご本人も参加して盛大に行われる「五木マラソン」は、町おこしの定番イベントになっている。

原発3基がフル稼働していた頃は、民宿等も盛んで年間を通じて町に活気もあった。だが今は、その面影も薄れている。バイオ産業の誘致や観光事業の再整備等町の活性化対策もいろいろ試みられてはいるが、成果は極めて遅効的だそうである。

そんな故郷「美浜」の将来にとって最大の不安は、歯止めのかからぬ人口減の問題だと当方は、最近つくづくそう思っている。毎月、町役場が送って呉れる広報紙中に毎月の人口の動きに関する記事が氏名・出身区入りで掲載されている。次表はその記事の抜粋である。 

 このお悔み15人(氏名・享年令入り)の中には、今年82歳の中学同級生2名の名前もあったので、今月は特に故郷の「人口の動き」について考えさせられた。。

そこで、故郷の人口は、昭和29年4月の町村合併以降どんな推移を辿って来たのか、インターNetで町勢資料をサーチして纏めた数値は次表のとおりである。

この表と町勢資料(内容紹介:略)に掲載のデータから次のようなことが解った。

1、合併当時約1万5,000だった町の人口は、62年後の今日、累計約5000人余も減少し、今年(H294月1日現在では、約9800人弱(合併時の約35%減)となっていること。

2、この間の年間減少人口は、平均約90人~120人前後で推移していること。

3人口減が続く一方、結婚後の同居家族の減少に伴い所帯数が逆に増えていること。

4、人口減の中で更に進む高齢化・生産年齢層の漸減等先行きは極めて悲観的だと認めざるを得ないこと。

5、前記3月中の享年者の年齢は、平均82.5歳(男:79.8歳、女87.8歳)で、当方も年齢的には、故郷の平均死線上に位置していること。

6、更に深刻に思うことは、このまま町の人口減が続くと、50年後には町民人口は約半数の4500になり、今から100年後位には故郷の町から、人がいなくなる事態になりそうなことだ。これは正に極めて憂慮すべき事態だ。

 こうした憂うべき事態は、我が故郷だけではなく、全国1741自治体中の殆どの地方自治体共通の問題でもあろう。

そのことは過日、発表された日本の総人口:1億2679万人は48年後の2065年には約3割余も減少して8800万人になる(H29.4.1総務省発表:概算値)との見込み数に通じている。

 

話が末広がりになった序に付記するが、この人口減少の問題に関し、自民党の石破 茂氏は、近著「日本列島創生論」の中で、国の安全保障問題とは別の深刻な「有事に相当する」こと、それは、出生率の低下とそれに伴う人口減少問題だとして、次のように指摘している。「敵国が攻めてくるとか、領土を奪われるといったことは、現段階では『起こりうるリスク』です。そのリスクを極力、低減するために、私たちは外交的努力を続け、国内では様々な法案を整備し、自衛隊の力をつけるように努力しています。・・・一方で、人口問題はすでに『起こっていること』であり、現在進行形の問題です。にもかかわらず現在進行中のこの問題について、政治家も国民もまだ危機意識が薄い。だからこそ有事である、と私は申し上げているのです」と。

 以て銘すべき指摘ではないかと思う。北朝鮮問題等当面の諸問題に関心を指向して自分の意見を持つことも確かに必要なことだ。だが、それだけでなく、国の将来に関する諸問題については為政者任せにせず、国民の一人として、良かれと思うことはいろんな機会を通じて大いに意見・提言すべきではないか・・と老生は願っている。


ピロル菌の除菌のこと

2017-04-20 11:56:26 | 故郷

一般にはあまり馴染みのないこのピロリ菌(正式名:ヘリコバクター・ピロリ)の罹患率は高く、日本では、50代以上の約8割の人が感染していると云われている。

胃の粘膜に生息しているこの悪玉細菌は、強い酸性の胃液に屈することなく、胃に住み続けて、胃壁を傷つけたり、胃粘液を減少させて胃の機能を弱化させる。

その結果、胃炎や十二指腸潰瘍、最悪の場合は、胃癌の発症につながる。その元凶が厄介な「ピロリ菌と称する病原菌」である。

当方は、昨年(H28.12)都内の癌センターで胃の内視鏡手術を受けたが、その胃癌もやはり、ピロリ菌が主因だったようだ。

この初期胃癌はお陰様で完全に除去された。そしてその際、術後半年以内に「ピロル菌」除菌処置をした方がよいと指示され、その服用薬も処方されていた。

だが、年明け以降、断続的に風邪気味状態が続き、体調もあまり良くなかったので、服用を避けていた。

先週に至り、やっと、処方されていた次の処方薬(2種類の抗菌薬と胃酸の分泌抑制剤:計3種)を1日2回、7日間連続服用した。

 

