
【中国人犯罪に吸い上げられる日本人のマネー オレオレ詐欺や不正送金事件の背後にちらつく中国人の影】 産経WEST
日本人をだまして金を巻き上げ、中国人が私腹を肥やす。まことしやかに語られる犯罪の一端が、明らかになった。大阪府警は9月、地下銀行を営んでいたとされる中国籍のアルバイトの女(27)を逮捕したが、オレオレ詐欺事件でだまし取った金を中国に送金していたことを供述したのだ。日本で発生する犯罪にちらつく中国人の影。オレオレ詐欺を含む特殊詐欺以外でも、今年被害が急増しているインターネットの不正送金事件では、送金先口座の大半が中国人名義だった。一部犯罪には、日本人の少年らが加担している現実も見え隠れする。組織的犯罪も予想されるが、末端メンバーは組織の詳細を知らず、全容解明は一筋縄ではいかない。
逮捕容疑は、平成25年5月~今年7月、日本に住む20~40代の中国人女性5人からの依頼で計約1300万円を中国に送金したとされる。だが女は、この事件以前に、オレオレ詐欺グループの一員として逮捕されていた。
この詐欺グループは、警察官や銀行協会職員をかたって高齢者から現金をだまし取っていたとされ、府警は今年4~9月、被害者から現金を受け取る「受け子」の少年少女ら18人と、現金回収役の中国人夫婦を逮捕。夫婦のうちの妻が地下銀行を営んでいたとされる女で、オレオレ詐欺事件の捜査の過程で銀行法違反容疑が発覚した。
そして、再逮捕後の調べの中で、依頼者からの金だけでなく、オレオレ詐欺グループが集めた金も中国に送金していたことを明かした。このグループによる被害は、府警が確認しただけでも約1億2800万円に上るが、女はこの大半を中国に送ったと話しているという。
オレオレ詐欺を含む特殊詐欺の被害額は昨年、過去最悪の約489億4千万円にのぼった。今年も昨年を上回るペースで被害が多発しており、1~7月で約312億7千万円となっている。これら特殊詐欺事件に中国人犯罪者が関与しているとささやかれるのは、一度や二度ではない。
警視庁などは今年、大阪府の50代女性らのインターネットバンキングの口座から他人名義の口座に不正送金された現金を受け取ったとして、組織犯罪処罰法違反(犯罪収益収受)容疑などで中国人ら13人を逮捕した。このグループが管理する口座約250件には昨年以降、約6億円が不正送金されており、大半が中国に送金された可能性があったという。