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長島充-工房通信-THE STUDIO DIARY OF Mitsuru NAGASHIMA

画家・版画家、長島充のブログです。日々の創作活動や工房周辺でのできごとなどを中心に更新していきます。

387. 『精筆の画家 12』 展 

2019-11-03 17:39:31 | 個展・グループ展
アートの秋。以下、出品するグループ展の御知らせです。

・タイトル:『精筆の画家』展

・会期:2019年11月9日(土)~11月21日(木) 平日:11:00~19:00 / 日曜日:12:00~18:00(11/17(日)は休廊)/ 最終日:17:00まで

・会場:青木画廊 東京都中央区銀座3-5-16 島田ビル2F / tel 03-3535-6858 / HP http://www.aokigallery.jp
JR有楽町駅から徒歩5分 地下鉄銀座線・銀座駅から徒歩3分

・内容:青木画廊関連の幻想的、細密な作風の画家12名による画廊企画によるグループ展。未発表の新作(小品)各作家2-3点を展示する。

・出品作家(50音順):浅野信二(油彩)、石田洲治(混合技法)、市川伸彦(混合技法)、大竹茂夫(混合技法)、小泉孝司(油彩)、菅原優(混合技法)、高松潤一郎(油彩)
 多賀新(鉛筆)、建石修志(混合技法)、谷神健二(油彩)、長島充(顔料・アクリル)、山本じん(銀筆/木炭)

※1960年代初頭より幻想アートを専門に紹介してきた銀座の老舗、青木画廊での展覧会です。長島は1999年からのお付き合いになります。顔料とアクリルによる4号大の新作絵画3点を出品しています。大勢のグループ展なので初日17:00頃からのオープニングには在廊しますがあとは未定です。

11月の展覧会巡りにはちょうど良い時期、幻想アートファン、絵画ファン、その他ご興味のある方々、どうかこの機会にご来場、ご高覧ください。 



     

368.個展『長島充 - 現実と幻想の狭間で - 』 終了しました。

2019-05-08 17:50:02 | 個展・グループ展
市川市芳澤ガーデンギャラリーで4/12~5/6まで開催された個展『長島充 - 現実と幻想の狭間で -』もおかげさまで盛会の内に終了いたしました。

大型連休が入って長期の旅行に行く方、家で休養する方などが多く、入館者がどちらに転ぶか心配していましたが連日多くの方々が入館され、さらにみなさんとても丁寧に時間をかけてご高覧いただきました。用意した芳名帳には600名の方々が記帳され美術館側の記録では2350名の方々の入館が記録されたようです。入館者のうち最も多かったのは初めてリアルで僕の作品をご覧になる方々で、このこともとても開催して良かったと思っています。

僕自身、普段は画廊や公共空間等、発表する場所も変えている「写実(野鳥版画)」と「幻想(銅版画や絵画等)」の2つの表現の作品群を始めて同一空間に展示しましたので、どのように見えるのかとても気がかりでしたが「別に違和感はない」「一人のアーティストの表現として繋がって見える」などのご感想を多くいただきホッと胸を撫で下ろしているところです。

それから関連イベントとして2日に分けて行った『ライヴ・プリンティング(版画の摺りの実演)』も2回とも満員御礼状態で大好評のうちに行うことができました。作家としても多くのみなさんに喜んでいただけて幸いです。

画廊での個展、公共空間での個展、いつも最終日に思うのですが、展覧会が終了していざ会場を立ち去る時、とても切なく寂しい気持ちになります。ある音楽家の言葉に「音楽は演奏し終わると空中に消え去ってしまうものだ…」という有名なものがあります。CDなどの記録媒体というものは会場の空気感や雰囲気までは再現できません。音楽のように演奏時間のスパンは短くはありませんが美術の展覧会も終わってしまえば何てことはありません。こちらも画集やポストカードなどの印刷物はリアルな展示空間とは別物です。これを「一刹那」「無常」とでも言うのでしょうか。人は皆、そのような時間を生きて活動しているのだなとしみじみ思います。唯一残るとしたらその展示空間にその時に僕といっしょに作品をご覧いただいた方々の記憶と心の中に焼き付いた映像だけということになるのでしょう。

最後にこの場をお借りしてこの個展を企画し開催していだいた美術館スタッフの皆様、会場に当番でつめていただいたボランティアスタッフの皆様、そして御来館いただいた多くのみなさんに感謝いたします。ありがとうございました。

個展やグループ展というのは通過点。みなさん、また次の未知のポイントでお会いしましょう。


画像はトップが最終日に会場で挨拶をする僕。下が最終日の美術館のようすと会場での僕。



      

 

