長島充-工房通信-THE STUDIO DIARY OF Mitsuru NAGASHIMA

画家・版画家、長島充のブログです。日々の創作活動や工房周辺でのできごとなどを中心に更新していきます。

306. 『第四回 版と表現』展 - 木口木版画の世界 - 

2017-09-27 17:28:41 | 個展・グループ展
今日から始まった版画の企画グループ展のご案内です。

・展覧会名:岩崎ミュージアム第四〇八回企画展 『第四回 版と表現』 木口木版画の世界

・会期:2017年 9月27日(水)~ 10月22日(日)9:40~17:30 ※月曜休

・会場:岩崎ミュージアム・ギャラリー(山手ゲーテ座) 神奈川県横浜市中区山手町254(港の見える丘公園前)Tel.045-623-2111 http://www.iwasaki.ac.jp/museum/

・交通のご案内:〇みなとみらい線(東急東横線直通)「元町・中華街」<⑤元町口>改札を出て右、エレベーター・エスカレーターで<⑥アメリカ山公園口>より徒歩15分。
        〇JR根岸染「石川町駅」南口(元町口)より徒歩15分。
        〇神奈川中央バス11系統(桜木町駅~蒔田駅から保土ヶ谷駅東口)「港の見える丘公園」下車すぐ前。
        〇横浜市営バス20系統(桜木町駅~山手駅)「港の見える丘公園」下車すぐ前。
        ※駐車場はございませんので、お車に手お越しの際は、近隣の有料駐車場等をご利用ください。

・内容:2年おき、今回で四回目となる木口木版画作家によるグループ展。今回はベテランから若手まで14名の版画家による木口木版画作品約60点ほどの展示となります。

・出品作家:小川淳子 柄澤齋 河内利衣 栗田政裕 小泉美佳 鈴木康生 釣谷幸輝 長島充 野口和洋 林千絵 牧野妙子 松岡淳 三塩佳晴 宮崎敬介 森山佳代子(50音順)

・主催:スージ・アンティック & ギャラリー

<関連イベント> 

・ワークショップ:10月1日(日)13:00-15:00「木口木版印をつくる」講師:栗田政裕 対象小学校高学年~ 定員20名(要予約) 参加費500円(材料費・税込) 詳細は上記会場まで。

・ギャラリートーク:10月1日(日)15:30-16:30「木口木版画の魅力」パネリスト:柄澤齋・栗田政裕・三塩佳晴(以上、版画家) 司会:藤嶋俊會(美術評論家)参加費無料・要予約 

※長島は今回初参加となります。4点の木口木版画を出品しています。10月1日(日)の午後3時頃より会場に行く予定です。

芸術の秋、アートファン、版画ファンの皆様、この機会に是非小さくて濃密な木口木版画の世界をご高覧ください。

画像はトップが今展のフライヤー表面。下が向かって左からフライヤー裏面、展覧会DM、長島の木口木版画の版木とビュラン(彫刻刀)。 


     
  

305. 長島 充 野鳥版画展 『日本の野鳥 in 谷津干潟』 が始まりました。

2017-09-22 18:36:51 | 個展・グループ展
前回ブログでご紹介しました。僕の個展、長島充 野鳥版画展『日本の野鳥 in 谷津干潟』が千葉県習志野市谷津干潟自然観察センター内の展示会場で17日(日)からスタートしました。今回、同センターで三回目の野鳥版画展で6年ぶりとなります。

前回ブログにに展覧会やイベントの事務的な情報を載せたので今回は何故、僕がこれまで野鳥の版画の制作を続けてきたのかと言うことを掻い摘んで説明します。まずは今展のために自主制作した宣伝用フライヤーに書いた文章の一部を抜粋します。以下、参照。

「…(中略)、『野鳥版画』という言葉は、この連作版画の制作を始めた15年程前に私が作った造語です。具象絵画表現には、風景画、人物画、静物画などの分野があるのだから、『野鳥版画』というカテゴリーがあってもいいだろうとネーミングしました。この野鳥と版画という言葉には私自身特別な思いがあります。17歳から野鳥観察を始めて41年、版画家を目指してから36年、この2つの世界をいつか1つのものとして形にしたいと思い続けてきました。いわば私のライフワークと言えるのです…云々(中略)」
かなり掻い摘んで書いています。この「私自身の特別な思い」という部分をさらに詳しく説明すれば簡単にはいかずに、おそらく数回のブログ投稿が必要になりますのでここではこの短い宣言文によって省略させていただきます。詳しく知りたい方は会場でリアルな作品をご高覧いただき感じていただくかタイミングよく僕が会場にいる日であれば捕まえて質問していただきたいと思います。

