気心は未だ若い「老生」の「余話」

このブログは、閑居の間に
「言・観・考・読・聴」した事柄に関する
 雑感を主に綴った呆け防止のための雑記帳です。

老生の夢雑感(1)

2015-12-13 18:52:32 | 日常

1、排尿を感知させる変な夢

加齢と共にこの2・3年来、概ね毎晩一回程度、夜中にトイレに行く。知人の中には3~4回も行く者もいる。だから「一回程度だからまだましだ」と思うのだが、当方の場合、不思議なことに夢の中でトイレを探したり、探し見つけてもトイレの順番待ちで並んだりしているうちに目が覚めて、トイレに行くことが常態化していることだ。

幸いにして今迄失禁など勿論一度もないから許せるが、この状態が更に進むと、幼児の寝小便のような状態に戻る虞もあるのではないかと聊か危惧している。生理現象に関する上記のような夢を見ている高齢者は自分だけではないのかも知れない。

それにしても、当方が毎晩のように観る夢は実に変な夢だと思う。せめて、一生に一度でいいから、正夢の見本のように云われている「一富士二鷹三茄」に類する夢を見たいものだ。しかし、傘寿を過ぎてもそんな高尚で有難い夢など一度もお目にかかったことがないから、当方は夢に関しても、余程巡り合わせが悪い輩なのだろう。

2、人が見る夢のパターン

そもそも人は、何故、どんな睡眠状態の時に、どんな夢をよく見るのか。見る夢にはどんな意味や示唆的なものがあるのか、それともないのか。将来、夢のビジュアル化(映像化)などは可能になるのだろうか等など夢に纏わる知りたいことはエンドレスである。

ところである識者のNetよると、人は通常、主としてレム睡眠(身体は寝ているが大脳が活発に働いている浅い睡眠状態)中に時間量にして、毎晩90分から2時間程度の夢を見ている。そしてその夢は次の14タイプに分けられるのだそうだ。

(1)何かに追いかけられる夢(2)水に関係する夢(3)乗物に乗っている夢

(4)人に関する夢(5)金縛りに会う夢(6)空を飛んでいる夢

(7)どこかに落ちる夢(8)死に関する夢(9)赤ちゃんの夢(10)裸の夢

(11)セックスに関する夢(12)食べ物に関する夢(13)家に関する夢

(14)学校・教室に関する夢

世代や育ち・生活環境等により当然、見る夢のパターンや頻度・内容・程度は様々だろう。(11)の夢を「生理現象に関する夢」と表現して置換えると、当方の夜中トイレに関する夢は、特異な夢ではなく一般的なパターンに類する夢なのかも知れない。

精神分析学の始祖とも云われているかの有名なフロイトは、睡眠時の「無意識」と「夢」の関係等について「夢判断(上下巻)」なる著書で、豊富な体験例を基に詳細な心理学的考察を展開している。概読したが、凡愚な老生にはかなり難解でよく解らなかった。

とは言え、いずれにしても人が見る夢は、人夫々で多岐他面に亘るから、単純な区分で全てを分類・系統化して考察することは出来ないのではないだろうか・・。次回は、そもそも人は、何故、夢を見るのか。これ迄に見た当方の夢体験事例等も含め諸々雑記しようと思っている。

 

 

 


冬の寒さと温暖化随想

2015-12-02 19:00:54 | 時評

師走になっても本来の寒さは未だ先で、今年の冬も長期予報では暖冬の見込みだそうだ。

夏の異常な暑さに、寒気が緩い暖冬が近年続いている。当方が子供の頃の昭和10年後半代と云えば、70年余も前のことになるが、厳冬の北陸若狭の家々の軒先には、しばしば太くて長い(40~50cm位)氷柱(つらら)が下がっていた。子供達は、長い棒などでその根元を叩いて落とし、チャンバラごっこの道具にして遊んだものだ。

冬場は一晩で1m余の大雪が降ることも何度かあった。囲炉裏と火鉢それに湯たんぽ以外に暖をとる術はなかった。だが、寒さ慣れの為かさほど寒いとは思はなかったから「人はやはり環境の子」で、寒ければ寒いなりに体が環境に順応するのだろう。

でも近年は、恵まれ過ぎて寒さ負けをする傾向が自分も含め、老若男女を通じて観られるので、この傾向が過大化しないように願いたいものである。

とは言え、冬でもそんなに寒くなくなった気候は、我々高齢者には今では有難い現象になっている。だが、地球的視野で観れば近年のこうした温暖化は、先行き憂慮すべき事態を招き兼ねない深刻な問題を内包し、その為の対策が全世界的に求められている。

そこで、今フランス・パリでは、世界150ヶ国の首脳らが集い「国連気候変動枠組み第21回締約国会議」(通称COP21)と称する国際会議が11月30日から12月11日迄行われている。

この会議の最大の焦点は、気候変動による世界の気温上昇を、産業革命前に比べ2度未満に抑えるための仕組みと合意形成を参加各国が為し得られるか否かが、最大の注目点になっていると報じられている。

確かに地球温暖化の影響で世界の気温は、100年あたり平均約0.7度も上昇し続けている。この傾向は、日本では更に顕著だとのことで、明治31年(1898年)以降100年あたり約1.14度のペースで上がっていると気象庁の公開記事にも出ている。

先日NHKの温暖化関連報道の中で、「・・過去100年間で世界の平均海面水位は約17cm上昇しており、この傾向が更に進んで年平均の上昇気温が3度に上昇すると海面水位が86cmも上昇することになる・・」との解説を聞いた。近未来に本当にそんな状況になると、全世界で86cm以下の沿岸地域が全て冠水し、その結果重大な死活問題が生ずることにもなるだろう。

急激な産業振興に伴う地球温暖化の主な要因は化石燃料の大量消費によるものだが、このことは深刻な大気汚染を齎している中国の環境汚染の実態が端的に示している。報道によるとその大気汚染が特に深刻な北京では、微小粒子状物質亥{PM2.5}を含む汚染指数が日本の10倍以上の「危険」レベル(301~500)を遥かに超えることも珍しくないそうだ。

こうした温室効果ガスの三大排出国たる米国、中国、インドなどは、今回のCOP21参加にあたりかなり前向きな排出規制目標を示してはいるようだから、その点では大きな前進であり、COP21の会議がどんな最終合意を打ち出せるのか世界が注目している。

いずれにしても、地球温暖化防止又は規制は人類共通の目標であり、使命なのだから国の面子や立場・国益を越えて“地球の未来を救うために一つになってより良い合意形成”を是非成し遂げて貰いたいものである。