367. 公立美術館での個展も終盤に入りました。 

2019-04-30 18:24:42 | 個展・グループ展
平成最後のブログ投稿である。先月の12日からスタートした千葉県市川市の公立美術館、芳澤ガーデンギャラリーでの個展『長島充 - 現実と幻想の狭間で - 』もいよいよ終盤に入りました。

今まで公共美術館ではグループ展などで展示されたことはあるのだが個展としては初めての展示となる。今回、絵画・版画を合わせて作品数も50点以上という規模でありこれも初めての体験となっている。

今回プレス関係に数多く紹介されている。特に新聞などは朝日、読売、毎日、東京、産経など主要な誌面にはほとんど記事として紹介していただいた。若い層の人たちは「紙媒体はもう古い」と思われるかも知れないが美術館に訪れる人たちの年齢層はまだ新聞を購読している世代。そのおかげか連日、数多くの方々にご来館していただいき会場に午前中から在館していても人の流れが絶えることがないほどである。その他にも地元ローカルテレビなどの番組でも紹介されありがたいことである。
そして先週末から始まった例年にない大型連休に入ってからは、さらに入館者が増加しているようである。このような好機に大きな会場で自己のエポックとなる個展を企画開催していただいていることがとてもありがたく喜びである。今日は平成最後の日。明日から時代が令和に変る時。その瞬間に個展開催中というのもなかなかないことだろう。

展覧会はいよいよ終盤。今後の長島の在館予定日は5/2、5/4、5/6、という予定。5/4午後1時からは4/20に行いご好評をいただいた「ライヴ・プリンティング① 銅版画を刷る」に引き続き、第2弾として「ライヴ・プリンティング② 木口木版画を摺る」を美術館ロビーにて実演します。普段はあまりお見せすることのない版画の摺りの実演となります。是非この機会にお誘い合わせのうえご参加ください。事前申し込みなどは不要です。

展覧会も残すところ6日間。ブロガーのみなさん、アートファン、版画ファン、野鳥ファンのみなさん、どうかご来館ください。

市川市芳澤ガーデンギャラリー 千葉県市川市真間5-1-18 TEL:047-374-7687 http://www.tekona.net/yoshizawa/

画像はトップが個展会場での僕。下が向かって左から会場風景、ロビー風景、美術館外観、庭園で見ごろの藤の花








365. 個展『長島 充 - 現実と幻想の狭間で - 』 始まりました。

2019-04-13 20:40:41 | 個展・グループ展
昨日、4/12。前回投稿でお知らせした千葉県市川市の公立美術館、芳澤ガーデンギャラリーでの個展『長島 充 - 現実と幻想の狭間で -』が無事オープンしました。

午前中より在館しましたが、市内在住者、友人、知人、美術関係者等、朝から来館者が途絶えることなく訪れて良い感じにスタートすることができました。午後からは初日と言うこともあり地元テレビ局の取材が1本、新聞社の取材が2本と入れ替わりにあり、少し忙しい時間帯もありましたが来場者の方々とも作品を通してコミュニケーションもでき、質問なども多く有意義な時間を過ごすことができました。

作品だけではなく、制作で用いている3種類の版画技法の道具類や原板や『野鳥版画』のコーナーに野鳥観察用具やフィールドノート(観察記録やスケッチを描く手帳)を展示したことは会場を立体的に観てもらうことにとても効果的であり、好評でもありました。

そして今回の会場作品構成は昨年撮影された佐倉市広報課によるローカルテレビ番組『佐倉市立美術館収蔵作家シリーズ - 画家・版画家 長島充 - 』と内容をリンクさせ、ロビースペースでDVDを上映したので、これも作家のコンセプトや時系列を追ったテーマの変貌などが理解しやすく好評でした。

これから1カ月弱の間、さまざまな来館者との出会いとコミュニケーションを楽しみにしています。初夏の大型連休を含み季節も過ごしやすい頃です。このブログを見ていただいているアートファン、版画ファン、野鳥ファンの方々、初めての試みとなる長島の「写実」と「幻想」の表現世界の同一空間での展示をこの機会に是非ご高覧ください。

詳細は以下を検索、ご確認ください。

市川市芳澤ガーデンギャラリー 千葉県市川市真間5-1-18 TEL 047-374-7687 http://www.tekona.net/yoshizawa/

画像はトップが展示会場のようす。下が向かって左から展示会場のようすと展覧会のポップなど。



                           




364. 市川ゆかりの作家たち展 『長島 充 - 現実と幻想の狭間で - 』  

2019-04-06 19:52:03 | 個展・グループ展
僕の個展のお知らせです。

以下、今月12日(金)より開催されます公立美術館企画による個展の情報となります。


・展覧会名:長島 充 - 現実と幻想の狭間で - 

・会期:2019年4月12日(金)~5月6日(月・祝) / 4/15(月)、4/22(月)は休館 
 
9:30~16:30(入館は16:00まで)