つまり、一言で言えば「野鳥」と「版画」という2つの世界は僕自身にとっては切っても切れないものであり今でも車の両輪のように存在しているということなのです。

それからもう1つ重要なことはフライヤーには書きませんでしたが、僕が野鳥を観初めてこの41年間にかなりの種類の野鳥たちの生息数が減少してきました。その原因はさまざまですが多くは生息地の地球規模での自然環境破壊や温暖化などが原因となっているのです。そしてそこには必ずなんらかの形で「人間」が関わっているということです。そして長い年数を観察してきてハタと気が付くと自分の周り中の野鳥たちが「絶滅危惧種」に指定されていました。20年前まで極く普通に生息していた種の多くが「絶滅危惧種」となってしまったのです。僕たちはいつの間にか「絶滅危惧種」に囲まれて生きているということになります。もちろん野鳥だけではありません、動物、植物他の多くの野生生物がそうなっているのです。最近ではこの現実が『野鳥版画』を制作する上での強いモチベーションとなってきています。

17日。初日だったので午前中から会場に入りました。この日は台風の影響で雨天でしたので来場者が少ないのではないかと心配しながら向かいました。しかしセンター内にはけっこう来場者が訪れていました。そろそろ谷津干潟が秋から冬にかけての季節の変わり目となり渡り鳥のベスト・シーズンとなるからでしょう。キリアイやアカアシシギといった希少種も出現しているようです。それからいつも都内などの個展会場に来ていただく知人の方も駆けつけて来てくれました。感謝です。

今回、会場には銅版画、木口木版画、板目木版画、さまざまな版画技法で制作した合計45点の『野鳥版画』を展示しています。自分で言うのもなんですが普段、画廊などで展示する数の倍強の数ですので見応え充分であります。野鳥ファン、版画ファンの方々、秋の気候の良いシーズン、どうか足をお運びいただいて、ご高覧頂ければ幸いです。

センター内には食事やコーヒーを飲みながら淡水池の水鳥が観察できる「カフエ・オアシス」もございます。こちらは休憩におすすめです。

展覧会の詳細は以下、ホームページにてご確認ください。

・谷津干潟自然観察センター   http://www.seibu-la.co.jp/yatsuhigata/ 

画像はトップが展示会場の風景。下が展示会場と観察センター内風景、カフェ・オアシス外観。



                       

304. 長島 充 野鳥版画展 『日本の野鳥 in 谷津干潟』 The Birds of Japan 

2017-09-12 18:07:48 | 個展・グループ展
秋の個展情報です。

今回は谷津干潟自然観察センターでの6年ぶりの版画作品の展示です。「秋の特別展示」として約1か月半というロングランの展示と
なっています。

・タイトル:長島 充 野鳥版画展 『日本の野鳥 in 谷津干潟』 The Birds of Japan 

・会期: 2017年 9/17(日)~ 10/31(火) 9:00~17:00 (入館は16:30まで) / 月曜日休館(月曜日が祝休日の場合は次の平日)

・会場:谷津干潟自然観察センター 1F 特別展示コーナー 千葉県習志野市秋津
 5-1-1 / Tel:047-454-8416 Fax:047-452-2494 / http://www.seibu-la.co.jp/yatsuhigata/

・入館料:センターへの入館料が必要となります。中学生以下無料、高校生以上370円、65歳以上180円

・交通アクセス:京成谷津駅/下車徒歩25分 JR京葉線新習志野駅・南船橋駅/下車徒歩20分 JR総武線津田沼駅南口からバス/京成バス乗り場7番「新習志野駅」行「津田沼高校」下車徒歩10分/
        京成バス乗り場10番「谷津干潟」行 終点下車徒歩15分  

・内容:画家・版画家でバーダーでもある作者が谷津干潟や今まで出会った日本の野鳥たちの姿を、様々な版画技法(銅版画、木版画、木口木版画)を駆使し表現した版画作品約40点を展示します。
    また今回、谷津干潟では初めて発表する大型版画作品数点も合わせて展示します。 


<関連イベント>

・タイトル:消しゴム版画ワークショップ「干潟の野鳥や生き物を彫ろう」

・会場:谷津干潟自然観察センター内

・日時:10/9(月・祝) 1回目10:00~12:00 2回目 13:30~15:30

・定員:各25名

・対象:小学生以上(小学2年生以下は保護者同伴なら可)

・参加費:1人800円 + 入館料

※事前申し込み。先着順なので詳細は観察センターまで。


※作者在廊日:9/17(日)AM.PM、9/23(土)PM、9/27(水)AMのみ. 10/9(祝)AM.PM、ワークショップ開催の日 10/28(土)AM.のみ.

以上、谷津干潟は野鳥を始め多くの生物が生息しているサンクチュアリーです。秋の気候の良いシーズン、バードウォッチングを兼ねてどうかご来場、ご高覧いただければ幸いです。


画像はトップが今回出品の大型木版画 以下データとなります(下は今回の個展の案内フライヤー)。 

・作品名:野生の肖像シリーズ 「オンネウ(アイヌ語でオジロワシ)・老大なるもの」

・技法:板目木版画(モノクロ)

・イメージサイズ:61 × 61 ㎝