一度の服用量が多いので飲む時の抵抗感は多少あった。けれど、幸いにして当方の場合、服用の副作用による変な症状は全くなかった。

 

その症状としては、下痢、味覚異常、口内炎、腹部不快感、お腹の張り、発疹、気持ち悪い感じ、食欲減退、むくみ、胃の不快感、腹痛、肝機能検査値異常等が現れることがあるとのことである。

服用後、概ね3カ月後をメドに「尿素呼気試験」なるものを受け、除菌が成功しているどうかを確認することになっている。

処方指示通りに服用していれば、約75%の確率で除菌は成功するそうだ。 なお、万一この服用治療で除菌出来なかった場合には、抗菌薬の一つを変えて二次除菌を実施し、再び7日間服用することにより、除菌の成功確率は95%を超えるそうだ。

当方は、12月に「尿素呼気試験」を受けることになっている。何とか1回のみでの除菌成功を願いたいものである。

人体内では「悪玉菌」と「善玉菌」が互いに反目・抗争している。とよく聞くが、ピロリ菌と胃酸の関係についてよく知らない人も多いだろう。

ピロリ菌の有無検査は、街のクリニックで目的に応じた血液検査を受ければ、2時間足らずで判る。だから、胃腸疾患気味の成人は、まずは、ピロリ菌検査を受け、陽性反応の出た人は、胃腸疾患悪化防止上からも、「ピロリ菌除菌のための服薬」をされるようお勧めする。


愚かな邪推(米国のシリア空爆に関して)

2017-04-13 11:25:25 | 時評

当方は数年来、NHKラジオ深夜便の愛好者の一人である。4月11日のその放送番組中、海外レポータ報告(ワシントン在住の一般人)を聞いていて成程と感じたことがある。それは、一部に「トランプの豹変」とか「誤判断によるイラク侵攻の再来」だとか、マイナス評価が目立つ「シリア空爆(4月6日)」に関し、米国ワシントンでは、我が国内の論評とは真逆の報道紹介がされていると感じたからだ。

同レポータの報告によると、・シリア政府軍のシャイラート空軍基地には兼ねてより、化学兵器が保管されていること。・同基地を拠点とする政府軍機が先週4日、シリア北西部イドリブ県の反政府軍の支配地域を空爆したこと。・その結果、同地域で死傷者の多くが化学兵器の犠牲にされたこと。・これらの事実から、アサド政府軍が化学兵器を使用したことは明らかで、ワシントンの有力紙では、こうした論調の報道が一般的です・・と同上レポータが伝えていた。

米国内でのこのような報道は日本国内では、これ迄何処からも伝わっては来ていない。

当方には前記の報道が、どの程度信憑性のある報道なのかは勿論解らない。しかし、世論の約半数が、反トランプ思潮だと伝えられている米国で、しかも米中会談の最中に「強いアメリカ」の行動力を見せつけたトランプ大統領の決断は、同国内で概ね肯定的に評価されているようだ。

 米国のその筋は、シリア正規軍による化学兵器使用に関する決定的な証拠・理由を入手していたとしても、その証拠を示すことは、情報戦略上プラスになるとは観ていないのだろう。

だから、全面公表をするような愚かな情報開示は、今後もまずなかろう。大量破壊兵器が結果的になかつた「イラクの場合」と今回の場合は、ケースが全く違う。なので、先のシリア空爆に関しては、「疑いには裏付けがある故に強行したのだろう」と当方も思っている。