・会場:市川市芳澤ガーデンギャラリー  
 
 千葉県市川市真間5-1-18  tel:047-374-7687
http://www.tekona.net/yoshizawa/

・都心よりのアクセス:JR東京駅から総武線快速でJR市川駅まで18分 JR市川駅より徒歩16分
 
 JR日暮里経由、京成電鉄市川真間駅より徒歩12分

・内容:千葉県市川市出身である長島充の1990年代(30代)からの版画、絵画作品の代表作約50点を展示する。

 普段は発表する会場(画廊、公共施設など)を分けている幻想的作風の絵画・版画作品と野鳥や自然をモチーフとした
 自ら『野鳥版画』と呼称する写実的版画作品を同一会場で一緒に展示することを始めて試みた展示内容となっている。

・入場料:無料

・関連イベント:ライヴ・プリンティング(版画作品の摺りの実演) ① 4/20(土) ② 5/4(土・祝)
 各日 13:00~15:00の間に1~2回行う。

 館内上映:佐倉市広報課制作のテレビ番組から『佐倉市立美術館収蔵作家シリーズ・画家・版画家 長島充』(約20分)を会場にてご覧いただけます。

・作家在館日:4/12, 4/14、4/17、4/20、4/21、4/23、4/27、4/29、5/2、5/4、5/6

※市川市在住画家の遠山悦子氏と美術館を二分する個展形体となっておりが、入り口は別になっております。

以上です。


このブログを読んでいただいているアートファン、版画ファン、自然や野鳥好きの方々、大型連休にかかる企画展です。美術館には庭園もあり各種植物の花なども多く咲いている季節です。千葉県と言っても市川市は都心からとても近いです。是非、この機会に長島のテーマの変遷、作品の流れをご高覧ください。会場でお待ちしています。

長島 充 


画像はトップが展覧会ポスターの部分。下が展覧会フライヤーの表と裏。



   




362. グループ展『日本の四季と生きもの Ⅲ』が始まりました。

2019-03-05 18:37:50 | 個展・グループ展
今年も日本ワイルドライフアート協会主催のグループ展『日本の四季と生きもの Ⅲ』が東京の新宿御苑インフォメーションセンター・ギャラリーで今日からオープンしました。

昨日、作品の搬入・展示の作業が係りの出品者により行われたのだが、今年は昨年に続き出品作品が多く72点の作品が集まった。内容としては例年通り、日本の自然の中に生息する哺乳類、鳥類、爬虫類、昆虫類、魚類等をモチーフとした洋画、日本画、版画、立体等、さまざまな画材、表現による力作が展示された。スケジュールは以下のとおりです。

・会期:2019年 3/5(火)~3/10(日)9:00~16:30(最終日は15:00まで)

・会場:東京都新宿区 新宿御苑インフォメーションセンター1Fギャラリー

・アクセス:東京メトロ丸の内線 新宿御苑駅出口1 徒歩5分 都営地下鉄新宿線 新宿三丁目駅C1/C5出口 徒歩5分 JR・慶応・小田急線 新宿駅南口 徒歩10分

・入場料:無料

・主催:日本ワイルドライフアート協会(JAWLAS)

・お問い合わせ:日本ワイルドライフアート協会事務局:info@jawlas.jp 

以上、ブロガーの方々で自然好き、生きもの好き、アート好きのみなさん、この機会に是非ご高覧ください。

画像はトップが展覧会場に展示された平面作品の一部。下が向かって左から、昨日の搬入・展示作業中の会場の様子、新宿御苑インフォメーションセンター内に展示された「御苑で拾ったさまざまな樹木の種」、搬入・展示後、恒例で行われる近くのイタリアン・レストランの懇親会場のようす。



               
  



361. 公共美術館での個展の準備が進む。

2019-03-03 18:23:06 | 個展・グループ展
今春開催する千葉県内の公共美術館での僕の個展について、ブログやSNSを通して昨年から少しづつ触れてきた。

今年に入ってからはその準備に追われていた。1階建てのそれほど広い美術館ではない。その会場を二人の市にゆかりの作家で二分している。広くはないと言っても普段ギャラリーで開催する新作個展の規模ではない。50点弱の作品を展示する予定である。画廊での個展の2,5倍ほどのボリュームになるだろうか。

どのような内容にしようか少し悩んだ時期があったが、画廊での個展と同じような展示をしても意味がない。考えた末、30代からの自己の代表作を中心にセレクションすることにした。そして普段は画廊を替えて発表している神話や伝説をテーマとした幻想的な表現の作品と、野鳥や自然をテーマとしている写実的な作品の両方を一堂に並べてみることに決定した。初めての試みであり、どのように観えるかは自分でも解らない。