しかし、そんなことは別として、我が国内では、シリア政府軍による化学兵器使用の疑いを理由づける報道が全く、どこからも伝わってこないのは何故なのだろうか。

11日のラジオ深夜便で関連報道を聞きながら、シリア内戦に関する諸々の情報の真偽の見分け方・認識の仕方もいろいろあるものだと改めて考えさせられた。


小雨上がりの散りゆく桜

2017-04-09 23:06:25 | 環境

都内神田の学士会館であった「郷里の会」(正式名:東京敦賀人会)の帰路、近くの九段下通りを経て皇居東御苑内周辺を散策した。都心での最後の桜を観収めるためだった。

折しも小雨上がりで苑内は閑散としていたし、天候の所為(せい)なのか、樹種の違いなのかよく解らないが桜の色・姿にも顕著な違いがあるものだ。 苑内の桜も既に満開を過ぎていた。そんな散りゆく桜を見つめながら、年相応なのだろうか、何となく「侘しさと寂寥感のようなもの」を感じさせられた。

「散る桜 残る桜も 散る桜」散り行く桜を眺めていると、確かに先人の歌の風情がよく伝わって来るものだ。

一ケ所だけ、何故か「散り急ぎだよ」と云いたくなる桜に出くわした。桜にも人間同様、一風変わった現象(振舞い)を常とする種類もあるのだろう。

曇り空の条件に加え、スマホの手ぶれもこれありで、鮮明画像ゼロ枚だが雰囲気だけは何となく伝わるだろうと思って投稿したのだが・・・撮影技量の未熟さを温めて痛感した。

少ない人出だったのに、欧米系外人さんが比率的には多かった。彼等にもやはり桜は、特別な鑑賞の対象だそうだ

江戸と現代を象徴するこの単純な構図も人気の写真スポットになっていた。

 

お堀端の桜も小雨に濡れてしっとりし、水面に落ちた花びらの群れもかなリ広がっていた。

好天時の写真で、ピントが合っていればこの写真が構図的には、上出来だと思う。来年も、なお元気だったら、愛用のカメラで再び苑内の桜と再開したいものだ・・・と思った。御苑を出たのは閉苑時間過ぎの16時半頃だった。(2017.4.9記)

 


春暖の日中、老人福祉センターで温泉気分を満喫

2017-04-06 22:43:36 | 環境

例年に比してかなり遅い市内の桜もやっと満開に近い状態になった。自転車で市内の郵便局(本局)に来た序(ついで)に、その直ぐ近くにある老人福祉センターに立ち寄り、同センター内の素敵な入浴施設で暫し温泉気分を味わった。

市内在住の65歳以上の高齢者(事前登録制)なら誰でも、10時~15時の日中(日曜・祝祭日・年末年始を除き)自由に利用できる。貸しタオルを受けて約40分程寛いだ。

当方が入館した時には、玄関ホールに続く娯楽コーナーでは、既に何組かの人達が囲碁将棋に熱中していた。

3階建て、延べ床面積約3000㎡のこのセンターには、入浴施設以外にカラオケ完備で90畳もある舞台付大広間や陶芸・工芸・ダーツ・社交ダンス・麻雀等向けの区画施設やコーナ・ホール等も揃っている。

実に至れり尽くせりで多目的機能が備わっており、利用し甲斐のある施設である。

娯楽コーナの先に入浴エリアがある。入口には、一見旅館風の浴室表示の暖簾が掛かっている。

暖簾をくぐるとそこは、明るくて広い脱衣場だ。その先の浴室は広く、同時に25人が利用可能な洗い場には、シャンプー等も備え付けられているし、タイル張りの湯船のお湯も実に綺麗で、常時40℃前後に保たれ、温度管理もしっかりしている。

当方の入館は、11時頃だっこともあり、入湯者は僅か8名程だった。湯船につかり乍らストレッチをしたり、どこかの温泉宿に行った気分になった積りで、暫し物思いに耽ったりもした。

風呂上りの後、コーヒを飲みながらパソコンコーナで時局に関する国内外ニュース記事等を拾い読みした。

折しも明日(4月7日)から、米中の「トランプ・習」会談が、フロリダのトランプ豪邸「マール・ア・ラーゴ」で行われる。この会談で、最近益々暴君振りが目立っていると云わざるを得ない「金正恩」独裁国家に関して、どんなやり取りが行われ、その結果、両国の今後の対北政策がどう推進されるのか。これも又興味と関心が尽きない国際問題だ。風呂上りにふとそんなことを思いながら、同センターを後にした。