個展に臨むにあたって昨年11月から旧作の整理を行ってきた。絵画作品でコレクションされ人の手に渡ったものに関しては連絡を取り借用するようにした。版画作品で出品したいもののうち手元にないものは版を取り出して来て摺りなおした。先月末、ようやく出品予定の全作品が揃ったところである。
今回、作品を整理したり、借用したり、版画を摺りなおしたりして思ったのだが、絵画や立体等の専門の美術家はこうした展覧会を開くのはたいへんなことだと思った。つまりコレクションされた作品が数人に集中している場合はまだしも、テンデンバラバラに行き渡っていたならば探し出して借用するのは容易ではない。けっこう力作や傑作というものは作者の元を離れている場合が多いのではないだろうか。
その点から言うと版画は気持ちが楽である。何故かと言えば、特に銅版画や木版画等、版が堅牢で残るもので手元にシートがなければ摺りなおせばよいのである。これは大きな違いである。さらに画業が長くなって「回顧展」という規模になった場合、このことは大きいのではないだろうか。

展覧会は千葉県市川市の『市川市芳澤ガーデンギャラリー』4/12(金)~5/6(月・振替)まで開催される。ありがたいことに10連休が入る。そしてちょうど元号が変る時期でもある。美術館のホームページ・アドレスは、http://www.tekona.net/yoshizawa/ です。すでに展覧会内容がアップされています。ご覧になってください。

初めての実験的な展示内容に自分自身、少しワクワクしている。また会期が迫ってきたらブログ内でも展覧会の詳細をお知らせいたします。

画像はトップが先月末まで摺っていた木版画の摺り場のようす。下が向かって左から同じく木版画の摺り用具、銅版画の小プレス機、額装された作品たち(2カット)。



         




358. Saint - Valentin 小さな花束・様々な版画小品展

2019-02-02 18:19:14 | 個展・グループ展
今日から始まる版画のグループ展のお知らせです。以下、ご覧ください。

・展覧会名;Saint - Valentin 小さな花束・様々な版画小品展

・会期:2019年2月2日(土)~2月14日(木)/ 月曜日休廊 / 10:00~13:00、15:30~18:30 

・会場:ATELIER PETITE USINE(アトリエ・プテトゥ・ウジンヌ)
 群馬県館林市緑町 1-3-1 館林倉庫敷地内 / http://petiteusine.blogspot.com 

・連絡先:080-6506-9049(代表:亀山)

・出品作家:上田靖之、大川みゆき、岡田まりゑ、亀山知英、木村真由美、齋藤悠紀、白木ゆり、スミダヒロミ、為金義勝、辻元子、長島充、野瀬昌樹、菱田俊子、平瀬恵子、広沢  仁、広瀬ひかり、溝上幾久子 

・内容:地元を活動拠点とする版画家・造形作家の亀山知英氏の個人アトリエでの企画展第三弾。亀山氏セレクションの17名の版画家によるA4サイズ以内の作品、様々な表現、様々な 版種による小宇宙が一堂に展示される。長島は木口木版画作品5点を出品している。

・入場料:無料

・関連イベント:①『バロック音楽の夕べ』:相場皓一(フルート)、大西維津子(チェンバロ)/ 2月3日(日)16時~17時
 ②『スウィート・クラシック音楽の夕べ』:大槻八重子(フルート)、中村美穂(フルート)、飯野景子(ピアノ)/ 2月10日(日)16時~17時 入場料各回共:一般700円
 (小学生以下無料)、要予約(当日迄受け付け)

※詳細な情報に関しては上記、HPアドレスで検索してみてください。

企画者の亀山氏は長島の学んだ美術学校版画科の後輩でもあります。彼は卒業後に渡仏し、パリを創作活動の拠点として銅版画作品を制作発表していましたが、帰国。故郷である館林市に作ったアトリエで作家活動を続けています。元々、繊細な作品を制作する彼とパリで知り合ったフランス人のセンスの豊かな奥様と二人三脚でアトリエを運営しています。きっと素敵な展示空間が設営されていることでしょう。

美術ファン、版画ファン、クラシックファン、そして群馬県内をはじめ北関東方面にお住いの方々でご興味のある方、是非この機会にご来場、ご高覧ください。

画像はトップが展覧会のDM・表面と下が展覧会DM・裏面。





  

347. 公立美術館に個展の打ち合わせに行く。 

2018-10-26 18:15:47 | 個展・グループ展
10/25。千葉県市川市にある市川市立『芳澤ガーデンギャラリー』に来春の個展の打ち合わせに行ってきた。

市川市は僕の生まれ故郷である。途中、下宿などもしたが実家に28才まで暮した想い出深い町だ。今年の年頭に担当学芸員のT女史から個展開催のオファーをいただいたのだが、画廊や他の公共施設などを除けば故郷の美術館での人生初の展覧会となるので、もちろん二つ返事で引き受けた。

故郷と大げさに言っても現在の住まいから京成という千葉と東京を結ぶ私鉄電車に乗り1時間弱で行くことができる。市川の町にはこれまでも時々は同級生や友人に会いに行くことがあるのだが、今回、久々なので帰りに「町ウォーク」も兼ねて仕事のサポーターでもある連れ合いと打ち合わせに行くことにした。

京成電鉄の市川真間駅を下車、少し早く着いたので途中「手児奈霊神堂」という小さな伝説の池がある名所のお堂をお参りし、境内で休憩してから美術館入りした。ゆっくり歩いて15分程度だったろうか。約束時間を少し過ぎた頃、受付で声をかけると担当学芸員のT女史がすぐに出てきてくれた。

事前にメールのやり取りである程度は内容を把握はしていたので、さっそく展覧会の具体的な打ち合わせに入る。今回はここ数年間連続で開催されている「市川市ゆかりの作家たち展」という企画の一環として女流洋画家の方と会場を二分しての展示となる。
まずは展示スペースの説明から始まり、今までの展覧会の例や個展までのザックリとしたスケジュールなどの話へと続いた。そして僕の個展内容の話に振られた時に「せっかく美術館という広い空間で展示していただけるのですから普段画廊等での展示ではできないことをやりたい…」と切り出し「現在、絵画では神話や伝説を主題とした幻想的な作風の作品を、版画では写実的な描写の野鳥の作品を制作していますが、この車で言えば両輪の表現を一つの空間で展示したい」とこの日まで考えていた構想をお話しした。反応を窺っていると、この希望に関してS女史からは「作家の意志で自由に展示していただきたい…その展示は是非観てみたい」との答えが返ってきた。まずは1つクリアー。

次に「この展覧会中に講演かワークショップを開いてほしい」という希望がS女史から出た。これにはお互いさまざまなアイディアが出たのだが、「ワークショップという方向で、一般の方々が目で見て版画の魅力がわかるように銅版画と木口木版画の摺りの実演をやってみてはどうだろうか?」という所に落ち着いた。その名も「ライブ・プリンティング」。これは他のイベント出演の時に「ライブ・ペインティング(ライブで即興で絵画を描くこと)」に対して苦し紛れに僕が名づけたものである。展示作品、ワークショップなどの内容がほぼ固まったので、学芸室から展示空間に場所を移しての下見会。現在はしない在住のキルト作家の展覧会が開催されていた。

13:00から始めて15:00を過ぎた。お言葉に甘えて大分ゆっくりしてしまったが、そろそろ帰りの時間。美術館敷地内で採れて乾燥させたという「銀杏」までお土産にいただいてしまった。

S女史と門で別れ、ここから先は徒歩で市川の故郷をゆっくり散策した。子供の頃に遊んだ神社や寺院は今も健在だった。実家があった場所まで行って観たが別の新しい家が建っていた。ここから真間川と言う川沿いに京成電鉄の「京成八幡」駅まで歩いたが、このコースは現在、首都高につながる外環道路を建設中で、。その周囲の風景は子供の頃とはすっかり変貌してしまっていた。

美術館での展示はどんな風になるんだろう。そしてまた新たな来場者との出会いとコミュニケーションが待っているのである。とても楽しみになってきた。まだ予定ではあるが以下が展覧会名と会期となる。詳細はまた時期が近づいてきた頃に御知らせ、投稿することにしよう。

市川市ゆかりの作家たち展『 長島 充 - 幻想と現実の狭間で -(仮称)』 2019年 4月12日(金)~5月6日(月・祝)市川市芳澤ガーデンギャラリー

画像はトップが芳澤ガーデンギャラリーの内部ホーール。下が向かって左から近くの手児奈霊神堂、美術館内と庭園のようす。



                   











346. 長島 充 展 『 聖獣・幻鳥伝説 』 盛会の内、終了しました。 

2018-10-14 17:35:33 | 個展・グループ展
先月、9/29~10/12まで、東京銀座の青木画廊で開催していました僕の新作絵画個展『聖獣・幻鳥伝説』も無事盛会の内に終了いたしました。

展覧会の序盤は台風が接近してきたり、その影響で鉄道の塩性火災事故なども起こり、なかなかハードなスタートとなりましたが二週目からは天候も安定していたので来場者も方々も多くお見えになりました。
久々の絵画新作個展ということで可能な限り会場に詰めるようにしまししたが、今回の大きな特色としてはSNSでお知り合いとなった方々が多くご来場されたことでした。初めてリアルで作品をご覧いただく方、初めてリアルでお話した方もいらっしゃいます。在廊日に必ず数人はSNS関係の方がご来場されていました。新聞や雑誌など紙媒体に掲載されそれを見て来たという方よりも割合としてはとても多く隔世の感を抱いています。そのおかげか作品や作家に関しての質問や感想を数多くいただき、今までにないフレッシュなコミュニケーションの時間が持てました。そして、ありがたいことに最終日の終了時間ギリギリまで訪れる方々の流れは途絶えることがありませんでした。

青木画廊とは1999年からのお付き合いでもうすぐ20年となりますが、社長である青木氏からも「今回の作品は今までのあなたの作品の中で一番完成度が高かった…年を重ねるごとにステップアップしてきているよ」という嬉しいお言葉もいただきました。

今現在はまだ会場での熱が冷めないでおりますが、この緩やかな興奮状態から不時着するために、ボチボチまた新しい作品の制作を始めようかと思っています。

今回、会場にご来場いただいた方、作品をご購入いただいた方、そして企画をしていただいた青木画廊の青木夫妻、素敵なDMデザインを手掛けていただいたY.S氏、特別な額縁を制作していただいたS氏、その他、展覧会開催までにいろいろな面でお世話になった多くの方々に深く感謝いたします。ありがとうございました。

画像はトップが最終日の個展会場風景。下が今回の個展会場の展示のようす4カット。



          

345. 長島充 新作絵画個展 『聖獣・幻鳥伝説』も折り返し地点となりました。

2018-10-06 18:27:07 | 個展・グループ展
9/29からスタートした新作絵画個展、長島 充 展『 聖獣・幻鳥伝説』もちょうど今週末で折り返し地点となった。

今回、久々の新作絵画個展ということで、なるべく在廊できる日は会場に足を運ぶようにしているのだが、途中、カルチャー教室の指導なども入るので一日おきぐらいだろうか。一応自分が在画廊できない日は画廊の方に状況を伺うのだが、毎日、絶えることなく多くの方々にご来場いただいているようである。
今回特筆すべきはフェイス・ブックなどSNS上で知りあいになった始めてリアルでお逢いする方々である。みなさん口々に「是非一度、リアルで拝見したいと思っていました」とか「実物を拝見するとぜんぜん雰囲気や質感が違います」という感想を話される。そう言われる理由として前回の個展からなのだが絵を描く基底材にネパールと日本の手漉き紙を使用していて描画材も顔料や墨など微妙なニュアンスが出せるものをふんだんに使用しているからだと思う。

テーマについてもよく質問を受ける。「よくこんなにイメージが次々に浮かんできますね。どういうところから持ってこられるんですか?」という質問が最も多いだろうか。それについては「シルクロード文化圏に伝承される神話・伝説からヒントを得ていて、偏ることなく世界中、様々な地域のものからインスピレーションを得ている」と答えている。

そんな熱心な来場者との毎日を過ごしているうちに個展も折り返し地点を迎えた。作品制作をしている期間はとても長いのだが、いざ展覧会に入るとあっと言う間に時間が過ぎて行く。展覧会は明日10/7(日)のみが休廊で10/12(金)までである。 まだご来場いただいていないアートファンの方々、こうした内容の絵画にご興味のある方々、是非、この機会に会場に足を運ばれリアルで「長島ワールド」をご高覧ください。会場では21点の聖獣と幻鳥たちがお待ちしています。

青木画廊:東京都中央区銀座3-5-16 島田ビル2F tel:03-3535-6858 http://aokigallery.jp 

画像はトップが個展会場風景。下が向かって左から同じく会場風景3カットと個展の看板。



                  




  

344. 長島 充 新作絵画個展 『聖獣・幻鳥伝説』が始まります。

2018-09-28 18:23:25 | 個展・グループ展
以下、明日から始まる僕の新作絵画個展の御知らせです。


・展覧会名:長島充展『聖獣・幻鳥伝説』/ Mitsuru NAGASHIMA Exhibition " The Legend of the Holy Beasts and Phantom Birds "

・会期:2018年9月29日(土)~10月12日(金)/ 10月7日(日)休廊 平日 11:00~19:00 / 日祝 12:00~18:00 / 最終日17:00 迄

・会場:青木画廊 東京都中央区銀座3-5-16 島田ビル2F Tel 03-3535-6858 http://www.aokigallery.jp

・内容:西欧、中央アジア、インド、中国、日本等、東西世界に古より伝わる神話・伝説に登場するユニコーンや麒麟などの「聖獣」やフェニックスや白鷹などの「幻鳥」をモチーフ とした絵画」作品、21点を展示している。技法的には手漉きのネパール紙、和紙などに混合技法(水彩、アクリルetc.)によって描いた。

・入場:無料

・作家在廊予定日:9/29、10/1、10/3、10/5、10/8、10/11、10/12、の午後1時頃から在廊する予定です。会場でみつけたらお声をかけてください。

※初日、17:00頃~ささやかな酒宴などご用意しております。


全て未発表の新作絵画のみによる個展となります。幻想アートファン、絵画ファン、ファンタジーファンの方々、是非、この機会に銀座の散策を兼ねてご高覧ください。会場でたくさんの聖獣や幻鳥と共にお待ちしております。

画像はトップが出品絵画作品のうち、「麒麟図」。下が向かって左から「有翼の獅子」、「わし座」。



   
  

342. 長島充 野鳥版画展 『日本の野鳥 in 駿河台』 終了いたしました。  

2018-09-01 18:23:56 | 個展・グループ展
7/17(火)から1カ月半強のロングラン開催となった東京、ECOM駿河台での「長島充 野鳥版画展・日本の野鳥 in 駿河台」が8/31(金)を持ちまして無事、盛会の中に終了した。

今年は梅雨明けが例年より早く、酷暑、猛暑の厳しい夏となった。個展会期の中心がちょうど一番暑い時期となったこと、それから今回の会場は一般のギャラリーとは異なり、環境問題に取り組む三井住友海上の「エコロジーコミュニケーション・スペース」という性格から土日が休館であり、ウィークデイも17:00までと言う限定された中での開催だったのだが、そうした条件の中で多くの方々に来場いただいた。
友人、知人、画家、版画家、アート・コレクター、野鳥関係者、自然保護関係者、生物研究者、美術館学芸員、出版関係の編集者、企業関係者等々…それから、今回SNSの世界で知りあい始めて僕の版画作品をリアルで見たと言う方々が多かったことも特筆できる。さすがにネット社会での情報伝達が進んできたということだろう。

そして、会場が都会のど真ん中にあって樹木、緑が多いスポットであり、作品が全て野性鳥類をモチーフとしていたことから「会場や周辺の環境とよく調和した展覧会になりましたね」という感想、ご意見も多数いただいた。個展を開催すると自分自身いろいろと見えてくることが多い。今、自分に足りないこと、次の作品制作へのヒント、今後の展開といつものことながらいろいろと実りのある夏となった。

こうしたロングランの個展は今回が初めてではない。だいたい序盤と終盤に来場者が集中し、真ん中あたりは少ないという傾向になる。特に最終日は作家自身が在廊ということもあり、切れることなく来場いただいた。終了時間をオーバーしてからも熱心に質問して頂く方や丁寧に観ている方もいらしてスタッフの方に言って少し延長していただくほどだった。

作品の取り外しと搬出の作業に入ってからスタッフの方に「作品がなくなると寂しい気持ちにもなります。また機会があたっら是非、展示してください」とお声をかけられて、ほっとした気持ちになった。会期中、ある公共美術館の学芸員の方がお見えになり来年の企画展のお話も決まった。「この「野鳥版画」のシリーズはできるだけ広い会場でアートファンにのみならず広く一般の方々に観てもらいコミュニケーションしたい」という僕自身がずっと描いている願いが少しづつ形になりつつある。

最後に今回、暑い夏にも関わらずご来場いただいた方々、貴重なご意見、感想をいただいた方々、作品をご購入いただいた方、そして良い機会をいただいたECOM駿河台スタッフの方々にこの場をお借りして御礼申し上げます。

画像はトップが会場内で脱帽しみなさんに御礼申し上げている僕。下が向かって左から最終日に駆けつけてくれたミラノから帰国中の友人画家とのスナップ、近くのビルで繁殖しているヒメアマツバメの剥製標本(会場内展示)、ECOM駿河台外観と展覧会場のようす。



         




340. 『日本の野鳥 in 駿河台』 長島充 野鳥版画展も終盤となりました。 

2018-08-25 16:52:05 | 個展・グループ展
東京・駿河台の三井住友海上のエコロジー・コミュニケーションスペース『ECOM駿河台』に於いて7/17から始まったロング・ランの野鳥版画個展も残すところ5日間とラスト・スパートに入りました。お盆休み辺りからまたご来場いただく方々も増えてきてSNSなどを通じて展覧会の感想や励ましのお言葉をいただいております。

今年は梅雨開けが6月中という速さで盛夏となってからは本当に猛暑が続き、特に都会の暑さは尋常ではありませんでした。この暑さの中、ご来場くださった友人・知人、版画ファン、野鳥ファンの方々にはとても感謝しております。

残りがわずかではありますが、これからご来場いただくという方々に、ここで周囲のオススメ・スポットをいくつかご紹介しておきます。個展会場は御茶ノ水駅から2-3分の『ECOM駿河台』の1F(大判木版画)と2F(銅版画、板目木版画、木口木版画、各種版画道具)となっております。入場は無料なのでどなたでも開館時間内にご覧になることができます。
また、1F奥のカフェ&レストランではお食事、コーヒー、ワインなども注文することができます。

それから道路を隔てた南側の三井住友海上駿河台新館の低層階屋上(3階)にあります屋上庭園(緑地)がオススメです。ヤマモモや楠が植えられ休憩用のデッキ・チェアなども配置されていてとても大都会の真ん中とは思えない緑地となっています。珍しいのは「ニュートンのリンゴ」と呼ばれる林檎の木で、あの万有引力を発見したアイザック・ニュートン(1643-1727)の生家に生えていた林檎の木から造られたクローン植物だということです。展覧会を観た後の木蔭の休憩場所としてはいかがでしょうか。1階のエレベーター入り口から時間内にどなたでも入園することができます。入園無料。また、庭園から新館ビルディングの最上階あたりを見上げると、都会では珍しいアマツバメ科の野鳥、ヒメアマツバメの乱舞も観察できます。朝と午後遅い時間が狙い時です。

それから近隣を散歩すれば、これまで数多くの風景画家たちに描かれてきた正教会の大聖堂「ニコライ堂」がすぐの場所に建っています。緑青色に変化した独特のドーム構造の屋根がたいへん美しい聖堂ですので1度訪れてみることをオススメします。

土日は会場は休館ですが8/27(月)~最終日の8/31(金)午前 10:00~17:00までご覧いただけます。長島は最終日8/31の午後1時から会場にいる予定です。まだご覧になられていない野鳥ファン、版画ファンの方々、この機会に是非、ご来場いただきご高覧ください。

『ECOM駿河台』 東京都千代田区神田駿河台3-11-1(三井住友海上駿河台新館よこ) tel:03-3259-3135 公式 Facebookページ「ECOM駿河台 Facebook」で検索。

画像はトップが個展会場1階入り口にある看板。下が会場内の展示のようす3カットと隣接する新館の屋上庭園風景6カット。ニコライ堂のドーム。



                                    

336. 『長島充 野鳥版画展・日本の野鳥 in 駿河台』

2018-07-14 18:50:05 | 個展・グループ展
今月、17日から始まる個展のお知らせです。以下、内容となります。

・タイトル:『長島充 野鳥版画展 in 駿河台』

・会期:2018年7月17日(火)~8月31日(金)10:00~17:00(土、日、祝日、休館)

・会場:ECOM駿河台 東京都千代田区駿河台 3-11-1 (三井住友海上 駿河台新館よこ)/ Tel:03-3259-3135 メール:kankyokoken@ms-ins.com
 公式Facebookページ:「 ECOM 駿河台 Facebook 」で検索できます。

・交通・最寄駅:JR御茶ノ水駅、東京メトロ新御茶ノ水駅、淡路町駅、都営地下鉄 小川町駅

・展示内容:バーダー(野鳥観察者)でもある版画家がライフワークである「日本の野鳥」をテーマとした銅版画、板目木版画、木口木版画などさまざまな技法で制作した版画作品、 約30点を展示します。

・入場料:無料

・作家在廊日:7/27,8/14,8/31の13時より在廊予定。

・関連イベント:日時:8/1(水)個展開催作家によるワークショップ " 消しゴム版画で東京の生き物を彫ろう " を開催します。1回目:10:00~11:30 2回目:13:30~15: 00 ECOM駿河台2階。対象:小学校3年生~大人(小学校2年生以下は保護者同伴で参加可能です。)各回15名(先着順) 参加費 800円(材料実費) 申し込みは「消しゴム版画 申し込み」と明記の上、上記ECOM駿河台の電話かメールで事前申し込みください。

・ECOM駿河台はJR御茶ノ水駅の間近、ニコライ堂裏の環境に配慮したガラス張りの瀟洒な建物です。隣接する三井住友海上ビルには屋上サンクチュアリ(野生生物の聖域)があり、
 都心のビル街で観るのは珍しい野鳥のヒメアマツバメも繁殖していて、朝と夕方の時間帯には隣接する三井住友海上ビル上方の空間を20羽ほどが乱舞する姿が観察できます。

※今回、会場が画廊などとは異なり、企業が持つショールーム的なスペースとなっています。平日のみの開催ですが、お盆を挟んで8月末までのロングラン開催となります。この機会に
お立ち寄りいただければ幸いです。

画像はトップが今回の個展ポスター、下が向かって左から会場内の展示のようす、ECOM駿河台の外観、1階にあるレストラン。